東洋医学では、心身のバランスは、陰(いん)と陽(よう)のバランスに
よると考えています。
陰は身体を冷やす力、陽は身体を温める力をいいます。更年期にはこのバ
ランスが崩れる人が多いのです。陰の力が衰えると、身体を冷やす力が少
なくなってしまうので、身体がほてったり、顔がのぼせて汗が出たり、め
まいや耳鳴りなども冷やす力が少なくなることで生じる症状だと考えます。
逆に陽の力が衰えると、足腰が冷えたり、トイレが近くなったり、元気が
なくなったりします。
鍼灸や漢方などの東洋医学の治療は、この足りなくなった陰や陽の力を補う
治療を行っています。鍼灸で使う「ツボ」とよばれる身体の点には色々な効
力があり、陰陽の力を補うことができるのです。
西洋医学で治らなかった病気が、東洋医学で治る場合があるのは、このよう
に病気に対する見方が全く違うので、西洋医学からは思いもよらない効果
が出る時があるのです。