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閲覧数順 2016年12月05日更新

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一時的かつ外部的な影響により債務超過となった企業の評価は?

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【銀行交渉のポイント編-27 一時的かつ外部的な影響により赤字や債務超過となった企業の評価は? 】

 信用金庫や地銀は、中小企業へ融資するかどうかの判断を行うに
当たって金融庁の検査マニュアルに従って判断を行います。

その検査マニュアルには、具体的な事例とともに銀行
(信用金庫・地銀)が融資するかどうかを判断したポイントと、
その判断基準の適否について解説が記載されています。
この【銀行交渉のポイント編では】27パターンの事例を紹介します。

 中小企業の経営者の皆様におかれましては、
御社の決算内容、銀行との交渉と比べながら読んでいただくと
わかりやすいと思います。

 以下の事例集は、すべて銀行(信用金庫・地銀)の立場から
書かれた内容なのでこの文中で債務者と表現されているのは、
一般の中小企業のことです。

【事例-27 一時的かつ外部的な影響により赤字や債務超過となった企業の評価は?】

<概況>
 債務者は、当金庫メイン先(シェア 90%、与信額:平成15年 3月 
決算期 100百万円)。漁業・水産加工業が盛んな地域において、
水産加工品を製造する水産加工業者である。
 
<業況>
  水産加工業者の業況は、製品の良さ(原材料の良さ)もあって、
近年の景気低迷の影響もさほど受けず、順調である。平成12年に、
地域の村おこしの一環として、地域の漁業者、水産業者が共同出資で、
「浜辺の市」という地域の水産品を販売する施設を建設することとなった。
 
 債務者は、地域での世話役という立場もあり、当金庫からの借入金
20百万円と自己資金10百万円を原資に、最大出資者として30百万円
を出資している。 しかしながら、平成14年9月に台風が上陸し、出資した
「浜辺の市」が壊滅的な打撃を受け、損害保険等の不備もあり、その再建を
断念せざる得ない状況となった。

 その結果、債務者は当該出資について、減損処理し、当年度の決算状況
は、赤字計上(24百万円)を余儀なくされ、債務超過(20百万円)の
状況となった。債務者自身は台風による影響もほとんど受けておらず、又、
債務者の売上に占める「浜辺の市」への割合は数%に過ぎず、本業は順調
に推移している状況にある。
 
 当金庫では、水産加工施設の設備資金(80百万円、20年返済)及び
「浜辺の市」への出資金(20百万円、10年返済)について応需している。
なお、これらの借入金については、現状正常に返済が行われている。
代表者は、当年度の赤字計上は一時的かつ外部的な要因によって、
発生したものであるが、本業は順調であり、今後も現状の返済を行って
いきたいとしている。
 
<自己査定>
 当金庫は、債務者は赤字、債務超過の状況であるものの、その原因は
一時的かつ外部的な出資金の減損処理によるものであり、現在の債務者の
業況は、変わりなく順調であることから、その回復は十分見込めるとしており、
債務者区分については、正常先としている。

<検証ポイント>
  一時的かつ外部的な影響により赤字や債務超過となった企業の判断
 
<解説>
1.中小・零細企業等の債務者区分の判断に当たっては、当該企業の
財務状況のみを機械的・画一的に判断するのではなく、キャッシュフローの
状況を重要視するとともに、財務状況についても、債務超過原因や赤字原因
などを総合的に勘案して、その上で債務者区分を検討する必要がある。
 
2.本事例の場合、債務者は、本業は順調であるものの出資金の減損という
一時的かつ外部的な理由により、大幅な赤字、債務超過状況に陥っているものの、
本業である水産加工業は順調であり、また、キャッシュフローの状況も
悪化しておらず、今後も当初約定通りの返済が可能であるならば正常先に
相当する可能性が高いと考えられる。
 
3.なお、中小・零細企業については、大企業に比して自己資本が脆弱である
ことや一時的な収益悪化により赤字に陥りやすいことを勘案すれば、一時的な
要因(株式売却損、遊休不動産売却損等)で財務状況が悪化した場合においても、
本業の業況やそのキャッシュフローなどをきめ細かく検証する必要があると
考えられる。
 
 また、財務状況の悪化要因が一時的なものであっても、その結果として、
本業の業況に直接悪影響が発生したり、キャッシュフローに大幅な悪影響が
発生すると見込まれる場合も考えられることから、債務者の状況について
きめ細かく検証する必要があると考えられる。
 
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 今回のポイントは、『一時的かつ外部的な影響により赤字や債務超過
となった企業の判断』です。また、今回で銀行交渉のポイントシリーズ
全27編は、終了です。バックナンバーは下記URLのマイベストプロ
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