日経記事;"ソニー平井次期社長「テレビ再建、大胆に決断」"考察 - 各種の事業再生と承継・M&A - 専門家プロファイル

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日経記事;"ソニー平井次期社長「テレビ再建、大胆に決断」"考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月10日付の日経新聞に、『ソニー平井次期社長「テレビ再建、大胆に決断 医療など新市場開拓」』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 4月1日付でソニーの社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する平井一夫副社長は日本経済新聞のインタビューに応じ、長期不振が続くテレビ事業の再建を軸としたグループ改革を「スピード感を持って大胆に決断する」と述べた。

医療分野など新市場の開拓を目指すほか、社長就任前後には新たな経営計画を公表する方針を明らかにした。一問一答は以下の通り。

――新体制の課題は。

「ソニーの軸足は今も昔も一般消費者向けエレクトロニクス製品。なかでも中核のテレビ事業を再建しなければならない。

新体制ではスピード感を持って、大胆に決断し、確実に実行に移すことを徹底する。時間をかけて決断していたら、間に合わない」

――国内大手のテレビ事業は軒並み赤字に沈んだ。

「ソニーは昨年11月に公表したテレビ再建計画を進める。昨年末に決断した韓国サムスン電子との液晶合弁解消でパネル調達コストの削減などを進めており、2年後の黒字を目指す。

あくまでも一般論だが、テレビメーカーの数や需給バランスを考えると、業界全体では再編の動きがいろいろな形で出てくるのではないか」

――米アップルなど世界の有力ライバルにどう対抗するのか。

「はっきり言って奇策は無い。ソフトでもハードでも原点に戻って顧客に喜んでもらえる商品を開発するしかない。その上で、画像センサーやゲームなど他社と差異化できる技術やサービスを生かす」

――現在6兆4千億円のソニーの売り上げ規模はどう推移するのか。

「具体的な内容は言えないが、グループの事業構成は変わっていく。例えば医療分野を積極展開する一方、コモディティー化した事業は撤退や他社との統合を探る。4月1日前後には新しい中期経営計画を発表して、ソニーの将来像を示したい」』


上記インタビューでは、まだソニーの新中期計画が発表されていませんので具体的なことは言えないし、述べられていません。

平井氏の置かれた状況は厳しいものであることは、間違いなく、今後の経営のかじ取りが注目されます。ソニーの経営で最大の課題は、長期間赤字状態であるテレビ事業の立て直しです。

今期の決算発表をみますと、パナソニックやシャープなどもテレビ事業では赤字状況になっています。赤字になっている原因は大きく二つあります。

一つは液晶テレビが普及し、新規需要の伸び悩みによる販売台数の減少。もう一つは、市場が成熟化する中での価格下落です。

テレビ事業は、先進国では完全に成熟産業になっています。このような市場で勝ち残るには、新規投資を抑えてシェアを高めることが肝要です。

ハードウエアは、完全に汎用化(コモディティ化)しており、ここで差別化・差異化を行うのは非常に難しく、低コストでの生産が得意な韓国、台湾、中国メーカーと競争しても、現在と同じように国内メーカーは赤字状態が続くだけでメリットはありません。

国内メーカーは、テレビのハードウエアの生産から撤退し、ハードウエア供給は海外企業からOEM供給を受ける方法もあります。

差別化・差異化は、独自に開発した電子部品(デバイス)かソフトウエアの実装で実現する方法もあります。
アップルがiPadやiPhoneなどを開発、商品化したことと同じやり方です。

或いは、国内企業がテレビのハードウエア生産・供給を継続して行うことが必要と判断されるのであれば、ソニー、パナソニック、シャープ、東芝などの主要企業が、事業統合して開発、設計、生産を一元化する方法もあります。

テレビ事業を行う国内メーカー数が多いのも事実です。成熟しきった市場でのプレイヤーが多いのも価格下落の要因の一つです。半導体のように国内主要企業が大同団結して、連携・提携の力でこの困難な状況を解決する方法が望ましいのですが、これは各社の方針に因ります。

ソニーやパナソニック、シャープなどが先陣を切って大胆な経営施策でテレビ事業の立て直しを行うことを期待しますし、今後の動向を注目します。

同時に、各国内家電メーカーに期待することは、総合メーカーではなく、ある事業領域で専門化してその事業では他社に対し徹底的な差別化・差異化を出来る分野を確立することです。

差別化・差異化を出来ない分野は、平井氏が言われるように大胆に決断し、早いスピードで合理化を実行することです。平井氏はゲーム産業で事業を行ってきた経験があります。この業界も競争が激しく相当に早いすピーで決断・実行しないと勝ち残れません。その経験をいかして困難な状況にあるソニーの立て直しを期待、要求されています。

パナソニックや東芝などは、環境分野を強化する方針を打ち出しています。ソニーの場合は、今までの記事をみていますと、医療分野を強化するようです。

どの事業分野でも良いのです。重要なことは、医療の○○分野では、さすがソニーと言われる事業分野の確立が重要です。

市場が拡大しているからその市場に参入するのではなく、徹底した差別化・差異化を実現できる技術を持って事業確立することが重要です。

美味しい市場は他社にとっても魅力です。他社の参入を防ぐには、自社の強みを最大化して差別化・差異化を実現する以外の方法はありません。

ソニーが平井氏の新体制下で発表する中期計画を注目します。中小企業が参考できる先行指標になることを期待します。

頑張れ、ソニー、パナソニック、シャープ。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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