睡眠専門家の睡眠知識　ＧＷ特別連載　睡眠と夢　１

◆　みなさんからの質問も多い　「夢」　について、ＧＷ特別連載コラムとして発信します。

　　夢自体が、神秘的な現象なので、リラックスしながら、読んでください（＾＾）。

◆　１回目のテーマは、「夢って何？」　です。

　人類は、古来から、睡眠中に見る「夢」を神秘的なものとして、位置付けてきました。　眠りの神秘性は、夢があるからといっても過言ではありません。夢に関する和歌などの、古くから歌われています。　　しかし、現代の睡眠科学の研究対象からは、研究対象として面白みがないなどにより、取り残されてきた分野でもあります。

　　★　　では　「夢って何でしょうか？」

　　★　夢の定義は、文化背景により様々です。　

　たとえば、ある文化では、「夢は寝ている間に、肉体を抜け出した魂が現実に体験しているもの」として捉えられています。　また、ある文化では、「夢は、神か悪霊に吹き込まれたものと考え、夢を解釈することで、人生の方向性を得る・」としてとらえられています。

　　生理レベルの視点でみると、「夢は、できそこないの精神活動の断片を、覚醒時に採集して、ストーリーを再構築したものでしかありません。　

　　２０世紀のはじめに、それまで、夢の解釈は、迷信の領域に追いやられていたものを、かのフロイトが、夢に意味を見出す古くからの考えを再確認しました。そこから、夢の解釈にスポットライトが当たり始めました。

　　現代において、夢には、おおまかに、３つの理解の仕方があります。

１．フロイトの見解で、夢は人間の非合理的な、非社会的なものの表現である。

２．ユング的な考えは、夢は個人を超越している無意識の知恵の啓示である。

３．精神的な働きのすべてが、夢に現れ、人間の理性や特性が現れるのと同様に、非合理的な欲望も夢に現れる。

　★　ストレス社会の現代において、日中のストレスの延長上に夢のストーリーがあることは、よくある話です。

　　日中、抑圧している（意識化か無意識かは別にして）こころのストレスが、夢として表出することで、メッセージ性としての意味もかなりあるのではないかと私は考えています。

　どうせみるなら、楽しい夢をみるようにしたいものですね。