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日経記事;『キヤノン、業務用機器に中核技術応用』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月16日付の日経新聞に、『キヤノン、業務用機器に中核技術応用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主なな内容は以下の通りです。

『キヤノンはデジタルカメラやインクジェットプリンターなど民生品の中核技術を応用した業務用機器で新規市場を開拓する。

2015年12月期に映画用カメラ事業で売上高100億円以上、業務用の写真プリンター事業で同1千億円を目指す。15年12月期に連結売上高5兆円を目標に掲げる中期経営計画の達成につなげたい考えだ。

御手洗冨士夫会長兼最高経営責任者(CEO)が15日、日本経済新聞の取材に答えた。

今年から販売を始めた映画撮影用カメラ「シネマEOSシステム」は、同社のデジタル一眼レフカメラ「EOS」の技術を基に開発しており、既存の交換レンズも使えるのが特徴。

1台150万円前後で、米ハリウッドのほか、欧州やインドでも販路を開拓する。

映画会社などの購入を想定しており、周辺機器の販売やメンテナンスなどのサービスも手がける。「将来は1千億円を超える事業に育てたい」(御手洗会長)としている。

業務用写真プリンター「ドリームラボ」は、写真店などからデジカメ写真のプリントを請け負うラボ(現像所)向け製品。家庭用インクジェットプリンターの技術を基に新規参入し、2月から出荷を始めた。1台5千万円と高価だが、全世界で需要が伸びると見ている。

このほか「デジカメやセンサーを応用した監視カメラなど、既存の要素技術の水平展開を積極的に進める」という。X線撮影装置や眼底カメラなどの医療機器事業の強化にも取り組む。カメラと事務機に続く新たな収益源の確立を急ぐ。

キヤノンの12年12月期は、主力の一眼レフデジカメの販売が日米欧の全地域で拡大する見通し。連結売上高は前期比5.4%増の3兆7500億円、純利益は0.6%増の2500億円を予想している。中期経営計画の売上高は年率7%成長を見込んでいるが「新規事業が拡大すれば目標達成が確実になる」。

御手洗氏は今月29日付で会長兼CEOを兼ねたまま社長に復帰する。その理由について「欧州経済などで先行き不透明な情勢が続いており、ベテランの力を結集した全員野球で臨む」と述べた。

御手洗氏の社長復帰は5年10カ月ぶりだが、「95年の社長就任当初から一貫してCEOに就いており、指揮系統などが変わる訳ではない」と説明。

「幹部候補を育てる『経営塾』を社内に設けるなど後継者育成には力を入れてきた。(中計の最終年度である)15年までに、社長の座に次世代の幹部がチャレンジしてくれることを期待している」と語った。』


一般的にある程度の事業規模を持つ企業が新規事業を考える場合、以下のような切り口で検討します。

1.本業である中核事業の重心自体を他に移動する
2.本業である中核事業の周辺事業を強化する
3.未来をになう全く新しいビジネス分野にシフトする
4.既に他社が先行して走っている事業分野に参入し肩にに並ぶようにする
5.衰退しつつある本業を補うために新規事業分野を開拓する
6.自社の中核事業の付加価値を増す、など

キャノンの場合、今回の記事にあります新規事業分野のうち、映画撮影用カメラやX線撮影装置、眼底カメラなどの医療機器事業は、上記の4項にあたります。

既に市場としては存在しており、他社が事業を行っていますので、後発企業として新規参入するパターンです。

今後、国内企業が新規事業を立ち上げる場合、「安全・安心」、「医療」、「福祉」、「環境」、「法令順守(コンプライアンス)」などの分野のどこかに軸足を持って行うことが重要です。

これらの分野は、世界市場でみて成長しており、社会的ニーズも高いからです。例えば、「医療」は成長分野です。人口増と共に市場は拡大し続けます。

例えば、国内メーカーでは、既存事業の採算悪化に苦しむソニーが新規事業分野として医療用カメラを含む機器開発・参入を既に宣言しています。

他の国内企業や欧米企業も既に参入していますので、成長市場とはいえ、他社との激しい競合が予想されます。

ソニーも同じですが、キャノンのような後発企業が既存事業分野に参入し、勝ち残るには既存企業製品の性能・機能・価格をはるかに凌駕するものを提供する必要があります。

キャノンとソニーの製品構成は似ていますので、この国内企業同士の競争もし烈になる可能性があります。

両社が上記の画期的な製品を出せば、医療行為の正確度や信頼性などを高めることになり、顧客の信頼を得ることが出来ます。

そうなれば、両社が医療分野に参入する社会的な意義があり、収益向上に貢献します。キャノンやソニーが医療機器業界の常識を覆す画期的なカメラなどの製品提供を期待しますし、その位のインパクトがなければ、上記したように後発メーカーが参入しても勝ち残ることは難しくなります。

お互いに切磋琢磨して医療業界の業務改善に効果を発揮する製品を出しつつ、世界市場で収益を上げることを大いに期待しますし、今後の新規事業のパターン事例として進捗を注目していきます。

両社の動きは、中小企業が新規事業分野を立ち上げる時の参考事例になるからです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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