【聴心記「心の炎」】第1回 心の炎 - 心の病気・カウンセリング - 専門家プロファイル

国府谷 明彦
カウンセリングセンター聴心館 聴心館館長
東京都
厚生労働省認定 産業カウンセラー

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閲覧数順 2024年04月23日更新

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【聴心記「心の炎」】第1回 心の炎

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 人は誰でも,心の中に「炎」を持っています。心の炎,気持ちの炎といった方がわかりやすいかもしれません。普段,安心した気持ちの中ではゆったりとした炎を見せている。時に,うれしいこと楽しいことがあると,その炎はゆったりと大きくなっている。怒りやがんばりが必要なときには,赤々とめらめら燃える炎になる。反対に,つらいとき,悲しいとき,怒られたときには,その炎が小さく小さくなっていきます。そんな心の炎があるのです。

 大きくなったり小さくなったりする炎を,人は皆,勘違いしています。誰かのせいで,炎が大きくなったり小さくなったりしていると。相手がいろいろ原因を作るから,自分の心の炎が揺れ動いてしまうと。でも,ちょっと待って下さい。立場を反対にしてみましょうか。あなたには,人の心を変えることができるでしょうか? 絶対に行きたくないといっている人の気持ちを変えられるかどうか? 沈んでいる人の気持ちをぱっと明るくすることができるかどうか? なかなか難しいはずです。

 たまに,喜ばせようとしたら,本当に喜んでくれることがあります。起こらせるつもりがないのに「ひと言」が相手の逆鱗に触れてしまうことがあります。こんな時,あなたが相手の気持ちをコントロールしているのでしょうか? 実はそうではないのです。あなたの言葉や行動が,相手の感情のきっかけにはなります。でも,そこで出てきた感情のスイッチを入れるかどうかは,相手の人が決めているのです。その感情に乗るかどうかといったスイッチです。

 このスイッチは,人によってさまざまです。スイッチが入りっぱなしでフリーパスでどんどん感情に乗っかってしまう人もいれば,感情表現に慎重でなかなかスイッチを入れない人もいます。でも,どちらにしても,スイッチを入れる作業は相手の人がしているのです。あなたが相手を傷つけたとしましょう。その時,確かにあなたが相手の感情のきっかけを作っています。でも,傷ついたという感情は,相手がそのスイッチを入れて始めて,相手の中で大きくなっていくのです。だから,あなたの言葉を目の前で聞いているのに,最初のうちは意味がわからず,相手がケロッとしていることがあります。そのうちに,意味がわかってようやくスイッチが入って怒り出すなんてことがあるのです。

 今,「何も感じていないよ,特別に感情はないよ」という人がいます。男性に割と多いのですが,そんな時,実際には安心感・安定感を感じているものです。そうした感情は余り意識されていません。どんな時でも,あなたは何かの感情を持っているのです。そして,すべての感情は,あなたがOKを出して感じているものです。あなたの内側で,炎として燃えているものです。今日は,1回目として,そんなお話をしました。(2012.3.2)




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