日経記事;"小売りスポーツ用品大手,中国生産を東南アに分散"考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"小売りスポーツ用品大手,中国生産を東南アに分散"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月17日付の日経新聞に、『小売り・スポーツ用品大手、中国生産を東南アに分散』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『小売りやスポーツ用品各社が中国から東南アジアなどに生産拠点をシフトする。イトーヨーカ堂は機能性肌着の生産地を中国からタイなどに拡大。今年中国での生産比率を前年比20ポイント引き下げる。アシックスもスポーツシューズの生産拠点を中国から東南アジアに移管する。

生産拠点の分散で調達の安定を図るほか、人件費増など中国リスクを薄める。「チャイナプラスワン」の動きが加速する一方で、東南アジアにも広がる賃金上昇の波は進出企業にとって新たな課題となりそうだ。

ヨーカ堂は春夏用の機能性肌着「ボディクーラー」の生産を中国と日本のほか、新たにタイなどで始める。昨シーズンは日本で高価格帯の商品を生産するほかは、95%を中国で生産していたが、今年は中国比率を75%に引き下げ、残りをタイと韓国に切り替える。

生産国を増やす背景にはタイを中心に東南アジアの委託先の縫製技術が向上してきたことに加えて、急な増産などの際に生産拠点が多い方が対応しやすいことがある。タイのほか、インドネシアでの生産も検討する。需要に対応した柔軟な生産体制の構築が必要と判断した。

ユニーは衣料品の中国での生産比率を現在の74%から2014年2月期に65%まで引き下げる。「中国の縫製工場の人件費が上昇している」(加納昭義常務)ためだ。タイの比率を9%から13%に拡大するとともに、今期にもバングラデシュでの生産を本格的に始める。

中国ではレース付きの女性用衣料など複雑なデザインの商品を作る一方で、東南アジアではTシャツ、肌着など、比較的生産が容易な品目を委託する。

1月から、バングラデシュで衣料品の生産を始めた中堅スーパーのベイシアは、中国離れの理由を中国で人件費が高騰していることに加え、「旧正月などに従業員が故郷から戻ってこず、予定通りの納期を守れないリスクもある」と指摘する。

小売り以外でもチャイナプラスワンを目指す動きが加速している。アシックスはスポーツシューズのほぼ全量を海外で生産するが、中国では人件費が09年以降、2割上昇したことから、ベトナムとインドネシアでの生産比率を15年までに現在の4割から6割に引き上げる。ミズノも中国での生産比率を下げて、両国での生産比率を13年度中に5割超にする。

財務省の貿易統計によると11年の中国からの衣料品の輸入はピークの07年に比べると1割以上減少した。一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)からの衣料品の輸入額は8年連続で増加している。』

最近の記事には、中国に進出・投資した日本企業が製造拠点を他のアジア諸国に移動したり、分散したりする動きが掲載されるようになりました。

日本企業が中国からの製造拠点を移動・分散する背景は、以下の要因によるものです。

・労働者の人件費高騰
・人件費増額や労働条件改善の要求などの労使紛争の多発
・離職率の向上
・新規雇用の難しさ、など。

中国には、1980年代後半から安価な労働力を求めて日本や欧米の企業が進出・投資しました。結果として中国は世界の工場と呼ばれるようになりました。

最近では、米アップルがiPhoneやiPadなどの製品を中国内の工場からOEM生産していることが有名になっています。

中国での雇用増は、国民の所得向上につながります。消費購買力が上昇しますので、経済が発展します。その結果、物価も上がりますので労働者は人件費上昇、賃上げを求めます。

中国の人件費は、都市部で2001年から10までの10年間で毎年15%上昇したとされています。また、農村部から都市部への人口流入も減り、新規労働者の確保が難しくなっています。これは、「一人っ子」政策の影響もあります。

つまり、中国は世界の工場ではなくなりつつあると言うことです。

最近、注目されていますのが「新・新興国」と言われている国々で、明確な定義はありませんが、インドネシア、ベトナム、カンボジア、バングラデシュ、ミャンマーなどが対象になっています。

3月14日付のブログ・コラムで書きました様に、最近の経済発展が著しいインドネシアを除いて、まだ人件費が安く、且つ、労働力が豊富な国々です。

勿論、現時点では、電力供給不足、貧弱な物流網、あいまいな法規制など、インフラ面では様々なリスクがありますので、安い労働力だけを求めていくと大やけどをおく可能性があります。

慎重に候補国の状況を調査・確認し、て進出先・移管先を決めることが重要です。インフラの面を重視する場合、「新・新興国」ではありませんが、タイが移管先になるケースが多くなっています。

ところで、毎年発行されます「中小企業白書」をみていますと、当初製造コスト削減目的で中国や他の外国に進出したものの、事業環境の変化により、自前で販路開拓や集客を行う必要性が生じ、上手く行かないと事業撤退などに追い込まれるケースが発生しています。

大手企業の場合、自前で販路を持つことは難しくありません。しかし、中小企業の場合、自前で新規に販路開拓を行うことは難しく、時間を要します。

従って、中小企業が国内から海外に進出・投資したり、海外既存工場を他の外国に移管するような場合、将来起こるであろう事態を入念に事前検討・準備して実行することが肝要です。

最近、上記のようなご相談を複数の中小企業経営者からご相談を受け、支援している案件もあります。

そこで、私は明日、3月18日(日)に、横浜関内駅近くのセミナー会場で、「中小企業のこれからの海外戦略;課題と対応~綿密な事前準備が成功への第一歩」 のタイトルでセミナーを行うことにしました。

海外進出・投資などを考えている中小企業経営者でご関心のある方は、まだ席に余裕があるようですので、ご出席ください。

セミナー内容の詳細や申込方法などは、上記セミナータイトルをクリックしてご確認願います。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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