日経記事;"中小,農業に相次ぎ参入 本業ノウハウ/資源を活用"考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;"中小,農業に相次ぎ参入 本業ノウハウ/資源を活用"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
2月20日付の日経新聞に、『中小、農業に相次ぎ参入 本業ノウハウ・資源を活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『地方の中小企業が相次ぎ農業に参入している。大分県では樹脂部品メーカーが万能ネギを、埼玉県ではソフトウエア制作会社がブロッコリーやラディッシュを作る。

本業のノウハウや余剰資源を農業に活用し、効率化を図るのが特長。環太平洋経済連携協定(TPP)に参加すれば日本の農業は効率化が求められる。各社の取り組みは先行事例となりそうだ。

キヤノンや日産自動車などに樹脂部品を供給する豊洋精工(大分県国東市)は水耕栽培でネギを作る向陽グリーンフーズ(大分県国東市)設立を主導した。

向陽グリーンは約8千平方メートルの温室を建設、昨年4月から万能ネギの水耕栽培を始めた。年間生産量は135トン。3年後までに温室を増設、200トンに増やす計画だ。

ものづくりの生産管理手法を農業に生かすため、向陽グリーンの社員は豊洋精工で研修を受ける。学んだ知識をネギの生産量の管理などに役立てるようにしており、生産開始から10カ月目となる今年1月に初めて単月黒字を達成した。今期の売り上げ見通しは6千万円強。来期は1億円に増やす目標を掲げている。

工場の生産管理システムなどを制作するつばさ情報(埼玉県深谷市)は深谷市内に約10ヘクタールの農地を借りてカリフラワーやブロッコリーなどの露地栽培を始めた。農業に取り組む従業員は14人。本業のソフトウエア制作から移った従業員もいる。

同社が狙うのはIT(情報技術)を活用した農作業の効率化。年内をメドに大学や電子部品メーカーと組んで農地の温度や湿度を遠隔監視し、農作業を省力化する仕組みを作る。5年後には生産規模を現在の5倍に拡大したい考え。

プロパンガスや宅配水の販売大手、トーエルは昨年10月、神奈川県厚木市内の工場敷地内に植物工場を建設し、イチゴの生産を始めた。家庭などから回収したボンベ内に残るガスを工場の発電などに使い、植物工場を運営するのにかかる費用の4割を占めるエネルギーコストをほぼゼロにした。長野県大町市のミネラルウォーター製造工場の敷地内でも、ボトルの洗浄水の熱(セ氏75度)を使った、イチゴの植物工場を建設する予定だ。

農業に参入して本業に生かそうという動きもある。鋼板切断機を製造する垣堺精機(埼玉県小鹿野町、垣堺正男社長)は大豆やそばの畑を借りて運営している。実際の農作業を参考にして除草機やコンバインなど小型農機を開発、5年後をメドに製品化する方針だ。』


規制緩和は新規事業立上の機会を企業に与えます。従来、農業に対する規制があったため、企業は農業事業に参入できませんでした。

この規制が緩和されたのは、先ず2003年でした。構造改革特区の中であれば、企業は農地を借りることが出来ました。当時、構造不況業種の一つになっていた建築業者の一部が農業を開始しましたが、その動きは大きくなりませんでした。

2009年12月に農地法が改正され、どの企業でもどこの農家からでも直接農地を借りることが出来るようになりました。

この改正により、各地で企業が農業事業に参入し、2011年12月まで累計参入企業数が677社に達したとのこと。

多くの新規参入企業が採用しているのは、野菜を含めた食物工場です。天候などの気象条件に左右されず、また、病害虫から作物を守れて、一定の品質の作物を作れるためです。

作物を製造製品に例えれば、作物の生産管理も可能になります。企業ですから当然、コスト削減、付加価値向上が求められます。より美味しく、より安く作ることが市場から求められますので、製造業と同じ要求が顧客から出されます。

生産コスト削減のカギは、省エネと農作業の省力化です。省エネと省力化を行う時に有効なのがIT活用です。
遠隔監視や自動化などを如何に行うかが重要になります。

また、生産コスト削減で特に重要なのがエネルギーコストの削減です。天候に左右されない一定の気候条件を工場内で作り出すためには、エネルギーが必要です。

各参入企業が知恵を絞るのが、省エネです。これを効率的・効果的に行えるかが価格競争力を左右します。
顧客は、味が良いからといっても高価な野栽を購入してくれません。食物工場の強みは、一定条件下で24時間同じ品質の野菜を、一定価格で生産・供給出来ることです。

自然エネルギーを最大限活用しながら、最適な管理方法を編み出して、省エネを実現していく技術が要求されます。

生産コストを最小化して、美味しい野菜を安く提供できる企業のみが勝ち残れます。製造業の論理が農業で通じるようになります。

競争は技術革新を生み、顧客により高品質の食物を提供できるようになります。食物工場での生産量が増えれば近隣諸国への輸出も可能になります。

政府がこだわっている食糧自給率向上にも寄与します。現在の農業は主に個人事業主の方々により行われており、高齢化が進んでいます。

2011年3月に農水省が発表しました、「耕作放棄地の現状について」の報告書をみますと、国内の農地面積は459万ha(2010年)となっており、「耕作放棄地;以前耕地であったもので、過去1年以上作物を栽培せず、しかもこの数年の間に再び耕作する考えのない土地」は39.6万haとなっており、全体の約9%を占めています。また、農地面積が減少する中、耕作放棄地面積率は、平成2年から平成22年にかけて約2倍に増加しているとされています。

このように増えつつある耕作放棄地を活用して、国内農業を維持強化していくには、新しい担い手が必要であり、各業界から農業を新規事業としてとらえて参入できるようにさらに規制緩和を進める必要があります。

農業を国内の主要産業の一つとして、企業間競争を進めさせて食料自給率を向上させながら、海外作物との競争力に打ち勝つようにする施策が重要です。

耕作放棄地などの有効活用を含めて新規参入企業を増やして、国内農産品の競争力を高めていいきながら、酷な主要産業の柱に育てる時期になったとみています。

TPPに対しては、国内製造業と同じ手法で立ち向かうことが国内農業を発展させます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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