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日経記事;IT各社、システム技術者をクラウド分野に転換"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月11日付の日経新聞に、『IT各社、システム技術者をクラウド分野に転換 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『IT(情報技術)大手がシステム技術者(SE)の再教育に乗り出す。ネットワーク経由でソフトウエアや情報システムを提供するクラウド事業を拡充するのが狙い。

富士通はグループ全体で3千人を対象に実施。NECはSEの3割を同分野に対応できる人材に育てる。システム市場の構造変化に対応し、割安なクラウドサービスで売り上げを伸ばしてきた新興勢力に対抗する。

システム各社のSEはこれまで、顧客企業の要望に沿ってプログラムを組む受け身の業務が主体だった。クラウドサービスでは、顧客にシステムの新しい使い道や価値を積極的に示す提案力の巧拙が顧客争奪戦での競争力を左右するようになる。
 
ITサービスで国内最大手の富士通は約3年かけて、グループ全体のSE約3万人のうち約1割を新たにクラウド分野に強い人材として再教育する。社内外で1年程度研修する。

サーバーを効率よく使う仮想化技術などクラウド関連に加え、顧客企業の情報システムの課題を抽出する能力などを習得させる。

NECは来春までに、約3万人のSEのうち、1万人強をクラウドなどサービス分野に強い人材に転換する計画だ。すでに7割については再教育を完了。今後1年かけ、さらに3千人規模を追加で再教育する。同社はクラウド分野で米マイクロソフトと提携するなど、事業強化を急いでいる。

日本ユニシスは4月1日付で「システム基盤開発技術部」を発足させた。全社の技術者の13%に相当する約350人の開発要員とSEを集め、クラウド関連サービスに専念させる。日本IBMも部門を横断したクラウド組織を設けた。兼務で数百人が所属する。

米調査会社によると、世界のクラウド市場規模は2015年に700億ドル(約5兆7千億円)と、現在の2.5倍に膨らむ可能性がある。

独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)によると、国内のSE数は101万人(10年)。同機構は、日本のIT産業の国際競争力をテコ入れするには、提案力などSEの総合力向上が不可欠と判断し、評価手法の見直しなど制度改革を進めている。』


富士通の試算では、国内IT市場12兆円(2008年度)のうち、クラウドは約1.3%を占めるにすぎなかったが、12年度には6%を占める見込みとのこと。IT市場全体の金額は伸びていないので、09年から12年までの間にクラウドが大きく伸びたことを示しています。

特に、11年は大震災後にクラウドの良さが再確認され、企業、自冶体、学校、病院などでの普及が進みました。

本試算では、15年度にクラウド市場は20%を占めるようになる見込みです。上記記事はクラウドの本格普及を踏まえ、富士通、NEC、日本ユニシス、日本IBMなどの大手ITベンダーがクラウドに対応したシステム技術者の再教育を行うというもの。

正直言いますと、もしこの記事通りの場合、国内ITベンダーの対応はやや遅いとの印象をもちます。

既に米セールスフォース・ドットコムなどのクラウド新興勢力が国内市場に参入しつつあり、更に今後その勢いは伸びていくとみています。

私もクラウドを比較的低料金で使っています。クラウドは、下記の通り幾つかのメリットがあります。

・ネットとパソコンがあれば、何時でも何処でも仕事ができる。
・外出先でもスマホから必要なデータ・情報を確認できる。
・当座使うデータや情報はパソコン内のハードディスクか、外付けハードディスクに保管するが大元のデータ・情報はクラウドで保管できる。
・データ・情報の流失や紛失などのリスクを軽減できる。
・Webサイトのようなブラウザがあれば、情報の加工や発信ができるので、特定OSやアプリソフトを購入し使用する必要はない、など

これを使う企業に当てはめれば、以下のように状況になります。

・基幹システムにアクセスするには、特定のWindows PCを共有して利用する必要がある。部門によっては当該業務を円滑に行うために、異なるOSであるMACパソコンを使用する必要があるが、パソコンのOSを共通化する仏要があった。

・クラウドでは、すべてWeb上に移行されるため、ブラウザさえ使えれば、OSが異なるどのパソコンからもアクセス可能。営業担当者が外出中に受注情報を入力できるようになるなど、業務のスピードが格段に向上する。

・サーバー運用管理負荷の軽減、コスト、事業継続対策といった面でも効果が期待される、など。

このようにクラウドは多くの利便性が見込めるため、需要は大きく伸びていきます。

クラウドは、中小のITベンダーにとっても大きな事業機会を持てる可能性があります。従来方式では、各企業は個別のアプリソフトを開発し使ってきました。クラウドでは、Webサイト上で共通のソフトを使うため、大きなソフト開発を個別に行う必要はなくなります。

大きなソフト開発は、多数のシステム技術者を持つ大手ITベンダーしか対応できず、中小のITベンダーは、その下請けや既存システムの保守管理を中心に事業してきました。

しかし、中小ITベンダーがWebサイト上で動き、且つ、利便性の高いアプリソフトを開発する力があれば、セキュリティの高いデータセンターを活用したクラウド提案を企業に行えます。

また、多くの中小企業はITシステムを本格的に導入していません。サーバーの投資や専任者の配置など負担が大きいためです。

中小ITベンダーがクラウド提案を中小企業に行えれば、中小企業はITを導入して経営の効率化や創造性向上を図れますし、中小ITベンダーにとっても商機が増えます。

タブレット型パソコンを使えば、営業担当は出先からクラウドにアクセスし、必要なデータ・情報を確認出来たり、営業状況のデータ入力も外出先から可能になります。

顧客に対する営業提案も、電子書籍との組み合わせでより効果的に行える可能性もあります。小回りがきく中小ITベンダーにとっては、中小企業に対し低価格で魅力的な提案を行えれば、大きな市場が見込めます。

共に中小企業同士が発展できる「Win/Win」の関係構築が可能です。
中小ITベンダーにとってはクラウド上での提案力が勝負の分かれ目であり、差別化・差異化につながります。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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