日経記事;"NEC環境/クラウド軸に中央研究所再編予算95%投入"考察 - 各種の事業再生と承継・M&A - 専門家プロファイル

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日経記事;"NEC環境/クラウド軸に中央研究所再編予算95%投入"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月26日付の日経新聞に、『NEC、環境・クラウド軸に 中央研究所再編し予算の95%投入』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『NECはクラウド・コンピューティングや環境分野の競争力を高める目的で、中央研究所(川崎市中原区)の人材や資金を集中して配分する。

年間で200億円規模の研究費の95%を両分野に投じる。顧客の要望を研究者に素早く伝え、実際のサービスや製品に反映する仕組みを作り、早期の収益力改善を目指す。

約750人の研究者を抱える中央研究所に、「クラウド研究グループ」と「グリーンイノベーション研究グループ」を新設した。大半の研究組織を2グループの傘下に編入し、両分野の研究を強化する。

研究所内部には「マーケティング」を手掛ける組織を新設。顧客企業と研究者などが綿密に連携を取れるようにし、市場の潜在ニーズを迅速に研究成果に結びつける体制を目指す。

一方、事業部門では新エネルギーを統括する「スマートエネルギー事業本部」を4月1日付で発足した。蓄電池の開発・生産から、顧客へのサービス提案まで一元的に手掛ける。全社で約180ある部門数を15%削減して簡素化し、意思決定のスピードを速める。

NECは1月下旬、2012年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益は1000億円の赤字となるとの見込みを発表した(前の期は125億円の赤字)。人員削減や社員の賃金カットに踏み込むなどリストラを実施する一方、研究所や事業部門の再編で力を注ぐ分野を鮮明にし、経営の立て直しを急ぐ。』


国内の電機メーカーは、ほぼ例外なく集中と選択の真っただ中にあります。NECもその一つです。
NECは、今後の事業基盤をクラウド・コンピューティングと、環境分野、具体的には蓄電池におくようです。

クラウドについては、4月23日にスペイン最大のSIerであり、スペインのみならず、欧州、中南米、中東アフリカ地域にも強力な顧客ベースを有するIndra社(インドラ、本社:スペイン)とクラウド分野で提携したと発表しました。

提携分野は、DaaS(Desktop-as-a-Service)となるとのこと。

DaaSとは、パソコンなどの端末のデスクトップ環境をネットワーク越しに提供するサービスです。。クラウドコンピューティングの形態の一つで、企業内で個人が利用するパソコンなどのクライアント環境をサーバー群に集約し、必要に応じて端末から呼び出して利用する方式です。

端末には画面表示や操作・入力が行えるだけの最低限のハードウェアがあればよく、OSやアプリケーションソフトなどはすべてクラウドのサーバー上で動作します。

顧客は、基本的にサーバーの設置や管理は自社で行わず、インドラのような専門の事業者からインターネットなどを通じてサービスとして購入することを意味します。

顧客は、高性能・高機能のパソコンを持つ必要はなくなります。スマホやタブレット型パソコンや、廉価版のノートパソコンがあって、インターネットを接続できていれば、何時でも何処でも仕事が出来ると共に、全てのデータがクラウド上にありますので、機密情報流出のリスクも軽減されます。

また、顧客は自前でサーバーを持つ必要はなく、IT専任担当も基本的には持つ必要がないか、少人数ですみます。

今後の成長分野であることはまちがいなく、業務用途にタブレット型パソコンが売れている要因の一つにもなっています。

国内では、自冶体や中小企業や大手にもクラウド顧客は増えています。例えば、同日付の日記新聞に、中古車買い取りチェーン最大手のガリバーインターナショナルは、2013年をめどに、業務用の情報システムを全面的にクラウド方式に切り替えると報じられています。

米アマゾン・ドットコムが提供するクラウドを活用。初期導入コストををほとんどかけずに、年間のシステム運用コストを3割減らせるとのこと。ガリバーは原則としてサーバーを社内からなくすとしています。

このように大手企業もクラウド活用する状況になっています。成長可能で市場規模が大きいクラウド事業にNECが特化していく方向は一つのやり方です。

クラウドは、中小企業のように経営資源が十分にない顧客にとって、IT化する上でとても大きな利便性を提供します。

NECが、国内クラウド事業で大きく売り上げを伸ばすには、中小企業の市場開拓が必要条件の一つとみます。今まで、NECは大企業向けIT事業を中心に行ってきましたので、今後富士通、日立、IBMなどの競合他社に打ち勝って新規市場開拓することが大変重要です。

これが達成できないと、NECは新規事業のコアを持つことが難しいとみています。

クラウドの場合、新興国や新・新興国市場の取り込みも重要です。この観点からは、インドラとの提携で欧州、中南米、中東アフリカ地域を開拓できれば、売上拡大が見込めます。大きな商機を確保出来る可能性があります。

このようにクラウド事業については、やり方次第でNECは大きく成長できる可能性があります。

環境事業については、NECは蓄電池を中心にスマートグリッドなどの市場開拓を目指そうとしています。

環境分野には、国内電機メーカーの中では、東芝、パナソニック、日立などがすでに専業化する形で事業展開しています。

NECがこれらの国内企業に対して差別化・差異化できる技術を確保することが重要です。NECは今まで集中と選択を行ってきましたが、新規事業のコアを見いだせずにきたため、じり貧傾向に陥っています。

環境事業で勝ち組みになるための方策を明確化する必要があります。

NECについても、東芝、日立、パナソニック、ソニーなどと共に、今後の集中と選択の中でどうのようにして新規事業のコアを立ち上げていくか注目していきます。

これらの動きは、中小企業にとって新規事業立上時の良い事例になるからです・

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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