日経記事;ドコモらでぃっしゅぼーや買収異業種連携 に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;ドコモらでぃっしゅぼーや買収異業種連携 に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
M&Aコンサルタントとしての活動 アライアンスとM&A案件への対応

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月31日付の日経新聞に、『ドコモ、らでぃっしゅぼーや買収 成長へ異業種連携 野菜通販、スマホ活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。

『NTTドコモは30日、野菜宅配大手のらでぃっしゅぼーやを買収すると発表した。買収額は約69億円。全株式のうち約20%分をローソンに譲渡する。

同社の持つ物流ノウハウも活用し、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)で農作物を発注し受け取れるサービスを始める。ドコモは携帯電話市場が成熟する中、通信以外の企業との連携で新規事業の育成を急ぐ。

ドコモは1月31日から3月12日にかけてTOB(株式公開買い付け)を実施し、らでぃっしゅぼーやの100%子会社化を目指す。TOB価格は1株990円。30日の終値は723円だった。

らでぃっしゅぼーやは全国の契約農家から買い付けた有機野菜などを集めてパッケージ化し、契約者に定期的に届ける事業が主力で契約者は10万6000世帯。

両社はスマホやタブレットを使った注文システムを構築しドコモの約6000万件の顧客基盤を生かして取引を増やす。携帯電話料金と一緒に代金を回収、ドコモの顧客情報をもとに商品を薦める機能も設ける。

約2600軒の契約農家にドコモのタブレット端末などをわたし、生産履歴の管理に役立てることも検討している。

ローソンは昨年10月から、らでぃっしゅと共同でネット通販サイトを運営。らでぃっしゅの野菜を使った飲料や食品をローソン店頭で売ることも検討している。ネット事業全体で2010年度に約440億円だった売上高を15年度に3000億円に引き上げる考え。

ドコモは新規事業の売上高を15年度までに11年度比2.5倍の1兆円に拡大する方針を掲げる。M&A(合併・買収)などをテコに金融、環境、物販、医療などの他分野との連携を加速している。』


今回の記事は、NTTドコモが新規事業開拓の一環として、ネット通販事業基盤強化と拡大を目的として、野菜宅配大手のらでぃっしゅぼーやを買収するものです。

買収目的や行為は明確であり、多分事前にらでぃっしゅぼーや側との合意を得られていたと判断します。

記事にありますように、ドコモは新規事業の売上高を15年度までに11年度比2.5倍で、売上1兆円を目指しています。本業の通信事業との相乗効果を出せる分野で、新規事業拡大を行っています。

最近のドコモの新規事業開拓の動きは以下のようになります。

・2010年1月;気象情報サービスのウエザー・サービスに出資
・2010年4月;東京海上日動火災保険と携帯・スマホを使った保険事業開始
・2010年12月;大日本印刷と電子書店の新会社設立
・2011年11月;学研との提携で、スマホなどを使った学習事業に参入
・2012年12月;オムロンと健康管理事業の会社設立で合意

上記提携の動きは、新規事業拡大の施策です。これに今回、らでぃっしゅぼーやの買収を加えました。4年間で新規事業を2.5倍にするには、M&Aが極めて有効な手段です。

ローソンは、2011年10月11日から、らでぃっしゅぼーやと組み、生鮮野菜を中心としたネットスーパー事業を始めました。注文を受けてから最短3日で全国に配送する仕組みを作っています。10月2日の発表時点では、2014年度に売上高100億円を目指す、としていました。

今回の記事では、ローソンはネット事業全体で2010年度に約440億円だった売上高を15年度に3000億円に引き上げる考えとのことですので、ドコモとの連携も含めてネット事業を拡大させる積極策を打ち出しています。

ドコモは、ローソンに買収後20%譲渡するされていますので、らでぃっしゅぼーやとの提携を維持・強化し、ネットとリアル店舗での売上拡大のための相乗効果を狙っていると推測します。

ドコモの動きは、アメリカ企業が新興ネットベンチャーなどの買収や連携で新規事業開拓を行っていくやり方と同じにみえます。

ドコモは、従来のやり方では大きな成長が見込めないと判断し、連携やM&Aで短期間に新規事業を一気に立ち上げようとしています。

一般的に、他社がドコモのやり方をそのまま取り入れるのは難しいです。短期間に売上を拡大し、経営するには、それを考え・実行する人と組織及び社内で合意が得られているやり方の明確化などが必要です。

かって、バブル期に多くの大手企業が新規事業開拓の目的で新会社や新組織を立上ましたが、消化不良を起こし目立った成果を出せませんでした。

理由は簡単で、短期間に拡大する事業や組織を有効に融合し経営する人材やノウハウなどが不足していたためです。

ドコモの実情について正確な情報を持っていませんが、一連の動きをみますと、短期間の新規事業立上を行うための、組織的な準備を終えていると推測します。

他社がドコモと同じように、短期間に連携やM&Aで新規事業を立ち上げるには、社内で目的、成果の出し方、組織のあり方・運営の仕方などについて合意を取って一気呵成に動ける環境作りが必要です。

国内企業の新たな経営手法の一つとして、ドコモの今後の動きに注目しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「M&Aコンサルタントとしての活動」のコラム

M&A案件の対応について(2009/04/25 18:04)

このコラムに類似したコラム

日経:携帯/医療/車向け先端電子部品,日本勢14社共同開発 に思う 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2010/08/20 07:53)

日経記事;"起業独自のものづくり日産,富士フイルム飛び出し"考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/10/30 09:09)

日経記事;"スマホ部品「最小」競う ロームや村田,8割小さく"考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/09/30 11:18)

日経記事;"ベンチャー投資,東南アジア進出スマホで成長余地"考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/08/27 15:07)