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日経記事;"米アマゾンCEO 日本事業、年3割成長へ"に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月14日付の日経新聞に、『米アマゾンCEO 日本事業、年3割成長へ キンドル、年内開始』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『インターネット小売世界最大手、米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は13日、東京都内で日経の取材に応じ、日本事業について継続的に年率3割強の成長を目指すと述べた。

ネット通販では衣料品分野強化や配送サービス拡充に取り組むと強調。また日本国内で電子書籍サービスを「年内に開始する」と明言した。

アマゾンは日本での業績を明言していないが、業界では売上高5000億円規模と推定される。2011年12月期は北米を除く海外売上高が213億ドル(約1兆7000億円)前の期比38%増加したが、ベゾス氏は「日本でこの成長を維持する」と語った。

主力のネット通販事業の強化に向けて「より豊富な品ぞろえ、魅力的な価格、迅速な配送サービスで需要を取り込む」と表明。

ファッションや食品の品ぞろえを充実させるほか、全国に9カ所ある物流拠点を西日本などで増設。「西日本を含む広範な地域で当日配送を広げる」と話した。

ベゾス氏が日本での電子書籍サービスの開始に言及したのは初めて。自社端末「キンドル」やスマートフォンなどで「様々な機能やコンテンツを組み合わせられるシームレス(継ぎ目なし)サービスだ」と説明。

同社は07年に米国で事業を開始。現在100万点以上のコンテンツを提供している。

アマゾンは角川グループホールディングスなど出版各社とコンテンツ供給の契約交渉中。7月にもサービスが始まるとの観測もある。ベゾス氏は「日本でも(消費者の)期待に応えられる」と自信を見せた。

インプレスR&D(東京・千代田)によると、日本に電子書籍市場は10年度の650億円から15年度に2000億円に拡大する。

ソニーや出版大手が事業を広げているほか、楽天もカナダ企業を買収、端末販売に参入する。ただコンテンツは米国に比べて少なく、今月に出版社が設立した「出版デジタル機構」が出版物100万点の電子化に着手したばかり。

アマゾンが自社サービスを浸透させれば、市場環境が変わりそうだ。

また昨年には日本で開始した企業向けクラウド事業も「需要が非常に高まっており、データセンターの増設や処理能力の向上を進める」と述べた。』


アマゾンは、ネットを含めた通販及びネット通販の両分野で国内最大の売上高を出しています。

例えば、 通販新聞社が2011年7月に実施した「第56回通販・通教売上高ランキング調査」によると、上位300社の合計売上高は4兆5582億3700万円と なりました。この中でアマゾンの売上高は、約3900億円で1位となり、2位はベネッセコーポレーションの約2430億円となっています。

また、「月刊ネット販売」が調査した2009年度のネット販売実施企業主要300社のネット販売売上高の合計額は1兆6900億円とりました。この中でアマゾンは、約3200億円でトップであり、2位は千趣会の670億円です。

経済産業省は2011年7月20日、「平成21年度我が国情報経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)を公表しました。

同調査では、「B to C EC」(消費者向け電子商取引、つまり「ネット通販」)の市場規模は、前年比10%増となる約6.7兆円となったとしています。業種別では、とりわけ「食料品小売業」(前年比128.7%)や「自動車・パーツ・家具・家庭用品・電気製品小売業」(同122.1%)、「医薬化粧品小売業」(同130.8%)の伸び率が大きくなっています。

全消費者向け取引の中に占めるネット通販の割合は、下記のように年々増えています。
・2006年;1.25%
・2007年;1.52%
・2008年;1.79%
・2009年;2.08%

今後、スマートフォンやタブレット型PCの普及で更にネットを使う人の割合が増えることは確実です。例えば、2012年4月10日に電通が発表しました、60歳以上の方がたのネット利用者数に関する調査結果をみますと、60代では5割を超えています。70代でも2割を超えています。

このような環境下では、ネット通販の市場規模は年々増えることは確実です。顧客はネットの利便性に対して高い満足を示しているためです。

アマゾンが、現時点では国内通販(ネットを含めた)市場をリードして開拓しているのは確実な状況です。

アマゾンは、今後も国内市場で年率3割の成長を目指すということは、ネット通販市場も同様に伸び続けることを意味します。

今回の記事で注目されることは、キンドルの国内販売を公式に表明したことです。年内中に電子書籍の市場に参入します。

米国では、電子書籍の普及で全米第2位の書店が倒産しました。国内で本格的に電子書籍の販売が開始されたあと、米国のように一気に電子書籍が売れるかどうかは、コンテンツ数などにもより、その短期的な影響ははっきりしません。

しかし、中長期的にみますと、電子書籍はその利便性の良さと、キンドルやソニーの電子書籍リーダー“Reader”などが低価格で、かつ、読みやすい電子書籍として提供されれば、コンテンツ数の増加と共に普及が促進される可能性は高くなります。

ネットの普及、ネット通販の拡大、電子書籍などの動きを外圧ととらえないで、この新規事業環境下で、どう自社事業を再構築し、売上拡大を図るか、国内関連企業は真剣に前倒して考える必要があります。

かって、国内家電メーカーは、アップルがネット上で音楽配信を始めた時に、当時の主事業の一つであったCD(コンパクトディスク)事業を守るための保守的な対応を行いました。稼ぎ頭の事業を自ら壊す行為を出来なかったためです。

この守りの姿勢が、アップルに一気に音楽配信事業を独占化出来る先行者利益を与えた要因の一つになりました。現在のアップルの経営数字がそれを表しています。

顧客はネット上での情報のやり取りや売買行為などに対して利便性や有効性を感じて大いに満足しており、それを否定や無視することは、事業継続が出来なくなることを意味しています。

例えば、電子書籍の影響を受ける企業は、ネットを活用して、差別化・差異化を図る新事業のやり方を早急に考え・実行することが必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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