東日本大震災に学ぶ、中小企業のIT災害対策 その5 - クラウドサービス・ASP・SAAS - 専門家プロファイル

清水 圭一
日本クラウドコンピューティング株式会社 
東京都
IT経営コンサルタント

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閲覧数順 2016年12月08日更新

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東日本大震災に学ぶ、中小企業のIT災害対策 その5

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地震・災害対策・業務継続計画・BCP

中小企業の現実的なBCP施策


では、その最悪の事態であるデータ消失を避ける為に、今すぐ出来るBCPの3つの方法を解説して行きます。


1.データバックアップの遠隔地保管

前出の戸籍住民基本台帳システムのデータ消失の事例でもありましたが、たとえデータのバックアップを取っていても、そのバックアップデータが同一地域内にあれば、そのバックアップデータも失いかねない結果となり、BCPの意味をなさないケースも出て来ます。


では、どれぐらい離れた場所にバックアップデータを保管すればよいかということは、その地勢的なリスクなどによって大きく変わりますので、今回、詳細には言及しませんが、可能な限り遠くに、地勢的なリスクが異なる場所に置くというのが鉄則になります。


例えば、大切なデータがあるITシステムが海に近いところにあれば、バックアップデータは、標高の高い場所にある倉庫や事業所、データセンター、東北地方にデータがあるのであれば、バックアップデータは沖縄に保管するという具合です。


具体的なバックアップデータの移送方法ですが、ITシステムのバックアップデータを記録したテープ、ディスクなどの媒体を、セキュリティを確保した輸送経路で送るというのが、原始的ではありますが、今すぐ出来る現実的な選択肢となります。また、復旧時間がかかったり、人海戦術になっても構わないというのであれば、帳票などの紙媒体を全てスキャナーなどで読み取ってデジタル化したものを送ったり、輸送・保管費用はかかりますすが、紙媒体そのものを遠隔地に送ってしまうというのも、一つの方法です。


次は、データのバックアップを取る頻度ですが、これもそのITシステムが担っている業務によって、変わりますので、ここでは、どこの会社にもある財務会計システムを例に、その頻度を解説して行きたいと思います。


財務会計システムは、中小企業にとっては、その会社の税金や仕入れの支払いだけでなく、取引先からの入金、売上、取引先情報など、日々の企業活動が記録されているITシステムでもあります。


欲を言えば、1処理毎にバックアップを取るのが望ましいのですが、データのバックアップをテープ、光ディスクなどの媒体で取る場合、この方法は不可能ですので、現実的には、一日の業務終了後の夜間に他のITシステムからのバッチ処理(データの一括反映処理)のようなものがある場合は、業務開始直前と業務終了後の一日二回、バッチ処理がないシステムであれば、業務終了後の一日一回のバックアップを取得するのが現実的で最善の方法かと思います。


データのバックアツプをテープや光ディスク媒体で取る場合、一点だけ注意ですが、この媒体は、読み取り時にエラーになることがあり、最悪の場合、折角、バックアップを取っておいても、有事の際に使えない場合が、多少なりともありますので、 必ず正副2つのバックアップを取る様にして下さい。そして、遠隔地に送る際も、正副の媒体を違う輸送手段で別々に送る様にすれば、輸送事故が発生した際のリスク回避にもなります。


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