日経記事;"明電舎住友電工とEV向け小型蓄電部品 車体軽量化"考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;"明電舎住友電工とEV向け小型蓄電部品 車体軽量化"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月29日付の日経新聞に、『明電舎、住友電工とEV向け小型蓄電部品 車体軽量化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『明電舎は住友電気工業と組み、自動車向けの蓄電部品事業に参入する。住友電工が持つ導電性に優れた軽量の金属素材を使用し、体積が一般的な蓄電部品の3分の1の製品を共同で開発した。

2015年度に製品化。電気自動車(EV)など環境対応車への搭載で高価格の自動車用電池が小型化できるため、自動車の価格低下や小型軽量化、燃費効率改善など高性能化につながる可能性がある。

開発した蓄電部品(キャパシタ)は電極材と電解液の間の層で重電や放電を行う「電気二重層型」と呼ばれる。EVやハイブリッド車(HV)に搭載することで発信や加速に必要な電力を補助し、主電源のリチウムイオン電池の負荷を軽減する。

電池寿命を延ばせるほか、蓄積した電気で自動車の電装品を動かすため、電池の低容量化や燃費向上を実現できる。自動車メーカーにとってはエコカーの製造コスト削減につながりそうだ。

一般的な電気二重層キャパシタは電極材にアルミ箔や活性炭を使うが、開発製品は住友電工が開発した金属素材「アルミセルメット」を使用した。

同素材は表面や内部に多くの細かな穴があるためニッケルより3割軽く、電気は2倍以上通しやすい。キャパシタは縦15センチメートル、横13センチメートルと小型ながら従来の5倍以上の蓄電能力を持ち、瞬時に出せる電力も従来比10倍に高まる。

明電舎はこれまで、建設機械や鉄道向けの電気二重層キャパシタを開発してきたが、容量の大きさが求められる自動車向は製造していなかった。

共同開発で成長が見込める自動車向を強化し、20年度までに国内の環境対応車市場で3割の搭載率を目指す。売上規模の目標は20年度に両社で500億円。

エコカーの開発は世界中で激化しており、トヨタ自動車や日産自動車など国内勢はEVやHVの開発にしのぎを削っている。

現在は重量が大きく価格も高いリチウムイオン電池が基幹部品だが、小型で蓄電能力が高いキャパシタが搭載され、電池の容量が小さくなれば自動車の低価格化や小型軽量化が一気に進む可能性がある。

燃費効率向上のほかEVの課題である走行距離の短さが解決できれば、エコカー普及に弾みがつきそうだ。』

キャパシタは、リチウムイオン電池と、高速に電気を出し入れできるコンデンサーの中間的な特性を持つ蓄電部品です。電極が劣化しにくく、寿命が比較的長いとされています。

現在は、建設機械や電車などで電源を短時間蓄電するバックアップ用途などに使われています。

今回のポイントは、この一部の用途に使われているキャパシタを、EVやHV用の蓄電部品として供給することです。技術的には、キャパシタの体積を従来品の1/3以下、蓄電能力を5倍にすることを可能にすることが画期的です。

これにより、EVやHVの駆動エネルギーから電気を作り、自動車の電装品を動かし、リチウムイオン電池の劣化防止などが可能になります。

今回の記事は、現在の国内企業が進むべき道筋の一つの事例になります。ポイントは以下の通りです。。

・国内企業が得意とする素材・部品・実装技術の革新で、今回は明電舎と住友電工の協業により上記「キャパシタの体積を従来品の1/3以下、蓄電能力を5倍にする」ことを実現する。

・EVやHVの低価格化・小型化・軽量化・燃費効率改善に貢献し、当該自動車の普及によって環境対応で、国内だけでなく世界市場で貢献すると共に、大きな産業を生み出す。

EVやHVは、間違いなく世界のエネルギー問題や二酸化炭素削減の課題を低減する方法の一つです。低価格化が進めば、世界市場で普及が加速されます。

EVやHVの低価格化を実現するために、キーとなるものの一つが高額な蓄電池の小型化です。新キャパシタは蓄電池の小型化・低価格化の実現に貢献します。

低価格化されたEVやHVが新興国などで売れれば、自動車の排気ガス削減などの環境対応に貢献しつつ、国内の関連企業の売上は世界市場で大きく伸びます。

環境は、健康や福祉、医療などと同じように、国内企業が率先して新技術を開発し、市場開拓を進めていくべき分野です。

明電舎と住友電工が前倒しして、新キャパシタを早期に市場導入し、EVやHVの小型軽量化・低価格化による、世界市場での早期普及に貢献することを期待します。

一旦技術革新の芽が出ると一気に進化してきた製品開発事例が多いことから、この新キャパシタの早期普及に期待し、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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