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日経記事;"トヨタの営業益上ぶれ、3500億円に 12年3月期"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月30日付の日経新聞に、『トヨタの営業益上ぶれ、3500億円に 12年3月期 今期は2倍超に回復』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車の2012年3月期は、本業のもうけを示す連結営業利益(米国会計基準)が3500億円程度になったもようだ。

東日本大震災やタイの洪水の影響が残り、前の期比2割強減るが、2月時点の予想(2700億円)を上回った。

国内外で自動車の販売が伸び、為替が3月末にかけ円安に振れたことも利益を押し上げた。足元も販売は好調で、今期は営業利益が前期の2倍超と急回復する見込みだ。

震災や洪水による減産の影響が昨年末にはほぼ解消し、トヨタは1月以降に生産を拡大した。国内はエコカー補助金を背景にハイブリッド車の「プリウス」や「アクア」の販売が伸びた。北米では中型セダン「カムリ」がタイなど新興国ではピックアップトラック、多目的スポーツ車(SUV)が好調だった。

業績の前提となる前期の平均為替レートは1ドル=79円程度になった。前の期に比べ7円の円高で、通年では利益を押し下げる要因になった。ただ3月末にかけ円安が進み、想定したほど輸出採算は悪化せず、営業利益が従来予想より膨らんだ。

13年3月期の連結営業利益見通しは、前期の2倍超となる8000億~9000億円程度で調整しているようだ。

トヨタは2月、12年(暦年)のグループ世界販売を前年比2割増の958万台とする計画を公表した。足元も北米やアジアで販売は好調が続いている。

株式市場では「販売増やこれまでの合理化で営業利益1兆円も可能」(外資系証券)との声は多い。ただ為替変動や資源高、欧州財政問題など不透明要因も多く、トヨタは現時点では今期の事業環境を慎重にみている。』


最近、トヨタ、日産自、ホンダの業績が急回復してるとの報道記事が多く掲載されています。本日の記事もその一つ。

トヨタを含めた各自動車会社は、昨年の大震災で破壊された生産インフラやタイでの大洪水で稼働不能となった工場の復旧を終了し、生産体制は元の水準に戻りました。

国内は、記事にありますようにエコカー補助金の好影響もあって軽やハイブリッド車(HV)や電気自動車の販売が好調です。

また、米国市場では自動車需要が底堅くなり、国内自動車メーカーの販売は低燃費車のエコカー人気に支えられて売れています。

特に最近のガソリン価格高騰で国内自動車の燃費性能の注目度が高まっており、特にHVやEVに対する需要の高まりが期待されます。

新興国では、中国市場がやや不活性になっていますが、タイやインドネシアなど他のアジア諸国などでの需要が伸びており、国内メーカーの後押しになっています。

このような事業環境下、トヨタの2013年3月期の連結営業利益見通しが、前期の2倍超となる8000億~9000億円程度、若しくは1兆円に近い金額見通しになっています。

日産自やホンダも似たような状況です。差別化・差異化できる技術や製品を持っている企業は市場が好転してくると、一気にその恩恵にあずかります。

特に、次世代自動車に不可欠な環境対応や高度な低燃費性能の実現などに必要な機能を実現する技術・部材・部品・製品の分野で、国内の自動車企業と関連企業群は、差別化・差異化できるものを多数持っておりさらに磨きをかけています。

自動車業界の場合、国内企業が持つ高度技術を求めて、色々な動きが出て来ています。

例えば、一時期極度の経営不振に陥った米国GMやフォードは、業績を立て直しつつあります。この事業環境改善の結果、両社は国内企業との連携・提携を再び強化しつつあります。

国内自動車企業が持つ低燃費技術が主な対象です。GMはいすゞとの提携を2006年に所有株を売却するなどして縮小してきました。

ここにきて伸長著しい新興国市場での事業拡大に向けて、いすゞが持つディーエルエンジン技術で低燃費車を実現し、東南アジア諸国の市場開拓を狙います。

また、フォードは以前本ブログ・コラムで述べましたように、HV技術を求めてトヨタと提携しています。

上記しました様に、米国市場ではガソリン高騰からHVやEVへの関心が高まっており、トヨタや日産自などの高度技術に他社から強い関心が寄せられています。

中国は、HVやEVの技術を求めて、今後の海外からの自動車産業への新規投資やこれらの環境対応分野に高い優先度をおいています。

このように、国内自動車産業は、高度環境対応技術で世界市場を引っ張っていく力を持っています。低燃費車は、例外なくどの国や市場から求められるものです。

国内自動車企業は、更にその環境対応技術を高度化して、他社を凌駕しつつ世界市場で環境改善に貢献しながら、大きく事業を伸ばすことが出来ます。

部材・部品まで含めると自動車産業のすそ野は広く、今後の国内産業の大きな成長のエンジンの一つになることは間違いありません。

環境技術を武器にしたたかに世界市場で勝ち残っていくと期待します。


環境対応は、業界に関係なく国内企業にとって重要なキーワードです。

例えば家電業界でみますと、汎用化した技術・製品では、国内企業は韓国、中国の値下げ攻勢にさらされ、採算を確保できない状況になります。現在の液晶テレビ事業で、ソニー、パナソニック、シャープなどが巨額の赤字に直面していることが典型的な事例となります。

パナソニックは蓄電池事業を中核にした家庭用エコシステムを最重要分野としています。東芝は、スマートグリッドや蓄電池などを含む家庭・企業向環境事業に注力し始めました。

電機製品業界も、環境対応などに特化して尖鋭的な技術で徹底的な差別化・差異化を図り「汎用事業化」という呪縛から解放される必要があります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

 

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