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日経記事"燃料電池車向け水素供給システム規格統一世界11社"考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月2日付の日経新聞に、『燃料電池車向け水素供給システム規格統一 トヨタなど世界11社』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車や独ダイムラー、米ゼネラル・モーターズ(GM)など世界の自動車大手11社が次世代エコカーの本命とされる燃料電池自動車への水素供給システムの規格を統一する。

貯蔵タンクから車両に水素を注入するためのコネクターの仕様を各社共通とすることで大筋合意した。2012年中にも国際標準化機構(ISO)の認定規格をつくる。

電気自動車では充電器と車両をつなぐプラグの国際規格づくりが遅れている。燃料電池車では各社が規格統一に足並みをそろえることで普及を後押しする。

自動車各社は15年以降に燃料電池車が本格的な実用段階に入ると見込んでいる。動力源の水素は高圧貯蔵が必要で、充填にはガソリンスタンドのような水素ステーションの整備が欠かせない。

コネクターの規格が統一されないままだと、車両、供給システムともに量産効果が働きにくい。コスト高止まりで普及が妨げられる懸念があった。

統一規格作りに参加するのはトヨタなどのほか、日産自動車、ホンダ、スズキ、仏ルノー、独フォルクスワーゲン(VW)、独BMW、米フォード・モーター、韓国・現代自動車の計11社。

燃料電池車の開発計画を持つ主要メーカーが顔をそろえた。貯蔵タンク内の圧力条件なども統一する方向で協議する。

電気自動車ではプラグの形状などで世界に様々な方式がある。自動車やエネルギー会社などは地域ごとの対応を迫られ、普及が一気に進まない一因とされる。燃料電池車は各社が規格統一の初期段階から協力する。

規格統一での大筋合意を受け、燃料電池車の実用化に向けた各社の動きが本格化する見通しだ。ダイムラーは12年からドイツの産業ガス大手リンデグループと都市部を中心に水素ステーションを20カ所増やす。日産・ルノー連合と技術協力も進めており、15年をめどに日本にも燃料電池車を投入する計画だ。

日本でもトヨタやJX日鉱日石エネルギー、東京ガス、出光興産など13社が13年度から水素ステーションの共同整備を始める。

経済産業省などが進める水素タンクの安全関連規制の緩和に合わせた動きで、大都市圏の高速道路沿いを中心に現在の6倍以上の100カ所に増やす方針だ。』


燃料電池車とは、水の電気分解の逆の原理を応用したものです。
「水の電気分解」では、電解質(イオンが移動することによって電流が生じる物質。電解質はイオンだけを通す性質があり、電子はほとんど通しません。)を溶かした水に電流を通して水素と酸素を発生させます。

燃料電池では、電解質をはさんだ電極に水素を、そしてもう一方の電極に酸素を送ることによって化学反応を起こし、水と電気を発生させます。この発生させた電気によりモーターを回す動力とします。

電気自動車やハイブリッド車が貯めた電気で走るのに対し、燃料電池車は発電しながら走ります。走りながら排出するのは水だけです。

また、水素のエネルギー密度は車載用リチウムイオン電池の10倍程度とされ、1回の充填あたりの走行距離が長くなります。電気自動車の充電に比べ水素充填は短時間で済むメリットとあります。

現時点で究極のエコカーと言われています。

このように良いことづくめの燃料電池車ですが、普及させるためには幾つかの課題があります。

コスト削減、小型・軽量化、燃料電池の耐久性向上、水素ステーションの普及です。コスト削減については、燃料電池や水素タンクなど車のシステム全体で考える必要があります。

国内では、2015年くらいまでに大都市周辺で水素ステーションのインフラが整備される見込みが出されており、各自動車企業は開発とコスト削減を本格化しています。

その状況下、コスト削減を実行するための一つの施策として、世界大手11社の車メーカーが、貯蔵タンクから車両に水素を注入するためのコネクターの仕様を各社共通とすることで大筋合意しました。

この合意は大きく、コネクターの仕様が共通化されると、記事にありますように量産効果が見込まれますので、コストダウンが図れます。更に、貯蔵タンク内の圧力条件なども統一されると、当該部品の供給メーカーも量産効果でコストダウンが図れます。

更に、コネクターの仕様共通化は、水素ステーションの普及に大きく貢献します。燃料電池車は、ガソリンエンジン車と同様に、水素ステーションがないと普及しません。

燃料電池車は、ハイブリッド車や電気自動車と共に、次世代の環境対応型自動車の大きなけん引役になり、最終的には世界市場で展開できる大きな事業になります。

国内自動車メーカーや関連企業は、今後、コスト削減、小型・軽量化、燃料電池の耐久性向上実現に向けて、世界企業と競争しながら、2015年の導入に合せる形で力を入れていきます。

自動車産業は、日本にとって最重要なものの一つですので、国内メーカーは共通化・標準化などで協力すべきところは最大限協調しつつ、差異化・差別化を図るための開発を徹底的に行い、世界市場で勝ち組になることが重要です。

勿論、こんなことは言わずもながのことで、当事者である国内メーカー、トヨタ、日産、ホンダ、スズキは当然のこととして考え・実行しています。

上記コメントは私の期待と切望から言っています。燃料電池車の今後の動きに注目しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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