日経記事;海外M&A11年過去最高に円高潤沢資金追い風に関する考察 - M&A - 専門家プロファイル

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日経記事;海外M&A11年過去最高に円高潤沢資金追い風に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月29日付の日経新聞に、 『海外M&A、11年過去最高に 円高・潤沢な資金追い風 5兆円突破、新興国で成長探る』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)が2011年に総額5兆円を超え、過去最高となったことが分かった。

内需低迷に危機感を抱いた企業が新興国などに成長機会を求めたほか、円高を生かして買収攻勢をかける企業も多い。

4月以降、海外M&Aなど直接投資に伴う資金流出は経常収支の黒字額を上回っており、日本経済を巡るおカネの流れも変わりつつある。

日本企業による今年の海外M&Aは609件、684億ドル。買収額は前年比78%増となり、過去最高だった08年を上回った。

米企業の海外買収は56%増の2051億ドル、欧州企業の海外企業買収は22%減の1601億ドルで日本の伸びが目立つ(データは米調査会社トムソン・ロイター)

今年最大の案件は武田薬品が約1兆円を投じたスイス企業ナイコメッドの買収。「新興国に出ていかないと成長はない」(長谷川社長)と判断し、新興国に強い同社を傘下に収めた。

東京海上ホールディングスは「地域分散で収益安定を図る」(隅社長)として、米保険会社デルファイ・ファイナンシャル・グループの買収を決めた。

国内市場の成熟化に対応し、海外市場に地歩を築こうとの動きだ。

資源高を収益拡大につなげてきた大手商社は、さらなる資源権益の獲得を急ぐ。三菱商事がチリの銅鉱山へ4200億円の出資を決めたのが典型例。

商社は事業投資を経営の柱に据えており、今後も買収ラッシュが続くとみられる。

歴史的な円高で海外企業の買収コストが低くなったこともM&Aを後押しする。医療事業の売上高1兆円を目指す富士フイルムホールディングスは、超音波診断装置大手の米ソノサイト買収で合意。ソニーや東芝も、それぞれ1千億円を超す買収に踏み切った。

日本企業による過去の海外M&Aは、欧米企業を主な対象としていた。最近は買収先が世界に広がり、中国、インドなどアジア企業を傘下に収めるケースも目立つ。

日本企業は潤沢な手元資金を抱えており、「海外の成長市場を求めたM&A攻勢は今後も続く」(UBS証券の大塚投資銀行本部長)との声が多い。

海外M&Aが加速するにつれ、投資資金の海外流出も拡大する。長期的には日本の収支構造や為替相場の動きに影響を与える可能性がある。』


武田薬品、東芝、富士フイルムなどの海外企業買収については、本ブログ・コラムにて何回か取り上げてきました。
本日の記事は、国内企業がこれらの大手企業の動きを含めて、海外企業買収の金額が684億ドルとなって、08年の金額を上回ったとしています。

上記3社の場合、海外企業買収の目的は、新規事業立上です。武田薬品は、国内の製薬市場が成熟し、人口減や医療保険費減額などの要因で縮小状況になるため、新興国市場を短期間で開拓するために、スイス企業ナイコメッドの買収を決めました。

富士フイルムは、縮小を続けるフイルム事業に代わる新規事業分野を医療と位置付けています。米ソノサイト買収により、超音波診断装置の商品群を手に入れようとしています。

東芝は、大震災後エネルギー・環境事業を開拓・強化しようとしており、スマートグリッドもその一つです。
スイス電力計大手のランディス・ギアの買収を決めました。

M&Aによる企業買収は、短期間に当該事業分野を自社内にもてる利点があります。国内企業が、今のようにM&Aを活発に行って、自社事業基盤の短期的な強化を柔軟に行えるようになったことは、世界市場で活動できるグローバル化能力が進展したことを意味しています。

組織融合を適切に行い、人材や技術・ノウハウなどを有効に活用することが出来るようになったことは、国内企業の経営力が向上し、世界市場で戦い勝ち残れる可能性が高まります。

これらの動きは、他の大手・中堅・中小企業を刺激して、今後様々な会社がM&Aを新規事業や新市場開拓や強化のために活用するようになるとみています。

但し、M&Aは「もろ刃の剣」的な性格を持っています。どの企業もM&Aを容易に行うことは出来ません。失敗した事例は数多くあります。

M&Aを行うのは、この行為自体が目的ではなく、あくまでも、売上拡大、新規事業立上、新市場開拓、コスト削減などの具体的な目的を短期間に達成するための手段の一つであることを、良く理解しておくことが大変大事です。

この辺の整理がついていない企業が多いのも事実です。

買収後の組織融合も大事な作業です。これを失敗すると買収に要した投資を無駄にする可能性が高くなります。

私は、中小企業からM&Aの相談を受ける場合、必ず買収目的、期待する成果、投資回収見込み、買収後の組織融合などについて、具体的に確認し、実施するかどうか決めてもらうようにしています。

実施を決めたら、3~6カ月間の短期間で終了するように支援します。M&Aは、生ものなので、新鮮さを保てる間に終了するようにすることが重要だからです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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