日経記事;"日産・ルノー世界3位に 新興国攻略、布陣固まる"考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;"日産・ルノー世界3位に 新興国攻略、布陣固まる"考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月4日付の日経新聞に、『日産・ルノー世界3位に 新興国攻略、布陣固まる』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日産自動車・仏ルノー連合がロシア自動車最大手、アフトワズの株式の過半を握ることで基本合意した。

アフトワズを加えた同連合の2011年の世界販売台数は802万台となり、トヨタ自動車グループを上回って世界3位に浮上する。

今後はトヨタなども巻き返しを強めるとみられ、日米欧に韓国の現代自動車を加えた大手5社の競争は一段と激化する。  

「ロシアは新興国攻略の最後のピース」。日産幹部はアフトワズ共同買収の意義をこう話す。すでに日産は中国で東風汽車、インドではアショック・レイランドとバジャ・オートと組む。ブラジルは先行するルノーと協力しながら開拓を進めてきた。

近くロシア大統領に復帰するプーチン首相にカルロス・ゴーン社長がアフトワズ支援を直接要請されて約2年。足もとではすでにアフトワズと実質的な連携に乗り出している。

13年にはロシア向けに開発した新型小型セダン「アルメーラ」をアフトワズの工場で生産しロシアで販売するほか、新興国専用ブランド「ダットサン」を14年中に展開するなど、商品戦略も着々と描いてきた。

ただ、アフトワズは外資メーカーの攻勢で販売が振るわない。生産設備や技術の高度化が遅れるアフトワズに日産の技術を移植し、素早く近代化と競争力強化を実現できるかが課題となる。』


日産・ルノー連合は、共同でアフトワズ株の50%強を600億円で取得し、経営権を握ります。狙いは、急成長しているロシアの自動車市場開拓です。

現在ロシア市場は、資源高の恩恵を受けて経済状態が好調なため拡大しており、2012年の自動車販売台数は前年比で20%伸び、年間300万台の規模になっているとのこと。

日産・ルノーは、アフトワズを足がかりにロシア市場でナンバーワンのシェア獲得を狙います。

日産・ルノー連合は、新興国市場を積極的に開拓しています。

新興国市場は、現地企業とのアライアンスで開拓を進めています。中国市場開拓は、東風汽車と組んで売上を伸ばしており、国内自動車メーカーの中ではナンバーワンの地位を固めています。ブラジルも同様に、すでに先行して投資しているルノーとアライアンスを組んでいます。

この観点からみますと、ロシアは現時点で最後に残った新興国市場であり、子会社となるアフトワズを強化して市場開拓を行うやり方です。

今までの日産・ルノー連合の新興国市場開拓のやり方は、ぶれがなく明確な一貫性を持って行っています。

現地の要求仕様・機能・価格を満足する自動車を開発・製造して売りやり方です。この現地化を行うために地元メーカーとアライアンスを組んで、足が地についた形での事業展開をしています。

ライバルとなるGMやフォルクスワーゲン(VW)も中国市場などで、先行して同じような手法を採用しています。日産・ルノー連合は、急加速しながら、GMやVWに追いつき、追い越そうとしています。

記事によりますと、日産・ルノー連合にアフトワズの販売台数を加えると、トヨタを抜いて世界3位になるとのこと。

トヨタは、昨年の大震災やタイでの洪水などで自動車の生産台数を必要分確保出来なかったことや、新興国市場への対応が遅れて、GMやVWに販売台数で負けています。

トヨタも環境対応車を軸に巻き返しを図りつつあります。自動車業界は、暫くの間、GM、VW、日産・ルノー、トヨタ、韓国現代自動車の5強企業間の競争が激しく行われます。

競争は技術革新を促します。特に環境対応車の競争力が重要になります。現時点では、トヨタや日産の環境対応技術は優位性を持っています。

国内企業は、ホンダや三菱自を含めて更に切磋琢磨して、環境対応技術を磨いて世界市場で勝ち残れるようにすることが重要であり、必要です。

蓄電池やその他主要電気・電子部品などの早期開発が必要であり、技術流出を防ぎながら競合他社を圧倒する技術開発を期待します。


さて、事業展開のやり方特に新興国市場開拓については、国内メーカーの間では日産がアライアンスを有効に活用して行っているのが目を引きます。

アライアンスは、他社と組むことで自社の経営リスク低減や経営資源の有効活用につながるなどのメリットがあります。

アライアンスをぶれなく行うには、目的と期待成果を客観的に明確にして(数字化して)、行うことが非常に重要です。

私は、中小企業のアライアンス(連携・提携)支援を行っています。この経験で言いますと、国内企業の経営者のアライアンスに対する理解や認識は、まだ低いと判断しています。

アライアンスを行うのであれば、お互いに相手側を徹底的に活用して、「Win/Win」の関係から得られる成果を最大限にすることが必要です。

アライアンスは、他社と友好的な関係になることではなく、お互いに「Win/Win」の関係を維持出る間は、成果を最大化して分かち合えるように考え・行動することに意義があります。

「Win/Win」の関係が維持出来なくなれば、さっさとアライアンスを解消することが重要です。アライアンス自体は、経営戦略ではなく、その戦略を達成するための一手段です。

成果が出て「Win/Win」の関係維持が必要無くなれば、アライアンスを解消して、必要があれば新たな相手と組むように柔軟に行うことも大事です。

アライアンスは上記しました様に手段です。これを有効に活用するためには明確で一貫した経営姿勢・方針が大前提となります。

ゴーン社長率いる日産の新興国市場開拓は、アライアンスを巧みに活用して行っておりぶれがありません。

日産のアライアンス展開に注目しており、動きを追っています。日産の動きは、中小企業がアライアンスを考え、実行する時の良い参考事例になるためです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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