日経記事;"日産が50万円車新興国向け'ダットサン'ブランド"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"日産が50万円車新興国向け'ダットサン'ブランド"考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月2日付の日経新聞に、『日産が50万円車 新興国向けに「ダットサン」ブランド 14年販売』
のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日産自動車は2014年に車両価格を約50万円に抑えた新興国戦略車を投入する。専用ブランド「ダットサン」を立ち上げる。装備や機能、サービスを絞り込み、まずインドとロシア、インドネシアで生産・販売。

早期に年30万台規模に育てる。買収を予定するロシア大手の低価格車も開発に活用。現地の自動車メーカーと価格でも正面から対抗する。中・高価格帯を主に狙ってきた日本車の新興国戦略が新たな段階に入る。

日本の自動車大手は新興国向け車種を相次ぎ発売しているが専用ブランドの創設は初めて。日産にとっては「ニッサン」、1989年開始の高級車「インフィニティ」に次ぐ3番目のブランドになる。

「ダットサン」は日産創業期の代表車種名。未整備の悪路に強く、小さく安い車を目指して生まれた。新ブランドはその精神を引き継ぐ。

ダットサンは先進国以上に進んだ新興国市場の多様性に対応。同じ車種を複数市場に投入するのではなく、それぞれの市場に合わせて開発する。例えばインドネシアでは3列シートのミニバンを開発する見通しだ。

開発では安全性を確保したうえで、車内の静音性を割り切るなど機能を絞る。部品や素材の性能は必要最低限に抑える。

「ニッサン」「インフィニティ」に比べて無償保証の期間を短くする。店舗運営コストを低くした「ダットサン」専売網も整備する計画だ。

インドとインドネシア向け車種は新興国攻略の切り札として開発した低コスト車台「Vプラットホーム」を活用、9割以上の部品を現地で調達する。日産はこの車台で年100万台以上を生産・販売する方針。規模を追求し調達コストを削減する。

エンジン排気量1000cc超で価格はインドで30万ルピー(約50万円)前後になる見通し。同じ車台を使う小型車「マーチ」の半分以下になる。

ロシア向けは仏ルノーと共同買収する予定のアフトワズの車台を使い、排気量800cc前後の小型車を投入。アフトワズの工場で生産する。

トヨタ自動車やホンダも新興国向け低価格車を販売しているが、インドのタタ自動車が投入した15万ルピー(約25万円)前後の「ナノ」などに比べると価格の差は大きい。独フォルクスワーゲンや韓国・現代自動車も低価格車で攻勢をかけており、日本車も対抗策が求められている。

開発や生産の現地化と規模拡大を並行して進める必要があり、今後は現地メーカーとの提携などに踏み切る動きも出てきそうだ。』


家電メーカーの中には、既に新興国やその他開発途上国の実情に合った仕様・機能・価格を持った製品を開発・提供している企業があります。

今回、日産が打ち出したのは、新興国向けに機能を厳選して50万円台の「ダットサン」ブランドを持つ自動車を販売するもの。今までの国内自動車メーカーの常識を破るやり方です。

安全性は当然のごとく確保しますが、その他の点は大幅に見直すでしょう。今回の日産のやり方は、新興国市場を真正面に見据えて、先進国向とは全く異なる開発・製造のやり方で新車を我々にとっては懐かしい「ダットサン」ブランドで販売することで、画期的なことです。

他の国内メーカーにも影響を与えるでしょう。プラットホームと言われる車台、エンジンなどの主要部品を専用に起こし、生産場所は対象市場、製造コスト、輸送コストなどを考慮して最適なところ決めるとみています。

フォルクスワーゲンや現代自のような海外メーカーも新興国需要を取り込むために、現地仕様に合った低価格車を出しつつあります。

日本の市場を考えますと、昨年から特に軽自動車の新車売上が伸びています。低価格さと燃費の良さ、及び維持費の安さで顧客から支持されているからです。

国内自動車メーカーは、顧客からの要求を受けて軽自動車と言う国内に特化したカテゴリーである「現地車」を販売し続けています。

日産は、軽ではない普通車種で現地仕様・要求に合った車の商品化を決定しました。この点は大いに評価されます。言わば国内の軽自動車の概念を持ち込んで、普通車の中に新しいカテゴリーを作り、このラインナップから収益を上げていくやり方です。

一方、トヨタも同日付の日経新聞に、部品を共通化して投資を半減させる、或いは、中国市場での販売数量拡大のために、現地生産を強化するなどの方針を発表したとされています。

部品共通化で部品生産のための設備投資額を4年以内に半減させるとのこと。また、部品の製造コストも30~40%の削減を図る考えを示しています。

新興国市場で勝ち組に残るのは、どの国内自動車メーカーになるか本格的な競争は始まったばかりです。

トヨタ流のやり方で、他の競合メーカーと競争して勝ち残れる車を新興国市場で出せるのか、日産が行うやり方が実効を上げるのか、今後の展開が注目されます。

トヨタ、日産、ホンダ、スズキ、三菱自などの国内メーカーが世界の競合他社と戦って勝ち残るための真価を問われています。

国内メーカーの動向は、国内関連産業や経済に大きな影響を与えますので、頑張って欲しいと心から願います。

同時に各社の経営のやり方は、激しい競争下で勝ち残っていくための施策の立案と実行に大いに参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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