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日経記事;三井物産米で広域送電網事業,自然エネ増加に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月28日付の日経新聞に、『三井物産、米で広域送電網事業 自然エネ増加で需要 現地企業に2割出資』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『三井物産はIT(情報技術)を使った全米最大規模の電力流通事業に乗り出す。米国内で異なる3つの電力系統をつないで相互融通する「スマートグリッド(次世代送電網)」計画で、事業を推進する電力取引会社に約2割出資する。

総事業費は1200億円。発電量が日々変動する自然エネルギー発電の増加で、地域をまたいで電力を融通するニーズが増えている。米国で最先端のノウハウを蓄積し、日本やアジアでの展開を目指す。

三井物産が出資することで合意したのは、ITを使って全米で電力取引を計画する米トレス・アミガス社(ニューメキシコ州)。第三者割当増資を引き受け、1200万ドル(約9億3千万円)出資する。出資比率は非公表だが、2割前後と見られる。

トレス・アミガスは、米北東部の電力卸取引所「PJM」の社長を15年務めたフィリップ・ハリス氏が2009年に設立した。同氏は電力自由化の進展に合わせて、取引所を通じて電力の需給調整の最適化に取り組んだ立役者。

2年前に全米規模の電力取引構想を掲げ、注目されていた。三井物産以外では、米送電設備大手のAMSC社も同規模出資している。今後さらに出資者やパートナーを募るもよう。

計画では、全米で3つに分かれている電力系統を接続する大規模送変電所をニューメキシコ州に建設する。大容量電力ケーブルをそれぞれの系統とつなぎ、需要や価格に応じてITシステムで管理制御しながら電力を相互融通する。

12年にも着工し、15年からまず東西系統間の商業サービスを開始。順次3系統間に広げ、全米で電力を融通する。将来は米国初の「自然エネルギー取引所」の創設も狙う。

米国では東西や南部で電力の系統が異なり、相互融通もほとんどしていない。ただ、風力発電や太陽光発電など気象条件によって立地場所が決まる自然エネルギーの台頭で、発電所と需要地が異なるケースが増えている。

カリフォルニア州のように一定比率以上の自然エネの導入を義務付ける州もあり、地域間で電力を相互融通する機運が高まっている。

相互融通が実現すれば、全米で電力需給が安定するほか、有事の際の融通も容易になる。三井物産は事業参画で、送電設備の供給や三井情報など国内IT企業のシステム構築を提案。日本企業の大容量電池供給や提携の仲介なども狙う。

日本でも東西で電力の周波数が異なり、東日本大震災後に必要性が高まった大規模な電力融通は困難な状況だ。今後の自然エネルギーの普及によっては日本でも同様の構想が浮上する可能性もある。』


アメリカで興味深い事業展開が始まります。太陽光や風力などの自然エネルギーを使った全米への供給です。
アメリカも日本と同様に、電力供給のやり方が3方式で異なっており、現状では相互融通を行うことが出来ません。

その状況を変えるべく、トレス・アミガスが設立され、自然エネルギーで作った電力をスマートグリッドで価格・需要で最適な供給網を構築しようというものです。

三井物産がトレス・アミガスに出資し、このスマートグリッドを使った電力供給網のノウハウを身に付けることは意義があります。

積極的に経営・事業に参画して事業ノウハウを確実なものとして確立することを期待します。これには二つの意義があります。

一つは、国内の電力供給網の再構築に役立つことです。もう一つは、海外市場でスマートグリッドを使った電力供給網の構築と運営事業が出来ることです。

東芝、日立、パナソニックなどの国内メーカーは、スマートグリッドや電池事業を強化しようとしています。これらのメーカーが例えば三井物産と連携して、国内外でスマートグリッドを使った電力供給網の構築・維持運営事業を積極的に行うことが重要です。

海外市場ではどの国でも電気供給量の増加が必要であり、温暖化対策の観点などから自然エネルギーによる発電のニーズが確実に高まります。

国内企業がスマートグリッドを使った電力供給事業に参入することは、地球規模の電力供給インフラ構築に協力しながら、新規事業機会を増やせることになります。

一方、国内を見ますと、政府は12月27日に、電力制度を抜本的に改革するための論点を発表しました。既存の電力会社が発電と送電を一体で運営して、小売も独占しているやり方を見直すというもの。

送電部門を分離して発電事業者に公平な対応をさせ、発電への新規参入の促進や地域間の融通をしやすくする。さらに、小売は家庭向けの競争を自由化して、競争による効率化と安定供給を両立させるとしています。

2013年に作る新しいエネルギー政策に改革案を反映させ、2013年の通常国会で電気事業法など関連法の改正をめざすとのこと。

この見直しが実現しますと、国内の電気供給体制は大きく変わります。自由競争下で多くの企業が参入し、より良質のサービスを提供できるところが勝ち残ります。

スマートグリッドを使った電力供給の運営ノウハウも短期間に確立できます。大きな輸出事業に成長する可能性も高まります。

現在のような地域別独占的な電力供給体制は、無競争で排他的な環境を生みやすく、競争原理を取り入れて技術の発展と経済性の向上を図る必要があります。

政府の動きやこれに合わせた国内メーカーの事業活動に注目すると共に期待します。

スマートグリッドを使った電力供給インフラシステムを国内事業の柱の一つに育て上げることが重要で、この事業の裾野が広いため多くの国内企業に好影響を与えます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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