- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
4月21日23日
製菓基礎講座4月
ガトー・バスク gateau basque
バスク地方の代表的なお菓子、ガトー・バスクを作ります。
サブレ生地にブラックチェリーをはさんだものから、バターケーキ的な生地にカスタードをはさんだものまで、現地でもバリエーションがあります。
正統はイッツァスという村のブラックチェリーをはさんだサブレだと言われますが、逆にカスタード入りが伝統だという見方もあるのだそう。
私はどちらかというとバターケーキ的な生地が好きですが、カスタードもチェリーも捨てがたく、いまでは両方入れるバージョンに。
バスクのカンボ・レ・バンcambo-les-bainsという温泉町では10月の第一日曜日に「ガトー・バスク祭り」が行われるそう。ガトー・バスク好きとしては、いつか行ってみたいものです。
さて今年びっくりしたことを一つ。
今までバスク生地の上に、まずカスタード、次にシロップ煮にしたさくらんぼを置き、これを指で押し込み、クリームをかぶせるという面倒な手順を踏んでいました。
もともとはカスタードだけで作っていたところに、ある年にさくらんぼを足し、今の教室に引っ越してきてからはオーヴンの火抜けの問題でさくらんぼを押し込んで生地に触れないように改良・・・という年々の積み重ねがあったからなのですが・・・。
「先にクリームを半分を絞って、さくらんぼを置いて、そのあと残りを絞っても大丈夫でしょうか?」
たしかにそうです。
家庭で1台焼くだけだったら、絞り袋に入れるだけでも生地を奪われてしまうので、ゴムベラで大丈夫なはず。
「先にさくらんぼをカスタードに混ぜてしまったらどうでしょう」
生徒さんから次々によりよいやり方が。
検証の結果、半量のカスタード、さくらんぼ、残りのカスタードを入れるという方法が、一番楽で早く、きれいに焼ける方法だと判明。方法を変更することにしました。
長年同じことをしていると、その作業は当たり前と化し、よりよい方法を考えてみようともしなかったことを痛感。生徒さんに教えてもらいました。
だから何が一番びっくりしたって、考えてみたらものすごく当たり前の事柄を「気付きもしなかった自分」にびっくり!
ともあれ、今年も大好きなガトー・バスクを味わえて、とても幸せなことです。
焼き待ちの間にもう一つ、チュリップを作ります。これはラング・ド・シャ生地を花形の容器にして、アイスクリームや果物を入れたもの。
シガレットやシャブロン型を使ったものも作ります。
果物もめいっぱいいろいろ準備して
今が旬のいちごを使ったアイスクリームとともに
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