前回の、学校の実験結果は興味深かったと思います。
しかし、「叱る」ということに関してはもう少し深く見ていく必要があります。
というのも、叱るということにも、「不安・怖れベース」と「愛情ベース」があるからです。
これは頭で理解しようとすると、難しいところがありますので、叱る親の感情の側面から話をします。
まず、「不安・怖れベース」で叱るときは、親に怒りや不安の感情が出てきます。
そして、その感情を直接ぶつけてしまいます。例えば学校のテストの成績が悪かった時に「どうして、こんなに出来ていないの!もっと出来るようにさせないと、将来
大変だわ!」という不安の感情をそのままぶつけてしまうイメージです。
そしてもう1つの「愛情ベース」で叱るときは、親自身に怒りや不安の感情が出てきません。例えば学校のテストの成績が悪かった時に「このテストの成績を見て自分でどう思ったの?・・・そう、じゃ次からはどうしようと思うの。・・・分かったわ。お母さんも応援するからね」といったようにその子供に自分で考えることを促し、愛情持って接する態度などを示します。
この2つの違いがイメージできたでしょうか?
多くの人にとって、後者の方法は「なまぬるい」感じがするかも知れません。
しかし、本来叱るというのは「その人本来の能力を発揮していない状況を客観的にフィードバックする」というふうに私は認識しています。
本人が自分で自分のズレを感じながら修正して行くことが大人になっても出来るようになるでしょう。これはとても重要な事だと思います。
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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