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日経記事;"太陽光と蓄電池連携,住宅向システムパナソニック"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月24日付の日経新聞に、『太陽光と蓄電池連携、住宅向けシステム パナソニック』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『パナソニックは23日、太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を連携させる住宅用のシステムを開発したと発表した。

3月21日に受注を始める。太陽電池で発電した電力をためることができ、停電時には照明、冷蔵庫など最低限必要な設備を2日間ほど維持できる。

計画停電など電力不足に備えた需要は大きいとみており、2012年度に1500セットの販売を目指す。

「住宅用創蓄連携システム」は容量が4.65キロワット時のリチウムイオン蓄電池(希望小売価格は121万8千円)と、太陽電池と蓄電池の電力を制御する装置(パワーステーション、同67万2千円)で構成する。

太陽電池と蓄電池を連携する住宅向けシステムは珍しいという。昼間発電した電力を蓄電池にためておき、夜間に使えるようになる。

太陽光の発電量が多い場合には家電を動かすと同時に充電できるため電力の利用効率が向上。電力会社からの電力供給が途絶えた際に分散電源としての実用性も高まる。』

かねてより、パナソニックは蓄電池を中心とした環境事業を新規事業の柱にすると言明してきました。

今回の記事はその具体策の一つになります。家庭用電気製品としてはまだまだ高いですが、今後しばらく続く電力供給不足に備えて、太陽光発電と畜電池を組み合わせた需要は一定のものになる可能性があります。

同社は、蓄電池事業全体では12年度に売上70億円を目指し、将来的には関連事業合計で1兆円の売上を考えているようです。

また、今年は政府が1/3程度の補助金も出す仕組みがありますので、上手く組み合わせて購入する家庭が出てくるとみています。

普及のカギは、販売価格であることは間違いありません。今までの家電製品の普及過程からみますと、当初高くても販売数量が増えてくると、量産効果で製造コストが下がり、販売価格を押し下げて、販売数量が増加するポジティブスパイラルになっています。

家庭用蓄電池も同じ過程を描くことを予想します。

国内家電メーカーの課題は、ビジネスが美味しい状況になった時に、後から参入してくる中国、韓国、台湾メーカーにシェアを取られてしまうことの防止です。

蓄電池にとって、高信頼性や高安全性は当たり前の機能・性能として持っておくべき必要最低限の製品条件です。

これらの条件を満たしたうえで、低価格化を実現する必要があります。液晶テレビにしてはいけません。国内企業にとっては、現時点で不毛な事業になってしまいました。

蓄電池でみますと、中国メーカーのBYDは、家庭用リチウム蓄電池 《Aシリーズ(電池容量:2.4kWh/最大出力:1000W)MEPS-1000I》を家電量販店で、70万円から80万円の価格で販売しています。

既に価格競争が始まっています。現BYD製品と、上記パナソニックの電池では、電池容量に差がありますので単純比較はできませんが、BYDは必ず、太陽光発電と連動した低価格の蓄電池を商品化してきます。

今後、韓国や台湾メーカーもより積極的に国内市場に参入してきます。パナソニックは、低価格品を早期に市場に出し、勝ち残る必要があり、これが出来なければ、蓄電池事業は同社の柱の一つになりません。専業化して競合他社を圧倒する集中が必要です。

蓄電池の低価格について参考になる情報があります。

2011年9月30日付の日経新聞に、大和ハウス工業などが出資する蓄電池製造ベンチャーのエリーパワーが、2012年春にも川崎市で新工場を稼働させ、大型リチウムイオン電池の生産能力を今の6倍に引き上げる、と報じました。

以下のように書かれていました。

『従来の公共施設・事務所用に加え、住宅など家庭用にも本格参入する。総投資額は150億円。東日本大震災後に電力不足への懸念が全国的に高まるなか、自然エネルギーなどをためる蓄電システムの引き合いが増えていることに対応する。

新工場の生産能力は蓄電容量が150ワット時のセル(発電素子)換算で年IOO万個。エリーパワーは10年4月、川崎市に同容量のセルを年20万個生産する工場を稼働したが、このほど同工場の隣接地で建設に着手した。

リチウムイオン電池は鉛蓄電池など現在主流の大型蓄電池より蓄電効率が高い。住宅や工場の非常用電源や太陽光や風力など自然エネルギーの蓄電などに向くが、製造コストが高く普及は遅れている。エリーパワーは新工場稼働による量産効果で製造コストを12年以降、現状の2分の1から3分のIに引き下げる。』

同社の蓄電池は、容量2・5キロワット時のシステムを約180万円で発売しています。この新工場は、ほぼ100%自動化し、製造コストを上記の通り下げるとしています。

これが実現しますと、100万円以下の蓄電池が実現し、BYD製品と近い価格帯になります。

パナソニックや同様に環境企業にかじを切った東芝などの大手メーカーは、エリーパワーの専業企業の動きを参考にしながら迅速な対応を行うことを期待し、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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