中国特許権侵害訴訟における現有技術抗弁 (第2回) - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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中国特許権侵害訴訟における現有技術抗弁 (第2回)

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中国特許判例紹介:中国特許権侵害訴訟における現有技術抗弁 (第2回)

~現有技術抗弁における実質的相違の解釈~

河野特許事務所 2012年5月16日 執筆者:弁理士 河野 英仁

 

                             区徳健

                                              一審被告、二審上訴人

                               v.

                           トスカ株式会社

                                          特許権者、一審原告、二審被上訴人

(2)イ号製品

 被告は”千葉牌A3802”と称するタックピン取付機(以下、イ号製品という)を販売していた。参考図2はイ号製品の側面図[1]である。

 

参考図2 イ号製品の側面図

 

 イ号製品は661特許の構成と実質的に同一である。

 

(3)訴訟の経緯

 2009年3月2日原告は侵害品A3802を公証購入し、侵害を確認し上で、2009年3月25日、広東省東莞市中級人民法院に特許権侵害訴訟を提起した。中級人民法院はイ号製品と、661特許の請求項1との対比を行い、イ号製品の技術特徴が661特許の請求項1に一致すると認定した。中級人民法院は被告の特許権侵害を認めイ号製品の即時差し止め及び損害賠償6万元の支払いを命じる判決[2]をなした。

 

 被告はこれを不服として広東省高級人民法院へ上訴した。

 

 

3.高級人民法院での争点

争点:被告の現有技術の抗弁が成立するか否か

 被告は第2審において米国特許U.S. Patent No.4538754(以下、米国特許という)を提出した。イ号製品は661特許の出願前に公知となっている米国特許と実質的相違がないから現有技術の抗弁が成立し、特許権侵害が成立しないと主張した。第2審においては被告の現有技術抗弁が認められるか否かが争点となった。



[1] Made-in-China.comHPより(http://cn.made-in-china.com/showroom/jmpanjj/product-detaileMGnfVoTJPWq/%E5%8D%83%E5%8F%B6%E5%90%8A%E7%89%8C%E6%9E%AA%EF%BC%88A3802%EF%BC%89.html) 2012年2月21日

[2] 広東省東莞市中級人民法院2009年判決 (2009)東中法民三初字第141号

 

(第3回へ続く)

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