日経記事;東電値上げ対策急ぐ中小料金転嫁/夜間操業に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;東電値上げ対策急ぐ中小料金転嫁/夜間操業に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月30日付の日経新聞に、『東電値上げ、対策急ぐ中小 料金転嫁や夜間操業』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

『東京電力が4月に大口顧客向け電気料金を値上げするのを受け、電力消費の多い中小企業が対策に乗り出した。金属加工業では値上げによるコスト上昇を加工費に転嫁したり、電気料金の安い深夜操業で対応したりする。データセンター運営会社は従量制を導入する。大企業に比べ中小各社は体力で劣るだけに、大幅なエネルギーコスト上昇への対応を急ピッチで進めている。

金属製品の強度をあげる熱処理加工をする上島熱処理工業所(東京・大田、上島秀美社長)は4月1日から加工料金を値上げする準備に入った。2月中旬までに具体的な値上げ幅を決め、顧客に通達する。

加工に必要なセ氏1千度を超える高い温度を作り出すため、同社では塩を電気炉で溶融させている。炉の中で溶けた塩が固まらないように夜間も熱し続けるため、昼夜を問わず、大量の電気を使う。同社の年間売上高は5億円強だが電気料金は6千万円にのぼる。

特殊要因を除けば、毎年の最終利益は500万円ほど。電気料金値上げで1千万円近いコスト上昇が見込まれ、このままでは利益が吹き飛ぶ。

同社には東電社員が電気料金値上げの説明に訪れ、自家発電の利用などを提案した。しかし「リーマン・ショック以降、売上高は4分の3になり従業員のボーナスも2~3割カットしている。コストの内部吸収は限界」(上島社長)として、加工費への転嫁について顧客に理解を求める。

もっとも東電の管轄外に競合企業が多い業種では「値上げという対応は取りにくい」(川口鋳物工業協同組合の岡田光雄事務局長)という声が多い。板金加工の東新製作所(東京・大田、石原敏代表取締役)は十分な価格転嫁は難しいとみて、電力消費の多いレーザー加工機は料金が割安になる夜間に動かすなどの対応を検討している。

プラスチック加工のケィディケィ(東京・大田、佐藤武志社長)は今春、工場内の熱を外に放出する換気扇の能力を2~3倍に拡大する投資に踏み切る。夏場の冷房負荷を減らし、電力使用量を10%強減らす。

製造業以外ではデータセンターも電力使用量が多い施設だ。都内に4カ所を保有、運営するビットアイルは今夏にも、サーバーを預かる顧客への電気料金の請求に従量制を導入する考えだ。顧客企業が使うコンセント数に応じて決めていた利用料体系を改定する。

サーバーは高効率化が進んでおり、最新の省電力機種は旧来機より2割近く電力使用量が少ない。料金差を設けることで、旧型サーバーを使い続ける顧客に更新を促し、全体の電力使用量の削減につなげたい考えだ。

資源エネルギー庁などが昨夏実施した電気料金が上昇した場合の影響を問う調査では、中小製造事業者の81%、非製造業の58%が「販売価格に転嫁できず利益減少」と回答している。値上げが現実になるなか、各社は早期に対策を講じることで、業績への悪影響を最小限に食い止める。』


上記記事は、東電が4月以降に行う電力値上げと、各企業の対応について書いています。電力コストの上昇分を顧客への売値に反映出来る企業は問題ありません。

しかし、値上げを行える企業は商品競争力を持っている企業に限定されます。特に中小企業のへの影響は深刻になります。

値上げが難しい企業は、上記記事にある東新製作所のように、電力消費の多いレーザー加工機は料金が割安になる夜間に動かすなどの対応を取って節電対策を強化する必要があります。

同時に、節電対策の観点からみますと、中小企業にとってはここに新規事業が生まれるチャンスが存在します。効果的な節電対策が出来れば顧客企業からの信頼が高まり、顧客との間に「Win/Win」関係が生まれビジネスチャンスが生まれます。

同日付の日経新聞によると、2010年に起業した サッソ―(川崎市) は、外食チェーンなど向けに節電方法の提案サービスを始めました。分電盤を流れる電力量のデータをインターネット経由で集めて評価、ムダを見つけ出すとのこと。

エービル(東京新宿) は、中小企業を対象に、人工知能を使って設備の運転改善を提案します。必要に応じて、効率の高い機器への更新投資を提案します。既に、今春以降、ホテルチェーンや病院などへの納入が始まったとのこと。

消電舎(東京・港区) は、「電気料金の値上げで、省エネ機器への投資回収期間が大幅に短縮され、更新投資が提案しやすくなった。」としています。省エネ型空調やLED照明の導入ハードルが低くなったとしています。

日経新聞には載っていませんが、同様な省エネ機器で興味深い新商品の販売を展開している中小企業があります。

E・T・E株式会社(埼玉・深谷) です。この会社は、熱エネルギーを運動エネルギーへ変換させる特殊コイル;商品名::「Mi(ミ)ラクルコイル」を既存の空調機に外付けすると、冷媒の流れに直接働きかけコンプレッサーの負荷を軽減させ、更に、従来のシステムでは凝縮しきれなかったガスを完全に液化させるとのこと。このため、従来のコンプレッサー・コンデンサーよりも仕事量が少なくてすむため消費電力が少なく、従来よりも約30%削減可能とのこと。

現在、埼玉県北部 冷蔵倉庫会社で実験中で、2011年5月~11月の期間で使用電力量を20%削減したとしています。


何れも中小企業が省電力・節電を商機としてとらえて、小回り力とアイデアを生かして事業提案しています。ここに中小企業のたくましさと積極さがあります。今後、多くの中小企業による更なる省電力・節電対策事業の展開を期待します。

省電力・節電は国内だけでなく世界時共通の課題です。国内で磨いた技術・商品・サービスを世界でも展開する中小企業は必ず出て来ます。

頑張れ!! 中小企業。世界を市場にしましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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