加藤幸彦(エス)です。
さて、インテリアで「最重要」な床の仕上。
自分たちで仕上げる、という選択肢もあります。
じつはエスでは、フローリングの塗装工程を施主さんたちにセルフで行なっていただくことを推奨しています。
使う塗料は自然オイル系の「オスモカラー」。
始めての人でも、比較的簡単にできます。
オスモカラーは、素材にしみ込んで染まるように仕上がるため、合成樹脂系の塗料のような「人工感」のない、しっとりした肌触りが特徴です。
歩行量の多い箇所では、数年ごとのメンテナンス(塗り重ね)が必要ですが、最初に「塗装作業」を体験済であれば、後々のメンテナンスなんて簡単ですよね。
写真は、住宅作品「HOUSE aeroccino (屋上テラスとリビングが つながる家)」。
引越し前に、お施主さんとお友達たちが集まって、ワイワイと作業をしている様子です。
このフローリング素材は「カバ桜」。オスモカラーのクリアを塗っています。「カバ桜」は、チャイニーズバーチとも呼ばれ、いわゆるヨーロッパ産のバーチ材に良く似たシンプルな表情があります。そして、たいへんローコストな素材。
工程としては、塗装前に全体を一度サンドペーパー掛けします。これは少し面倒な作業ですが、できれば省略しないできっちりやったほうが良いです。最後の仕上りに影響します。
まず、塗り(1回目)。塗料を延ばすようにゴシゴシと塗ります。ラフでOK。
そのあと、1日乾かして、もう一度軽く撫でるようにサンドペーパー掛け。そして塗り(2回目)。表面を磨くように薄く塗料を延ばしていきます。
塗装前は、比較的そっけない感じの素材ですが、こうして手間をかければ、木目が少し浮き出てくるように美しく仕上がります。肌触りも、丹念に磨けば本当になめらかになります。
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住宅作品「HOUSE aeroccino (屋上テラスとリビングが つながる家)」
→http://open-g.net/press/archives/518
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このコラムの執筆専門家
- 加藤 幸彦
- (東京都 / 建築家)
- 一級建築士事務所エス 代表
テーマは「環境的居住空間」「小さな家」「リノベーション」。
建築の価値観が大きく転換しつつある今、社会的価値観とクライアントの個性を同時に重視し、「美しい空間デザイン」がどうあるべきかを常に問いながら設計活動をおこなっています。
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