サービサーとの対応法(担保物件) - 事業・企業再生戦略 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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サービサーとの対応法(担保物件)

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○  サービサーとの対応法(担保物件)

 

Q、当社が銀行から借入れをしていたところ、サービサーに担保物件と一緒に借入金を債権譲渡されてしまいました。担保物件は複数あります。担保物件の中には、当社の関係者が保証人として、担保物件を差し出しているものが含まれています。なお、当社は、他にも別の金融機関Y銀行からも借入れをしています。当社はリファイナンスを受けられそうですが、当社で買い戻すのと、他社が買い受けるのとでは、どちらが有利ですか。

 

A、

この件については、以下のようなスキームが良いと思います(別会社方式)。

 別会社であるA社を設立し、A社がサービサーから担保物件を買い戻す。A社には、当然、不動産取得税、所有権移転登記の登録免許税がかかります。

また、当社はじめ担保物件の所有者には、不動産譲渡所得税がかかります(物上保証人については税務上、「保証債務の履行の特例による非課税」を使えるかもしれませんが、当社には譲渡所得税がかかります)。

しかしながら、なぜ、このスキーム(別会社方式)を取るかというと、当社はY銀行に対して未払い借入金があるので、当社の財務状況は良くありません。そうすると、当社は、リファイナンス先から融資を受けられない可能性があります。例えば、担保物件を買い戻しても、Y銀行が担保物件に差押をかけてくる可能性がありますので、リファイナンス先としては、融資をためらう可能性が強いからです。

もっとも、Y銀行から債権放棄を取り付ければ、別会社方式をとる必要はありません。

なお、別会社方式をとっても、融資を受けて担保物件を買うのは、A社です。したがって、当社が資金を出して、A社に買わせたケースとは違います。当社が資金をA社に出した場合、当社から資金が出ているのに、別会社に移すわけですから、当社から資金が失われたことになり、当社の債権者を害する行為(詐害行為)になるのです。

しかしながら、別会社方式ではA社が金融機関から融資を受けるのですから、当社の資金を流用するわけではないので、A社の借入金による資金で、A社が担保物件を買う場合には、詐害行為にならないわけです。

その点、A社ならば、借入れ債務のない会社ですから、リファイナンス先は、賃料収入(収益)の実績と担保物件の評価だけで与信の審査が通りやすいのです。

物上保証人の担保物件は、連帯保証さえしていなければ(この点がポイントです)、物上保証人の所有に戻しても構わないと思います。ただし、所有者が連帯保証人になっている場合には、サービサーに対して、連帯保証債務を負っているので、買い戻しても、債務免除を受けないと、残債務が残るおそれがあります。

 

また、当社については、サービサーから残債務の債務免除を受けると、債務免除益が生じます。法人税の実効税率は約5割ですから、1億円の債務免除を受けると、約5000万円の法人税の納付義務が生じます。

したがって、このスキームでは、税務を考慮しなければなりませんが、弁護士とだけではなく、税理士とよく相談する必要があります。  

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