ある青年が、このブログを読んで私を訪ねてきてくれました。
そのブログタイトルは「英国王のスピーチ」。私は吃音症は歌で治せという主張をしています。
映画の「英国王のスピーチ」でもそのような場面がありました。
彼の吃音はそれほど重いものではありませんでしたが、年頃ですので気になるのだと思います。
私自身も小学生の頃「吃音」に悩んでいた時があります。
父親の仕事の都合で転校を繰り返し、多分3校目の学校に通っていた時期です。
方言になじめなかったのと、友人を次々にうしなってゆく不条理さがもとでストレスを感じていたのでしょう。
人と目をあわすのが怖くて、サングラスをして通学する一風変わった少年像でした。小学3年生。
状況が好転したのは、多分歌を口ずさむようになったからだと思います。
その頃は、一家の情報源は「ラジオ」一台。大人もこどももそこから流れる「流行歌」を口ずさんで覚えてゆきました。
歌を歌う時には「気門」は開いたままです。一旦閉じて、改めて次の歌詞を歌うのではなく、開いたままで次を歌うという感じ・・・・なんとなくお判りになりますね。
ところが吃音症というのは、最初の一言を出す時に苦労をするのです。
一言出てしまえばあとは結構スムーズに言葉は紡ぎだされます。
ですから、歌うように喋るトレーニングをしてみればいいのです。
喋る内容に合わせて、まるで音程をたどるように喋ってみる事です。
それと、歌を歌うという事はできあがったドラマをなぞっているだけです。
新たに何かを付け加えるということは必要ありません。その安心感も吃音から解放してくれる要素でしょう。
僕の「声みがきの法則」では、常にドラマを意識する事をすすめます。
喜怒哀楽のドラマを頭に入れておいて喋る事で、コミュニケーションはいたってスムーズになります。
吃音症の彼にそのような話を、ゆっくりと語りました。
幸い僕の話の中でなにかをつかんでくれたようで、帰路に着く彼の顔はくる時に比べると10倍くらい明るくなっていました。
僕は一介の歌い手でしかありません。
けれど、その歌い手の技術というものが、こんな形で役にたったということは嬉しい限りです。
「また遊びにおいで」
こう声をかけるほどまで僕たちは友人になってしまいました。
彼の吃音症はまもなく笑い話の領域に入ると確信をしています。
頑張んなくて良い!ゆっくり気道を確保する呼吸法を学んでゆきなさい。
このコラムに類似したコラム
「生きる力!ストレスに負けない」その3 思考パターンを変える 本多 由紀子 - ホリスティックケア セラピスト(2014/06/13 12:24)
「生きる力!ストレスに負けない」 リラックスを貯金する ② 本多 由紀子 - ホリスティックケア セラピスト(2014/05/29 18:55)
「生きる力!ストレスに負けない」 リラックスを貯金する ① 本多 由紀子 - ホリスティックケア セラピスト(2014/05/25 14:19)
書籍を出版しました。 市岡 久典 - 心理カウンセラー(2013/01/05 15:43)
英国王のスピーチ 吃音なら歌え! 牧野 俊浩 - 音楽家(2012/03/04 18:21)