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村田 英幸
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東京都
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閲覧数順 2017年05月24日更新

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リフォーム工事と消費者契約法

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リフォーム工事と消費者契約法

 

Q リフォーム業者から「シロアリが柱を食っていて、補修をしないと大変なことになる」と言われ、リフォーム契約を締結しました。しかし、調べたところ、シロアリはいませんでした。契約はしたのですが、まだ工事はされていません。解約したいと言ったところ、契約金額を違約金として払えと言われました。どうすればよいでしょうか。

 

 説例のようなリフォーム詐欺の被害は、高齢者を中心として全国で広がっています。また、工事が終わると矢継ぎ早に別のリフォームを次々に勧められる「次々商法」による被害相談も増えています。

 販売形態が訪問販売であればクーリングオフはできますが、期間が限られています。ただしクーリングオフ期間を過ぎていても「消費者契約法」により契約の取り消しができることがあります。

 消費者契約とは、消費者と事業者との間の契約のことをいいます(消費者契約法2条3項)。

 また、消費者とは、事業としてまたは事業のために契約当事者となる場合を除く個人をいいます(消費者契約法2条1項)。説例の相談者がこれにあたります。

 消費者と事業者とでは情報の質・量、交渉力の格差があるため、消費者には次のような取消権が与えられています。

 まず、重要事項について事実と異なることを告げられたり、断定的判断の提供をされた場合には、消費者は契約を取り消すことができます(消費者契約法4条1項)。説例では、実際はいなかったシロアリがいるということを告げたことがこれにあたります。

 次に、消費者に利益となる事実を告知し、かつ不利益となる事実を告げない場合(消費者契約法4条2項)、消費者の自宅または勤務先に居座って退去しない場合や勧誘場所から消費者を退去させない場合にも消費者は契約を取り消すことができます(消費者契約法4条2項3項)。

 消費者取消権は、追認することができる時から6カ月以内また契約締結時から5年以内に行使する必要があります(消費者契約法7条1項)。

 契約を解除した場合の損害賠償額の予定または違約金の条項で、事業者に通常生ずべき平均的な損害額を超えるものは無効になります(消費者契約法9条1項1号)。契約金額と同じ額の違約金というのは業者の平均的損害を超えるでしょう。したがって、契約金額と同額の違約金を定める条項は無効ですから、支払う必要はありません。

 消費者契約法のほか、民法上の錯誤による契約無効(民法95条)、詐欺取消(民法96条)を検討する余地もあります。

 法的には以上のような手立てがありますが、まずは、できる限り訪問者を家に入れないようにすること、リフォームする場合でも、複数の会社から見積もりを取るなど業者の言葉を鵜呑みにせず、必ず家族や信頼できる工事業者とも相談するとよいでしょう。

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