事業承継と遺言執行者 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
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事業承継と遺言執行者

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相続

7 遺言執行者

 遺言を作成するだけでは,遺言が守られる保障はありませんから,遺言者は,遺言で遺言執行者を指定しておく(民法1006条)ことが有効です。

 遺言執行者とは,相続発生後,遺言の内容を実現させるため必要な諸手続を行う者です。遺言執行者は相続人の中から指定することも可能ですが,相続人間で利害が対立することも考慮して,法的知識を有し,第三者の立場から遺言の内容を実現することができる弁護士等を遺言執行者に指定することが望ましいと考えられます。

 遺言執行者を指定することにより,相続人が勝手に財産を処分したり,手続を妨害したりすることを防ぐことができますし(民法1013条),遺言執行者が相続人全員の代表として手続を行う(民法1010条)ので大幅に手間が省略され,迅速に処理を行うことができます。なお,遺言執行者として指定された者がある場合に,相続人が民法1013条の規定に違反して,遺贈の目的物を第三者に譲渡したとしても,この行為は無効であり,受遺者は,所有権取得を登記なくして第三者に対抗することができます(最判昭和62・4・23民集41巻3号474頁)。

 また,遺言に基づいて金融機関から預金の払戻しを行う際の手続きを円滑にするために遺言作成時に「遺言執行者に対して,本遺言執行のための預貯金の名義変更,解約及び換金等一切の処分を行う権限を付与する。」との文言を入れておくことが有効と考えられます。

 遺言執行者が指定されていないときや,指定された遺言執行者が就任を拒否したり死亡したりした場合は,家庭裁判所は,利害関係人の請求によって,遺言執行者を選任することができます(民法1010条)。

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