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日経記事『社説「産業の軸」をもう一度立て直そう』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月1日付の日経新聞に『社説「産業の軸」をもう一度立て直そう』が掲載されました。

本日はこの社説に関して考えを述べます。

社説の主な内容は以下の通りです。

『日本の産業の軸が大きく揺らいでいる。日本の技術力の象徴だった電機産業は、2012年3月期にパナソニック、ソニー、シャープの家電大手3社が合計で約1兆6800億円の巨額の最終赤字を計上する見通しだ。

円高や震災による生産の混乱など外部要因が足を引っ張っただけではない。得意だったはずの技術開発でも、次世代テレビの本命とされる有機ELパネルの開発などで韓国勢に大きく出遅れ、海外との実力差は広がりつつある。

「強い日本製品」の代名詞だった自動車も厳しい。それを端的に示すのが国内事業の収益を表す単独決算。トヨタ自動車はリーマン・ショック以降、一度も黒字を出せず、累積の営業赤字額は約1.5兆円に膨らんだ。しかも円高などもあり、年を追うごとに赤字幅が拡大しているのが実情だ。

他社も事情は似たり寄ったりで、今の為替水準が劇的に変わらない限り、国内での自動車産業の存在感は縮む方向だろう。

クルマと電機。日本の「2本柱」ともいえる2つの産業の足場が揺らぐ中で、どんな企業、どんな産業が21世紀の日本の駆動力になるのだろうか。若干の期待も込めながら、次の主役候補の顔ぶれを予想してみたい。

金融危機や震災、円高など過去数年の激動を経て、危機に強い企業の共通点が改めて浮かび上がった。ごく当然の結論ではあるが、世界シェアがずぬけて高い強力な商品を擁していることだ。

今期最高益を更新する見通しのブリヂストンはタイヤ市場で世界首位。2位の仏ミシュランとの差も過去10年でじわじわと広がり、原料のゴム市況が高騰しても、それを製品価格に転嫁できる市場の盟主としての力がある。

建設機械大手のコマツのドル箱は、石炭などの採掘現場で活躍する鉱山機械。タイヤの直径が人の背より高い超大型トラックは同社と米キャタピラーの2社の独壇場で、他の侵食を許さない。

化学中堅のクラレは営業利益率が15%とかなり高いが、それを支えるのが世界供給をほぼ一手に握る液晶関連の特殊化学材料だ。

米ゼネラル・エレクトリックのジャック・ウェルチ前会長はかつて「世界シェアが1位か2位でない事業は要らない」と述べたが、この原則は今も当てはまる。

自らが持つ強い技術、強い製品に磨きをかけて、世界市場で主導権を握る。過当競争の市場では内外企業との再編を模索し、事業基盤を立て直す。それが勝ち残りの要件であり、時間を浪費すれば再生のチャンスは遠のくだろう。

IT(情報技術)など新たな分野から、新たな成長プレーヤーが登場することだ。。。

スマートフォン(高機能携帯電話)向けのソフトでは、NHNジャパン(東京・品川)の開発した無料通話ソフト「LINE」は今年中に利用者が世界で1億人を突破する見通しだ。スマホ時代の到来で、ゲームなどの関連サービス市場も活気づく。「日本はベンチャー不毛の地」という常識がひっくり返るかもしれない。

自動車や電機の国際化は欧米市場が中心だったが、これから外に出る企業はアジアなど成長性豊かな新興市場に的を絞るケースが多く、世界の活力を日本に取り込むパイプラインともなりそうだ。

その実現には外国人の登用など経営改革も必要、時にリストラなどの痛みを伴う決断も必要、政府の仕事としては法人税率の引き下げや電力の安定供給の確保も必要だ。課題は数多く、情勢は厳しいが、うつむくばかりが能ではない。日本企業は一歩前に踏み出すときである。』


私はこの社説で述べられている考えに賛成です。今の日本は新しい産業の柱を早期に立ち上げる必要があります。

記事にありますように国内産業の中で、素材、部品など産業を支えるベースの分は世界シェアナンバーワンを取っている企業が多く存在します。

これと同じ産業構造を他の核となる製品分野で作る必要があります。例えば、電機業界。液晶パネルでは韓国サムスンに完敗しました。その差は広がる一方ですので国内企業に勝ち目はありません。

今の国内家電企業に必要なのは、徹底した集中と選択です。社説にありますように、GMの元会長のジャック・ウェルチが言った「世界シェアが1位か2位でない事業は要らない」の基本を大事にすべきです。

どの分野でナンバーワンになるか早期に決めて実行することが重要です。

私は中小企業の経営支援を行っています。勝ち残りの大原則は、ニッチな市場で良いから、徹底的に差別化・差異化した技術やノウハウでナンバーワンになり、他社の参入を許さないことです。

しょうしょう大きめの市場であれば、2位のシェアで我慢する場合がありますが、基本はその市場でナンバーワンです。

この大原則は大手企業も同じになってきました。かって国内市場が右肩上がりで拡大していた時期には、シェアが下位の企業も一定程度の売上を確保できました。これは市場拡大と共に、競合他社や顧客の好みの変化が現在ほど急速ではなかったためです。

しかし、現在の状況は異なります。IT環境下では、情報伝達と共有が瞬時に可能になりますので、競走速度は以前とは全く異なっています。常に競合他社より早く動いて差別化・差異化を維持する必要があります。

例えば、パナソニックは、蓄電池を核にした環境分野に軸足を移し始めました。パナソニックは家庭向け蓄電池では世界シェアナンバーワンを目指す必要があります。多分、中国、台湾、韓国企業との激しい価格競走が起こりますが、それに勝ち残れるように経営資源を徹底的に集中して実行することが重要です。

中小企業の場合、当該事業の柱がなくなれば倒産するリスクがあります。そこで、新規事業立上の場合、状況によっては事前の段階で事業撤退計画を作っておいて、2~3年経って事業環境が好転しない場合、その計画に従って撤退してもらいます。

その方が被害が少なくて倒産するリスクを小さく出来るためです。勿論、同時に次の事業展開を考え実行します。足回りの早さが中小企業の強みです。

大企業も同じように経営を早いスピードで行わないと世界企業に勝ち残れません。トップ自ら考え、決断して道を切り開き、世界シェアナンバーワン獲得を期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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