日経記事;"東芝が医療クラウド 米アマゾンと提供" 考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"東芝が医療クラウド 米アマゾンと提供" 考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
3月31日付の日経新聞に、『東芝が医療クラウド 米アマゾンと提供』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東芝が米アマゾン・ドット・コムと組み、ネットワーク経由でソフトウエアや情報システムを利用するクラウドコンピューティング型の医療用画像の院外保存サービスを始める。

小容量のデータにも対応し、中小の医療機関でも利用できる。東日本大震災後、医療用データのバックアップの重要性への認識が高まっており、医療現場への普及が加速しそうだ。

4月から医療関連子会社の東芝メディカルシステムズを通じ、画像データの院外保存サービスを提供する。

アマゾン子会社でクラウドサービス大手のアマゾン・ウエブ・サービスの日本国内のデータセンターに医療機関の健診などで撮影した診断画像を保存。医療機関は必要に応じて画像を取り出し、診療などに活用できる。

エックス線などの比較的容量の小さいデータから、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)など大容量データまで対応する。

従来の医療向クラウドサービスは扱うデータの最低限度が高く、大規模病院しか事実上利用がなかった。新サービスは小さなデータも念頭に置いた格納方法を採用し、小さな病院でも利用可能にしたという。

事前連絡があれば格納したデータをあらかじめ引き出しておき、迅速な利用ができる機能も付け利便性を高める。

電子カルテや健診システムのデータも対象とし、将来は他病院とのデータのやり取りにも対応していく予定。2015年に売上高25億円を目指す。

医療用画像はデジタル化の進展や画像診断機能の高度化で大容量化しており、サーバー購入やシステムのメンテナンスなど病院の負担が増大している。

日本では10年2月の法改正で医療画像の外部保管が可能となり、国が定めるガイドラインに沿う形で各社が技術開発を進めてきた。

国内では11年秋から米ゼネラル・エレクトリック(GE)がソフトバンクと提携して大病院向けにクラウド型の画像データの院外保存サービスを開始。

国内医療機関向けシステム構築で実績があるテクマトリックスも6月、同様のサービスを開始する予定だ。

調査会社のシード・プランニング(東京・台東)によると、医療分野におけるクラウド関連市場は12年は400億円超となる見込み。

地域の中核病院と診療所をつなぐ地域連携や遠隔医療などの推進を政府が後押ししていることもあり、15年には1164億円、20年には1928億円まで拡大すると予測している。』

医療分野では、政府、病院、患者の3者が負担するコストが共に増え続けています。首都圏でも、小さな診療所が増大するコスト負担に耐えられず、廃業するところが出ています。

人口減少が続いている地方でも、小さな診療所の経営が成り立たず廃業に追い込まれたり、新規に開業する医師がいないなど、医療を支える現場の劣化が進んでいるところがあります。

このような社会環境下で、地域の中核医療機関と小規模診療所をつなぐシステムが、医療分野のクラウドサービスで可能になれば、政府、病院、患者の3者にとってメリットが出て来ます。

医療連携を可能にするシステムは、既に富士通、NEC、米マイクロソフト、ソフトバンク、NTT東日本などの企業が提供しています。

これらの動きは今まで何回かブログ・コラムで述べてきました。特徴はクラウド活用でシステムを低料金で使えて、共通プラットフォームで利用しますので、各病院・診療所などの機関同士の連携がしやすくなることです。

医療分野でのクラウドサービスの活用は、政府が10年2月の法改正で医療画像の外部保管が可能となったことが引き金です。

政府は、増大する医療費用の抑制と患者に対する診療サービスの高度化などを目指して法改正を行いました。この成果は確実に出始めています。

また、今回、クラウドサービス大手のアマゾンが東芝と組んで医療分野に参入することで、クラウド型サービスのすそ野が広がります。

既に参入している企業との競争が激しくなり、更に使いやすく、且つ、低料金のクラウドサービスが開発・提供されることになります。

医療技術の高度化は進んでおり、例えばより正確な診断や手術の実現を目指して、高精細のカメラやモニターなどの開発・製品化がソニーやキャノンなどで進められています。

これらの画像データの情報量は膨大で、その保管管理を単独の病院や診療所で行おうとすると、サーバーなどの運営コストは巨額になり、負担することは非常に難しくなります。

クラウドサービスの活用はその問題を一挙に解決します。これにより、上記しましたように、医療機関は高度情報を共有でき、患者により高度な医療サービスの提供が可能になります。

患者側にも病院を変えるたびに、重複して行っていた検査が不要になったり、低性能の装置や未熟な医師による誤診のリスクを低減できるメリットなどがあります。

将来的には、クラウドと高度な画像診断装置などとの組み合わせで、遠隔地間での難易度が高い手術も可能になるとみています。

今回の大震災や津波で、被災地域にありました医療機関に置かれていたカルテなどの医療情報が紛失する事態が発生しました。

患者データがクラウドに保管してあれば、パソコンとネットがつながった環境があれば、他地域の医療機関で何時でも入手可能になります。

患者保護の観点からもクラウド型医療サービスは極めて有効です。クラウドサービス業者は個人情報を扱いますので、セキュリティ管理を高度化することは当然行うべき責務です。

国内で多くの企業・業者がクラウド型医療サービスを行うと、機能・性能の高度化と低料金が進み、利用者集が増えるから市場も大きくなりポジティブスパイラル効果が出てきます。

中小のITベンダーにとっても大きな事業機会が生まれます。

将来、国内市場は飽和します。その時までにクラウド型医療サービスのノウハウを蓄積して、海外市場で事業展開することが重要です。

海外各国も日本と同じように医療問題を抱えています。クラウド型医療サービスに対する需要は大きいものがあります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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