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外部要因により一時的に経営改善計画を下回った場合の評価は?

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【銀行交渉のポイント編-14  外部要因により一時的に経営改善計画を下回った場合の銀行の評価は?  】

 信用金庫や地銀は、中小企業へ融資するかどうかの判断を行うに
当たって金融庁の検査マニュアルに従って判断を行います。

その検査マニュアルには、具体的な事例とともに銀行
(信用金庫・地銀)が融資するかどうかを判断したポイントと、
その判断基準の適否について解説が記載されています。
この【銀行交渉のポイント編では】27パターンの事例を紹介します。

 中小企業の経営者の皆様におかれましては、
御社の決算内容、銀行との交渉と比べながら読んでいただくと
わかりやすいと思います。

 以下の事例集は、すべて銀行(信用金庫・地銀)の立場から
書かれた内容なのでこの文中で債務者と表現されているのは、
一般の中小企業のことです。

【事例-14  外部要因により一時的な影響に経営改善計画を下回った場合の銀行の評価は?  】

【概況】
 債務者は、当組合メイン先(シェア100%、与信額:80百万円)
スキー場の周辺でスキー客を主な顧客とするロッジを経営している。
 
【業況】
 近年、ロッジの老朽化等から宿泊客が減少したことにより、連続して
赤字を計上し債務超過に陥っている状況にある。
 当信組は、開業資金に応需しているが、3年前に業績悪化から約定
返済が困難になったとして、債務者から貸出金について返済条件の
緩和(元本返済猶予)の申出を受けた。
 これに対し、当信組は今後の収支計画の策定及び提出を求め、代表者
は宿泊客の減少を食い止めるために、ロッジの増改築や新たな顧客獲得
のための宣伝活動等による5年後の黒字化、債務超過解消を折り込んだ
収支計画を策定、提出した。
 策定した経営改善計画を実行した結果、1年目、2年目の実績は計画
比9割程度達成したが、3年目の今期、暖冬に加えスキー場の人工降雪
機の故障も重なったことから、スキー場はほとんど営業することができず、
ロッジの経営もその影響を受けたため、売上高は計画比で3割程度しか
達成できず、返済キャッシュフローについてはほとんどない状態である。
なお、来期からスキー場では最新の人工降雪機を導入する予定である。
 
【自己査定】
 当信組は、今期は計画比3割程度の達成であったが、今後、スキー場
も従来どおりの営業が見込まれることから、ロッジの経営も安定的に
推移し、計画比8割以上を達成する可能性が高いことを踏まえ、
要注意先(その他要注意先)としている。 なお、今期の低迷により当初
の計画期間は2~3年程度延びることになる。
 
【検証ポイント】
外部要因による一時的な影響により経営改善計画を下回った場合について
 
【解説)
1.例えば、売上減少などにより大幅な債務超過が継続している債務者が、
経営改善計画等を作成していても、その後の経営改善計画の進捗状況が
計画どおり進んでいない場合には、経営破綻に陥る可能性が高いとして、
破綻懸念先に相当する場合が多いと考えられる。
 しかしながら、経営改善計画等の進捗状況の検証を実施するに当たっては、
計画の達成率のみをもって判断するのではなく、計画を下回った要因につい
て分析するとともに、今後の経営改善の見通し等を検討する必要がある。
 
2.本事例の場合、暖冬に加え人工降雪機の故障なども重なったことから、
スキー場はほとんど営業することができず、その影響からロッジの経営も
計画比3割程度と大幅な未達となったが、1年目、2年目は計画比で9
割程度の実績で推移していること、また、来期からスキー場では最新の
人工降雪機を導入し、暖冬の際にも対応できる対策をとっていることから、
来期以降は、計画比で8割以上の達成が見込まれる状況である。
 よって、今期は計画比で大幅な未達となり、当初の経営改善計画自体は
今期の低迷により、計画期間が2~3年程度延びることになったが、
そのことをもって直ちに破綻懸念先とはならず、来期以降、計画に沿って
業況が安定的に推移し改善が見込まれるならば要注意先(その他要注意先)
に相当する可能性が高いと考えられる。
 
3.なお、中小・零細企業等の事業計画は、企業の規模、人員等を勘案すると、
大企業の場合と同様な精緻な経営改善計画等を策定できない場合がある。
債務者区分の判断に当たっては、今後の業況見通しや借入金の返済能力の
判断について、事業計画の達成状況や計画期間の延長のみではなく、
例えば、本事例のように、事業計画どおり進んでいない原因を分析し、
今後の債務者の収支見込等が、現実的なものかを判断する必要がある。

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今日のポイントは、外部要因による一時的な影響により経営改善計画を
下回った場合については、事業計画どおり進んでいない原因を分析し、
今後の債務者の収支見込等が、現実的なものかを判断する必要がある、
ということです。経営改善計画の進捗状況の把握とともに、計画どおり
進んでいない場合の原因分析が、大きなポイントになるようです。

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