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日経記事;"パナソニック,携帯生産を海外全面移管 今夏にも"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月1日付の日経新聞に、『パナソニック、携帯生産を海外全面移管 今夏にも 海外市場再参入で体制見直し 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
 
記事の主な内容は以下の通りです。

『パナソニックは今夏にも携帯電話端末の生産を海外に全面的に移管する。5割程度を国内生産しているが、2012年度の海外市場再参入に向けて、生産体制を抜本的に見直す必要があると判断した。
携帯電話端末生産をすべて海外移管するのは同社が初めて。スマートフォン(高機能携帯電話、スマホ)の世界需要拡大を受け各社は海外販売の強化に動いており、携帯電話端末生産の海外移管が加速する可能性がある。

パナソニックの11年度の端末販売台数は約500万台の見込みでシャープ、富士通に次いで3位。このうち約5割を子会社のパナソニックモバイルコミュニケーションズ(横浜市)が運営する静岡工場(静岡県掛川市)で生産。残りを中国・北京の海外工場などから調達してきた。

静岡工場の生産分を北京とマレーシアの海外工場に移管するほか、一部を海外企業に生産委託する。静岡工場は主にアフターサービスの拠点として当面存続させる。

国内専用の一部機種の生産を残す可能性もある。従業員はそのまま雇用を続けるほか、一部は研究所や他工場に配置換えする。

販売面でも海外に軸足を移す。05年に海外市場から撤退したが、4月には欧州にスマホを投入し再参入する。

15年度の販売台数を11年度の3倍の1500万台に増やし、そのうち900万台を海外で売る計画。海外をけん引役に、携帯電話端末事業を再び成長軌道に乗せたい考えだ。

NTTドコモなど国内通信会社向け販売で安定した収益を確保してきたことから、日本の携帯電話端末メーカーの生産・販売体制は国内中心だった。

しかし、国内市場に依存してきたため、世界市場で韓国サムスンや米アップルに大きく水をあけられ、生産面でもアジアのEMS(電子機器の受託製造サービス)との激しいコスト競争にさらされている。

海外市場に活路を見いだす機運も高まっているが、円高下では国内中心の生産体制は足かせとなっていた。

このため、NECカシオモバイルコミュニケーションズは1月にスマホの自社生産を取りやめ海外に委託する方針を打ち出すなど、海外に生産を移す動きが表面化。

パナソニックの全面移管は他社の生産・販売戦略にも影響を与えそうだ。』

パナソニックは、液晶テレビ事業の再編を含めた「集中と選択」の渦中にあります。その見直の中で、スマホを含めた携帯電話端末事業は継続を決めたようです。

パナソニックは昨年、蓄電池を核の一つとして、家庭向け環境対応事業を中核にする集中化を宣言し、実行してきました。

今回の記事は、パナソニックは携帯電話端末事業も今後の中核の一つとすることを決めたようです。

世界市場が当然のごとく事業対象になりますので、国内生産中心で輸出するやり方は円高環境下で合理的ではありません。

海外生産して国内需要分を海外から輸入することは、合理的です。日本HPのように、国内需要分のパソコンを国内で生産した方がコスト圧縮につながるケースもあります。

携帯電話端末の場合、生産量を集中化してまとめることにより、材料や部品の集中購買が可能になり、調達コストの削減効果が期待できます。

パナソニックは、ほとんどの生産を海外にまとめる決断をしたのは、海外市場への再参入と共に、集中化によるコスト圧縮を最優先したとみています。

携帯電話端末は、世界市場で当面の間需要は伸び続けます。市場が成長している間は、下位メーカーも事業継続が可能になります。

携帯電話端末の普及率が60%を超えますと、過去の経験則では、市場の成長は止まり安定期に入ります。

パナソニックは、市場が成長している間に、サムスンやアップルと互角にに戦える力を持つ必要があります。

携帯電話端末の技術革新のスピードは速く、このスピード以上の速さを出していかないと勝ち残れません。

世界市場を見据えた、商品企画や開発・設計体制の確立も、生産体制の構築と同様に重要です。アップルは商品企画と開発で差別化・差異化を図ってiPhoneやiPadを育て上げました。

今回の記事では、開発拠点や体制についての記載がありませんでしたが、世界市場で戦うには高度な商品企画と開発能力が必要です。

海外生産でしょうしょうのコストダウンをして販売価格を下げられるとしても、顧客の琴線には触れないでしょう。

サムスンやアップル以上の商品力で勝負することが重要であり、必要です。パナソニックの強みを最大化して、差別化・差異化を図って競合他社に勝つ必要があります。

パナソニックは、一旦携帯電話端末事業で世界市場に再参入すると決めた以上、競合他社を打ち負かすやり方を構築し、実行することを決めたと判断します。

ソニーが携帯電話端末事業を世界市場で継続していく場合も同じです。

品質の良いものを安く作り供給することは、当たり前のことになっています。これが出来て初めて市場という土俵に乗れます。

課題は、その土俵でどうやって勝ち残っていくかです。アップルやサムスンは独自のやり方で現在の地位を築きました。

パナソニックは、携帯電話端末事業の世界展開を行うと決めた以上、環境事業と同様に経営資源を集中してどのように経営・運営していくのか注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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