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日経記事;"中小水力発電普及後押し電気販売先拡大,政府検討"考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月18日付の日経新聞に、『中小水力発電、普及を後押し 電気販売先を拡大、政府検討』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は都道府県など計26自治体が独自に運営している中小の水力発電について、東京電力など地域独占の電力会社に限定している販売先を特定規模電気事業者(PPS)にまで広げる方針を決めた。

PPSを通じて企業が自治体の電力を購入できるようにする。売却の際の入札の義務化も検討する。水力発電の設置規制も緩和し、自治体の電力供給力の強化も同時に進める。

自治体が運営する中小の水力発電は現在、東電など地域独占の電力会社のみに電気を卸売りしている。この規制を緩め、契約電力が50キロワット以上の企業や病院に電気を小売りしているPPSに販売することも認める。

契約の透明性を高めるため現在の随意契約を改め、競争入札を導入する。総務省の通達などにより、入札方式でPPSが公営電気を購入できる仕組みをつくる。

公営水力発電の総発電量は2011年4月現在で240万キロワット。国内水力発電の約1割を占める。企業でも再生可能エネルギーによる「クリーンな電気」への需要が高まっており、公営水力の売却先をPPSに拡大することで環境志向の強い消費者のニーズに応える。

PPS側は例えば「長野の再エネ電気」という料金メニューの多様化で市場を拡大できるメリットがある。

今夏の電力需給不足をにらみ、政府は自治体の電力供給力を強化するため、中小水力発電所を設置する際の規制も年度内に緩和する。

中小水力発電のほとんどは自治体が運営しており、水利権の許認可を簡素化するほか、環境アセスメントを不要とする。

また、河川や農業用水に水車を設置して発電する小水力発電には全国15地域をモデル地域に選定した実証実験に乗り出す。12年度予算案に7億円を計上し、効率的に発電できる発電設備を開発し、自治体の水力発電普及を後押しする。

公営の水力発電については14日に開かれた経済産業省総合資源エネルギー調査会でもPPS側が「買える電力が不足しており、自治体の電力も一般競争入札を徹底してほしい」と要望していた。』


2月15日に”日経記事;『小型発電システムに商機 東芝・シンフォニアなど』に関する考察”のタイトルでブログ・コラムを書きました。

この時は、東芝やシンフォニアなどの重電メーカーが自然再生エネルギーの一つである小型水力発電装置を開発・商品化しており、国内で設置可能場所が全国で約2600地点あるため、規制緩和と水利権取得のための仕組みの簡略化で、より自由に発電・給電・売電出来る仕組みにするよう後押しする必要がある、と書きました。

この後押しで、太陽光、水力、風力+蓄電池を組み合わせた小型発電装置を開発し、国内だけでなくアジアなどの海外市場で事業展開出来るようになります。国内及び海外の電力供給問題解決に貢献しつつ、環境分野で新規事業開拓が出来ます。

本日の記事は、政府がその後押しを行うための具体的な一手について書かれています。
記事によると、全国の主な公営水力発電所は以下の通りです。

・北海道シューパロ発電所(建設中、2万6千キロワット)
・岩手県岩洞第1発電所(4万1千キロワット)
・岩手県仙人発電所(3万7千キロワット)
・新潟県三面発電所(3万キロワット)
・新潟県奥三面発電所(3万キロワット)
・群馬県小平発電所(3万4千キロワット)
・神奈川県相模発電所(3万1千キロワット)
・徳島県日野谷発電所(6万2千キロワット)

公営水力発電の総発電量は2011年4月現在で240万キロワット、国内水力発電の約1割とのこと。

現在のやり方では、自治体が運営する中小の水力発電は現在、東電など地域独占の電力会社のみに随意契約で電気を卸売りしています。

政府が記事通りの動きをしますと、中小の水力発電を運営する自冶体は、公開入札で各地域の電力会社とPPSに販売できるようになります。

契約電力が50キロワット以上の企業は、電気代を検討して地域別電力会社かPPSのどちらから電気を購入するか決められるようになります。

さらに、政府は、河川や農業用水に水車を設置して発電する小水力発電には全国15地域をモデル地域に選定した実証実験に乗り出し、効率的に発電できる発電設備を開発するとしています。自治体の電力供給力を強化するため、中小水力発電所を設置する際の規制も年度内に緩和(水利権の許認可を簡素化するほか、環境アセスメントを不要とする。)施策も盛り込んでいます。

上記水力発電所を運営する自冶体は、当然のごとく公開入札で最も条件の良い買い手に電力を売りますし、契約電力が50キロワット以上の企業は、PPSを含む電力会社から最も安値の電気を購入出来るようになります。

供給側と買い手側が、合理的な条件下で競走出来ますので、お互いに切磋琢磨してベストの条件を出せるところが勝ち組になります。

政府の規制緩和やルールの簡素化で、小型・中小の水力発電事業を行う自冶体や企業体が増える可能性もあり、小水力発電事業の活性化も期待でき、東芝やシンフォニアなどの小型発電装置メーカーにもビジネスチャンスが生まれます。

国内関連企業が上記のような小型・中小の水力発電事業で蓄積した技術やビジネスノウハウは、新興国を中心とする世界市場で安定した電力供給に貢献すると共に、新規事業開拓になります。

当面、国内及び海外で電気が余る事態は予想できません。電気に対する需要は高いものがありますので、電気市場は今後も拡大します。

国内企業は、環境対応しながら新規事業拡大が出来ます。政府が記事に書いてある通りの動きを確実に実行することを大いに期待すると共に、今後も注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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