日経記事;宮城沿岸部 先端農場官民連携被災地借上げに関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;宮城沿岸部 先端農場官民連携被災地借上げに関する考察

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皆様、
あけましておめでとうございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

本年もよろしくお願いいたします。

本日が、私の仕事始めとなります。ブログ・コラム記事も本日より書いていきます。

1月5日付の日経新聞に、『宮城沿岸部に先端農場 官民連携、被災地借り上げ LEDで害虫駆除、ロボット活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます、
 
記事の主な内容は以下の通りです。

『農林水産省は東日本大震災で被害を受けた宮城県沿岸部に、最先端技術を実用化するための大規模農場をつくる。敷地は東京ドーム50個分にあたる200~250ヘクタールで、津波による塩害で早期復旧が難しい農地を国が借り上げる。

富士通や日立製作所、シャープなど民間企業と連携、IT(情報技術)やロボットなどの技術を融合させ、農業の生産性を高める。被災地だけでなく、日本の農業再生につなげる狙いがある。

2012年度から6年間、宮城県の名取市、岩沼市、亘理町、山元町の2市2町に農場をつくる。

農水省は12年度の予算案に7億円強の費用を盛り込んだ。6年間で事業費は国が40億~50億円、民間資金を合わせると100億円規模の実験農場になる見込み。

国が地元の農業生産法人などに経営を委託し、農地の除塩作業をしたうえで新しい技術を検証するための農業生産を始める。6年後の借り上げ期間が終わったら、生産法人への農地集約を国が促す計画だ。

農水省は1月から2月にかけて、参加する研究機関や企業を公募する。パナソニックやNEC、ヤンマー、味の素、イトーヨーカ堂など幅広い業種の企業も参加を検討している。

農場ではコメや麦、大豆などのほか果樹や野菜を栽培。農作物や農地の水分や肥料の状況を正確に把握するセンサーシステムや、収穫した農作物をコンテナに詰めるロボット、農薬の代わりに発光ダイオード(LED)を照射して病害虫を防ぐ先端技術も採用する。

無人で土地を耕すトラクターも導入する。農場内に設ける研究拠点に情報を集約する。

このほか、1つの農地で複数の農作物を作るために水田の水位を制御するシステムの導入や自家発電で発生した二酸化炭素(CO2)を利用して農作物の光合成を加速。

収穫量を増やしたり、育成を早めたりする技術も検証する。出荷期日から逆算した生産管理などのノウハウも集積する。

実験では最先端技術の実証にとどまらず、実際に農家の経営が成り立つ技術を組み合わせてコストを削減する。農水省はこの農場で、最終的に生産コストを半減し、収益率を2倍に引き上げたい考え。実験の成果は全国の農家に提供する。

岩手、宮城、福島の東北3県では2万4000ヘクタールの農地が地震や津波で被災し、従来のような農業経営では再生が難しい状況だ。農水省は14年度までに農地のがれき処理や除塩作業を終えて、農業を再開する目標を掲げている。

実証実験は宮城県の農場のほか、岩手県釜石市で漁港設備の機能強化についても産学官連携の研究開発を実施する。』


日本の農業は海外から輸入される農産品に対し価格競争力が低いため、輸入品に対して関税をかけて実売価格を高くしたり、国内生産者に補助金を出すなどの国内農業を守るための支援策を実施しています。

平成21年農業構造動態調査結果の概要(H21年2月1日現在)(農林水産省 大臣官房統計部 H21年6月30日公表)から現在の農業状況は以下のようになります。

■農家戸数

全国の販売農家数は、170万戸(前年比▲2.9%)で、このうち、主業農家が約34万戸(同▲5.5%)となっており、全販売農家数の20.3%である。販売農家数も主業農家数も、ここ数年3%~5%程度ずつ減少してきている。

「販売農家」とは、30a以上又は年間の農産物販売金額が50万円以上の農家のこと。「主業農家」とは、農業収入が農外収入より多く、かつ65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家のこと。
 
■年齢別農業従事者数

農業従事者数は、平成17年は224万人だったが、平成21年では191万人まで減少している。

■耕地面積

販売農家1戸当たりの経営耕地面積は、北海道以外では 1.41ha(前年比+2.2%)、北海道では 20.5ha(同+2.0%)となっている。主業農家1戸当たりでみると、北海道以外では 2.9ha(同+4.3%)、北海道では 28.87ha(同+3.6%)となっている。など


農家戸数や農業従事者数をみると、国内農業は明らかに衰退産業です。今まで政府は、食糧自給率の維持向上を目的に国内農業を積極的に支援してきました。

衰退産業に多額の補助金を出すなどして支援するやり方は限界にきています。また、昨年のTPP交渉への参加に関して、国内農業保護の観点から多くの反対意見が出されました。

今まで多くの支援策を実行してきても、農業の衰退化を止められないとすると、別な切り口での考え方が必要です。

農業を産業としてとらえた場合、異なる視点が見えます。農業は人間が地球で生きていくために必要になるライフラインであり、プラットフォームになります。

農業は、事業規模でみた場合、人口増加や所得向上に伴うし好の変化により、地球規模で今後とも大きく伸びる産業です。

トウモロコシや小麦、コメなど、大規模作付で大量生産すれば廉価で提供できます。例えば、日経記事によると、国内のコメの生産コストは、10アール当たり、14.7万円で、米国の2.1万円に比べると7倍高くなります。国内の平均耕地面積は、1.9ヘクタールで、米国の10分の1以下です。

平均耕地面積を15ヘクタール以上にすると、コメの生産コストは現状より35%の低減が可能とのこと。

農業の法人化を促進して、耕地面積を増やして、自然環境に左右されないで、安全・安心、且つ一定の品質と味を保証する農産品を安定して供給できれば、ビジネスチャンスは広がります。

本日の記事は、政府がイニシアチブを取って、大震災で被害を受けた農地に大規模農場を作ることについて書いています。

単に農地面積を拡大するだけでなく、人的な負荷を下げて生産コスト低減化を図るため、IT、センサー技術、ロボットなどの技術を活用するというもの。

農業を産業ととらえて、新規事業化のための最先端農場を作る試みに大いに期待し、今後の動きに注目します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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