日経記事;"パナソニック設備投資2割減の2500億円,13年3月期"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"パナソニック設備投資2割減の2500億円,13年3月期"考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月24日付の日経新聞に、『パナソニック、設備投資2割減の2500億円 13年3月期』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『パナソニックは2013年3月期の設備投資額を、前期実績の約2割減となる2500億円程度にする方針を固めた。

IT(情報技術)バブル崩壊の影響で業績が悪化していた03年3月期以来の低水準となる。電池など成長分野や白物家電に重点配分する一方、従来主力だったテレビ向けは大幅に圧縮する。

成長事業に着実に資金を注ぐ投資戦略に転換し、2期ぶりの最終黒字回復を目指す。


同社はテレビの不振が響き、前期に7800億円に上る巨額の連結最終赤字に転落したもよう。今期の黒字化を優先し、設備投資を減価償却費の範囲に抑える。投資額は直近のピークだった09年3月期(約4900億円)の約半分となる。

投資を削減するのは、赤字のテレビや半導体事業など。テレビでは液晶パネルを生産する姫路工場(兵庫県姫路市)に約300億円を投じ、有機ELパネルの実証ラインを導入するのが主な案件となる。

半導体では富士通、ルネサスエレクトロニクスとシステムLSI事業の統合を協議中だ。

環境・エネルギー関連を中心に育成事業に投資を厚くし、メリハリをきかせる。約450億円を投じてマレーシアに太陽電池の一貫生産工場を建設するほか、中国にモバイル機器向けのリチウムイオン電池工場をつくり日本から生産を移管する。

冷蔵庫やエアコンなど白物家電も、生活水準が上向く新興国で現地生産を広げる。夏以降にブラジルやインド、ベトナムで冷蔵庫や洗濯機などの量産を始める。

同社は01年以降、薄型テレビ事業に累計7000億円を超える巨費を投じた。しかし、アジア勢との競争激化やテレビの値下がりが続き、薄型パネル工場の集約などを決めた。今期の投資額は最終調整中で、2500億円から積み増す可能性もある。』

パナソニックの集中と選択が具体化されつつあります。その一つの指標が投資分野の内容です。

パナソニックやソニーなどの家電メーカーは、液晶テレビ事業の立て直しを図るため巨額の投資を行ってきました。パナソニックの場合、2001年から今までテレビ事業に累計7000億円以上の投資を行ったとのこと。ソニーも同様の投資を行ってきました。

しかし国内メーカーは、サムスンなどの海外企業に負けています。ソニーも新社長のもと、集中と選択を加速化しています。テレビ事業への大型投資は行わないでしょう。

パナソニックの発表内容をみますと、最重要分野である環境・エネルギー関連に集中して投資します。パソコン用リチウムイオン電池の工場を中国の蘇州に作ります。マレーシアには太陽電池の一貫工場を作る計画とのこと。

コスト競争力のある電池を作るための投資になります。太陽電池については国内で追い風となる可能性のある動きがあります。

経済産業省の「調達価格等算定委員会」が太陽光で発電した電気の買い取り条件を1キロワット時あたり税込42円、20年前後とすることで調整に入ったと報じられています。

この通りに決まれば、今まで国内で太陽光発電事業を検討してきた、或いは行ってきた事業家のほぼ要請通りであり、「太陽光発電の普及に十分な水準」と評価されているとのこと。

ソフトバンクなどが事業化しようとしている、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設が促進されるとみます。また、メガソーラーだけでなく、オフィスビル、工場や倉庫などの大型建物の屋上や屋根に太陽電池を置いて発電し、余剰電力を売電するなどの事業者も増えると予想されます。

ここに大きな太陽電池の需要が発生します。

パナソニックやシャープなどの国内太陽電池メーカーには大きな事業機会となります。現時点では、中国企業の太陽電池の方が安くなっていますので、国内企業は価格競争力を高める必要があります。

ドイツやアメリカのように、現地太陽電池メーカーが中国企業の安売り攻勢に負けて倒産した事態を避ける必要があります。

1キロワット時あたり税込42円の買い取り価格に対しては、「割安な海外製太陽光パネルではなく、品質やサービスが安定した国内製品を使っても採算が合う」とみているとも報じられています。

国内メーカーは、この動きを追い風にして環境・エネルギー分野で世界ナンバーワンの企業になるよう、一気に当該事業に特化して実行することが低迷からの脱却につながります。

高い太陽光発電の価格については、最終的に国民や企業の電気料金に上乗せされます。国民や企業が負担する痛みを伴った上での、太陽光発電になります。

従って、パナソニック、シャープ、東芝、日立などの関連企業は、環境・エネルギー分野に集中して投資し、より安く、熱交換率の飛躍的向上などを実現する技術革新を継続的に行って、発電や蓄電装置などで、画期的な製品を市場に提供することを強く期待します。

パナソニックの再生は、環境・エネルギー分野で勝ち残れるかどうかにかかっています。世界市場で勝ち残るために継続的且つ集中的に投資し、海外企業を凌駕するようになることを大いに期待します。環境・エネルギー分野での国内市場の勝者は、より大きな世界市場で勝ち残れます。

太陽光発電や蓄電池などの環境・エネルギー分野事業で、国内大手企業が世界市場で勝ち組になりますと、国内の関連中小企業にも大きな事業機会が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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