日経記事;『アジア開拓普及価格品 日用品大手現地生産拡大』考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『アジア開拓普及価格品 日用品大手現地生産拡大』考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月17日付の日経新聞に、『アジア開拓へ普及価格品 日用品大手が現地生産拡大』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。

『日用品や化粧品メーカーがアジアの中間所得層向けに従来より価格を抑えた商品を投入する。花王は2013年から中国で2~3割安い紙おむつや衣料品洗剤を順次発売。

資生堂も中国で人気の高い普及価格品の化粧品を東南アジアに広げる。これまでは日本とほぼ同等の商品を高所得層に向けに販売してきたが、現地生産を拡大して成長市場を本格開拓する。

花王は紙おむつ、衣料用洗剤、生理用品の主要3分野で新商品を投入する。紙おむつは12年末に稼働する安徽省の新工場で生産。

先行する外資系メーカーの戦略商品と同じ110元(1350円)前後を目安に価格を設定する。これまで日本で生産した「メリーズ」を輸出。現地での価格は140~170元と高めだった。

昨年11月に提携した化粧品大手の上海家化連合公司の販売網を使い、中間所得層が急拡大する内陸部の開拓を急ぐ。

衣料用洗剤でも日本で主流の濃縮液体「アタック」から2割程度安い粉末タイプを発売する。中国での日用品の売上高は11年3月期で約100億円だが、普及価格帯の商品を売り出すことで3~4年後に約500億円に引き上げる。

資生堂は中国で人気の「Za」を12年から東南アジアで本格展開する。化粧品からメークまでそろえる総合ブランドで、価格は1000円前後が中心。

日本向け商品の供給拠点だったベトナム工場に新たに生産ラインを導入した。タイを手始めにマレーシアやシンガポールに販路を広げる。

これまでは百貨店で扱う高級ブランドが中心だったが、普及価格帯の商品を大型スーパーなどでも発売する。テレビCMも放映して幅広い層の需要を取り込む。

綜合研究開発機構(NIRA)の試算にによると、アジア主要10カ国・地域の中間層(世帯可処分所得5000ドル以上~3万5000ドル未満)は20年に17.4億人と08年比2倍に膨らむ。

こうした市場を狙い米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)など外資系企業が「低価格帯の商品でブランド認知度を高めている」(国内小売大手)

日本のメーカーは高級品から参入するケースが多いが、「現地や韓国企業の追い上げで価格面で敗れるケースが府増えている」(みずほ総合研究所)という。

このため各社は現地生産シフトを強め価格競争力を高める考え。ただアジアで生産拠点を増やすことで、国内を含めた工場の再編が動き出す可能性がありそうだ。』


昨年来、国内市場をベースに事業を行ってきたいわゆる内需関連企業が、アジアを中心とした新興国市場開拓を積極的に行ってきています。

関連企業の動きは、本ブログ・コラムでも時々取り上げてきました。

今回の記事は、花王や資生堂などの日用品大手がアジアでの事業拡大を積極的に行う方針を明確化したことを伝えています。

これらの大手企業は、既にアジア各国に進出しており、高級品中心の事業を行ってきました。更に、普及品価格帯の商品を出して一気に売り上げ拡大を図る考えです。

内需関連企業がアジアに目向ける理由は明らかです。国内市場は少子高齢化で市場の縮小が始まっているからです。

日用品の需要は人口数に直結しています。「人口問題研究所」の推計によると、国内人口数は2004年をピークにして、それ以降毎年減少しています。ほぼ毎年15万人から20万人の人口が減っています。

国内市場のみに頼っていては、事業拡大が非常に難しくなる現状があります。従って、人口が増え、且つ、可処分所得が向上しているアジア市場を開拓するのは当然のことです。

新興国市場の開拓は、今まで何回か書いてきました通り、欧米企業が先行しています。また、韓国や中国企業も最近活発に市場開拓を行っています。

国内の内需関連企業も、売上拡大のためにより積極的に新興国市場を開拓する必要があります。今回の記事に登場した日用品大手の場合は、既に高級品を販売しており市場の様子や今後の方向性などを把握しやすい環境にあります。

現地ニーズにマッチした普及価格帯の商品を出していけば確実に売上を伸ばせる可能性が高くなります。

しかし、今まで内需関連事業を中心に行ってきた企業が、新規にアジア市場などにに参入する場合、事前に対象市場を良く調べておく必要があります。

国内で販売している商品をそのままアジア市場に出しても売れない可能性があります。いくら国内で人気のある商品でも、海外市場によっては全く人気が出ない事例は数多くあります。

それゆえ、進出希望先の国や地域の人々の好みや要求仕様、或いは、販売価格などを綿密に調べ、確認することが大事です。

また、競合先の商品やシェアなども確認しておきます。

中小企業の場合、自前での販路開拓は難しいので、現地での販売代理店や販売会社と提携して販路を確保する必要もありますので、この点についても事前に可能性や取引条件などを確認しておくのが重要です。

販路の一つとして、インターネット通販を利用する方法もあります。最近はアジアでもパソコンやスマホが普及し、インターネット環境が整備されつつありますので、ネット通販を利用する人が増えています。この場合、自社のWebサイトを英語や現地語で表示するようにして、商品・サービスを知ってもらう工夫も必要になります。

このように周到に事前準備を行ってアジアを含めた新興国市場開拓を行うことが重要です。

生産については、現地生産を進出当初から行う方法もありますが、先ずは代理店などを通じて輸出を行って、市場や顧客のニーズや雰囲気、競合他社の実態などを良く体感したのちに、事業環境なども考慮して現地生産を行うステップの方が一般的に安全です。もっとも、これは各企業の状況により異なります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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