「はじめて経営者」知識講座③ 資本金 - 会社設立全般 - 専門家プロファイル

岡田 誠彦
東京都
税理士

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対象:会社設立

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「はじめて経営者」知識講座③ 資本金

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ADめぐみ「私、結婚するなら中身のある男がいいです。見かけだけの男には興味がありません。」

 

理士「多くの女性が同じことを言うと思うよ。今日は一体どうしたんだい?」

 

AD資本金も同じだと思うからです!」

 

「そうきたか(笑)。では、君の話にあわせて、資本金5,000万円の会社と資本金100万円の会社、の2つがあったとしよう。」

 

AD「資本金が5,000万円!すっごい・・・・。いや、私は中身を見ます!」

 

「そうだね(笑)。会社も中身が大切だよ。ただ、確かに資本金が大きいほうが、その会社のイメージや信用力が高まるのは事実だと思う。そもそも、ある程度の資本金がなければ、取引先も安心して取引ができないかもしれないからね。」

 

AD「では、資本金を大きくして設立した方がいいのではないですか?やはり5,000万円のほうがいいのでは?」

 

「資本金を5,000万円で設立した会社は、『資本金5,000万円』と表示され続けることになるけれど、例えば会社を設立した直後に、それを引き出して、会社運営のために使いはたしてしまっても問題はないんだ。つまり資本金がどんなに大きくても、それに応じた資産が常に会社にある、という証明にはならない

 

AD「資本金が大きいと、その分きちんと財産もありそうなイメージがありますが、そうではないケースもあるということですね。まさに、見かけだけの場合があると。」

 

「そうなんだ。昔は、有限会社の設立には300万円、株式会社の設立には1,000万円の資本金が必要だったが、そういった見かけの信用力よりも、『起業の妨げ』、『産業促進の妨げ』、といった負の部分が目立つようになり、資本金は1円でもOKという風に変わったんだよ。」

 

AD「会社設立は1円からOKです。という言葉をよく聞きますよね。」

 

「資本金は1円でもOKになったから、取締役の人数規定に加え、この資本金の部分でも個人事業とのハードルの差はほとんどないといっていいだろうね。」

 

AD「それだけ、簡単に法人は設立できるというわけですね。」

 

「そうだね。ただ、1円資本金での設立はあまりおすすめできないよ。確かに容易に会社は設立ができるけれど、1円ということは、会社を運営していくにあたって、たとえばペン1本も購入できないということになる。設立直後に売上金を確保できなければ、早速、借入金が必要になる可能性が高い。事業展開も非常に限られたものとなってしまうだろうね。」

 

AD「まさに中身が重要というわけですね!」

 

「そうだね、資本金が1円では銀行の融資も受けにくいだろう。やはり、売上の見込みや、必要な設備投資の額など『創業計画』をしっかりたて、それに応じた資本金を用意するということが基本中の基本となるよ。その検討の結果、たとえば資本金が100万円ということなら十分にOKだと思う。」

 

AD「中身のない資本金5,000万円の会社と、中身のある将来性の高い資本金100万円の会社、そんな比較となる場合もあるわけですね。」

 

「そうだね、男も会社も中身が重要ということかな(笑)」

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