- 菊池 猛
- 株式会社 アイジーコンサルティング 不動産インスペクション課 課長
- 静岡県
- 中古住宅専門家
対象:住宅検査・測量
- 伊藤 裕啓
- (一級建築士)
- 伊藤 裕啓
- (一級建築士)
正しい補強方法(耐震リフォーム)
耐震補強とリフォームを同時に行う場合、耐震診断と同時に「既存の建物の調査」から始まります。この調査でリフォームの対象となる範囲が決定されます。健康診断で治療の方法が決まる医療と同じです。要望は「打ち合せ記録」としてまとめてもらいましょう。 さて、ここからは正しい耐震補強事例の一部を紹介します。
※ 補強「箇所」についての事例のため、総合的なバランスが考慮されていないことを承知ください。
基礎補強は大きく分けて3つの方法があります。
1.基礎の新設
耐力のある壁の下には、その耐力壁を支えるための基礎が必要です。新しく壁を作る場合は、その下に基礎を新設する作業を行います。
耐震工事で、耐力壁を作る場合、基礎がないとその効力が発揮されません。壁を新設する場合は、必ずその壁の直下に基礎があるか確認してください。
2.基礎の増し打ち(画像1参照)
基礎に要求される耐震性能は、建物の一体性を高めること、地震時に上部構造の耐震要素が充分な機能を発揮できるようにすることです。しかし、建物全体の基礎を新しくする工事はとても大掛かりになります。設計上、どうしても耐力壁が欲しい箇所には、基礎を増し打ちすることが効果的です。また、無筋コンクリート基礎の外側に鉄筋コンクリート造の基礎を抱き合わせ一体化して補強します。
3.基礎のクラック補修(画像2参照)
クラック部分に接着剤であるエポキシ樹脂を注入するためのノズルを装着し、エポキシ樹脂を注入します。
ごく小さな細かいクラック(ヒビ)はヘアークラックといい、特に問題はありません。幅0.3㎜以上のクラック(ヒビ)は「構造クラック」の可能性があり、確認が必要です。
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