- 森 久美子
- エフピー森 代表
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの森久美子です。
お金のことは、よく分からないからとあきらめてはいませんか。お金と上手につきあって、ちゃんと暮らしたいと思っているあなたの「マネー力」をつけるためのコラムです。
先週、政府は2012年度予算案で、基礎年金国庫負担の財源不足を補うため、将来の消費増税を当て込んだ「年金交付国債」(仮称)の発行を決めたというニュースが流れました。
「交付国債」、聞きなれない言葉でしたね。
交付国債とは、国が現金を払う代わりに発行する債券です。
受け取った側は必要な時に現金化できます。利子が付かず、発行時に全額予算計上する必要がないため、国の財政悪化を当面、防ぐことができるのが利点。
第2次大戦後、弔慰金や救済・補償金の給付などの目的で発行されたことがあります。⇒財務省
最近では、預金保険機構による金融機関の破綻処理で、設定した公的資金枠による交付国債がありました。
今回は、基礎年金の国庫負担財源2兆6000億円を、将来の消費増税を当て込んだ交付国債でまかなうことにして、2012年度の一般会計予算では歳出に組み込まずにすませました。
また、交付国債は通常の国債と異なり、新規発行扱いされないため、2012年度予算の新規国債発行も約44兆2000億円と、政府の「約44兆円以下」という発行目標を守れる見通しのようです。
発行した交付国債は、年金積立金を運用する独立行政法人に引き受けてもらい、その分、積立金を取り崩して年金給付に充てるみこみです。
ただ、将来、消費税増税分から積立金を返却するときは一般会計の歳出となるわけですから、見せかけ財源と言われても仕方ないですね。
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