【聴心記「心の炎」】第8回 感情と思考(4) - 心の病気・カウンセリング - 専門家プロファイル

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【聴心記「心の炎」】第8回 感情と思考(4)

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【聴心記「心の炎」】第8回 感情と思考(4)

今回は聴心記「心の炎」です。・・・・・・【WEBセミナ】認知行動療法講座・メディカウンセリング講座と同時進行中

前回は,「
思考と感情はリンクしていて,感情から思考が,その思考から次の感情が連鎖している。マイナスの感情とネガティブな思考が連鎖しながら,次第にそのマイナスの部分を増幅していく「思考と感情の悪循環」になっている」というお話でした。 

こんな例で考えてみましょうか。「そば屋の出前」というお話。といっても落語じゃないですよ。お客さんから電話。「さっき出前を頼んだ○○だけど,まだ?」「あ,今出ました。」注文受けていて忘れたというやつ。あわてて作り始めたけれど,あわてているから作ってる途中でひっくり返しちゃった。「あっ,作り直しだ」と思ったものの,材料がちょうど切れちゃった。用意するのに半日はかかる。「どうしよう。どうしよう。」という訳で,事態はどんどん大変な方に向かってしまうというお話。最初の「今出ました。」さえ言わなければ,何とかなったんですけどね。

じつは,感情と思考の間でこんなことがよく起きているんです。最初に「あれっ?」と察知している。そこから,ちょっとだけ「なんか,やだな」くらいのマイナスの気分。「大丈夫かな」くらいの考え。「ちょっと落ち着かない」気持ち。「これを失敗したらどうなるんだ」という思考。「ぞーっとしてきた」気持ち。「やばい,もし失敗したら大変なことになる」という考え。最初の方では,ちょっとマイナスくらいの感じです。ところが,そこから何周か感情と思考が行き来している間に,マイナスがどんどん深刻化していきます。

ここで,ひとつだけお話ししておきますね。この時,「事態が深刻になっている」「状況が刻々変化している」と言うことではないんです。もしそういうことなら,誰でも深刻にマイナスになって当たり前です。今お話ししているのは,状況は変わらないんだけれど「このままにすると...」とか「もし失敗したら...」とかで,本人の中で勝手に状況を深刻化させているときの話です。実際の所,感情と思考が少しずつマイナスに傾き始めると,近い未来をマイナスに想像してしまうことが多くなりがちです。本人は,想像しているなんてつもりはなくて,ごく自然な確信になっているんですけれど。

さて,そこでどうするか。一番良い方法は,早めに手を打つこと。どうするかというと,最初に「あれっ?」と察知したときや「なんか変だな」と感じたときに,マイナスの方に着地しないことなんです。「大丈夫」と信じること。当然,状況そのものに手を打たなければならないときは,それを済ませてからですが,手を打った後は「大丈夫」と考えることです。特段,状況は変えようがないというときには,最初から「大丈夫」と自分を信じ込ませることが大切です。

この時,「その根拠は」という形で思考偏重になると,必ず「こう悪くなる可能性がある」と考えがちになります。100%安全とか成功ということはあり得ませんから,ほじくり出せば1/1,000,000位の確率でも危険とか失敗とか言える訳です。この意味では,理屈や思考が感情に対して安心感を与えることはなかなか難しいのです。

感情の方から,納得や安心を見つけ出して行く方が簡単です。気持ち的に安心してしまうこと。その意味で「でも大丈夫」と感じるクセをつけましょう。「その理由は?その根拠は?」と聴くのはルール違反です。思考から入ることになってしまいます。

それでは,悪循環に入りきってぐしゃぐしゃになっているときにはどうするか? だいぶ長くなってしまいましたので,それは次回にお話しましょう。
【2012.4.12: 聴心記「心の炎」は不定期で展開します】

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