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日経記事;ホンダ全車種1割軽くコスト下げ新興国開拓に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月24日付の日経新聞に、『ホンダ、全車種を1割軽く コスト下げ新興国開拓 設計・生産手法を刷新』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ホンダは自動車の設計・生産手法を刷新し、燃費に直結する車体の軽量化に取り組む。従来より少ない材料、工程数で組み立てられる技術をまず軽自動車で実用化、コストを引き下げながら車体重量を10%軽くした。

数百億円を投じて国内外の工場の生産ラインを改造し、この手法を全車種に広げる。低燃費化と低価格化を両立させ、経営課題としている新興国市場の開拓を急ぐ。

排気量1300~1500cc級の小型車の一般的な重量は1000キログラム前後。車体が100キログラム軽くなると燃費効率は2~3%改善するとされる。

自動車各社は重さがかさむ鋼材の使用量削減などで軽量化を進めているが、ホンダは全車種を対象に車両全体の設計や生産技術の段階から見直す。世界的な低燃費競争がクルマ造りの抜本改革を後押しした格好だ。

軽量化のために、天井や左右のパネルを組み合わせて仕上げる従来の生産手法を見直す。骨格をあらかじめ組み上げ、そこに外板を溶接することで、ボルトや補強材を減らす。

さらに、厚さの異なる鋼板を1枚に成型したり、鋼板を加熱しながら加工して強度を高めたりして、板の厚さを薄くする。

ホンダはこれらの技術を今月16日発売の新型軽「N BOX(エヌボックス)」で初めて全面採用し、車体の10%軽量化を実現した。生産拠点の鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)では2つある生産ラインの1つを改造し、新たな手法に対応させた。

今後は新手法を国内外の工場に展開し、小型車を手始めに数年で全車種に広げる。軽より車体が重い登録車では10%以上の軽量化効果を引き出せる可能性が高いという。新手法に合わせるためにクルマ造りを図面作製の段階から変え、追加の設備投資にも踏み切る。

米ゼネラル・モーターズ(GM)が帝人と自動車向け炭素繊維材料の共同開発に乗り出すなど、世界の自動車大手は車体軽量化にしのぎを削っている。

日産自動車、マツダは強度が通常の鋼板より高く、使用量をその分減らせる高張力鋼板(ハイテン)の比率を引き上げる。トヨタ自動車やスズキなども基幹部品の設計見直しを進めている。

自動車各社の主戦場が新興国に移るなか、北米市場を得意としてきたホンダは新興国市場で受け入れられるクルマ造りが大きな課題。

今後は低燃費と低価格の両立が強く求められると判断、設計・生産手法にもメスを入れる。日本固有の小さく安い軽を造るノウハウや素材・部品など、裾野産業の集積を有効活用する考えだ。』


自動車産業は、常に新しい技術に挑戦し、克服してきました。今回は、各社とも低コスト化と軽量化による燃費向上を狙っています。

ホンダは、車体の設計手法を見直して、少ない材料、工程数で低コスト化と軽量化の同時実現をはかるとのこと。

ホンダは、これらの新技術と低価格・低燃費を武器に新興国市場を開拓する狙いです。ホンダの場合、現在米国市場が事業の中心になっていますが、米国市場は当面の間他の先進国と同様に売上拡大が見込めません。

トヨタや日産のように、ホンダは新興国市場を積極的に開拓する必要に迫られています。ホンダが取った手法が設計の根本から見直すやり方で、ホンダらしさが出ています。

他の自動車メーカーも、車体の軽量化による低燃費化実現を検討・対応しています。例えば、トヨタは部品点数の削減とバッテリーの軽量化。日産は高張力鋼板を鉄鋼メーカーと共同で開発しています。GMは、帝人と航空機に使われている炭素繊維の共同開発を行っています。

このように各社が、軽量化による低燃費化及び低コスト化を積極的に行っていますのは、新興国市場を開拓して売上増を目指すためです。

東南アジアでは、タイやインドネシア市場で個人消費が堅調に動いているため、自動車販売が着実に伸びています。

同日付の日経記事によりますと、今年の新車販売台数では、インドネシアがタイを抜いて1位になるとのことです。今年は年間87万台売れて、2013年には100万台に達する予測が出ています。

タイは、今年の販売台数は洪水の影響などで80万台未満とのこと。何れにせよ、東南アジア市場が新興国の中でも重要な地位を占めてきたことが判ります。

この東南アジア市場では、トヨタや日産が大きなシェアを持っています。インドネシアでは、トヨタ車の人気が特に高くなっています。

ホンダは、上記のように低価格と低燃費を武器に東南アジアのような新興国市場に積極的に切り込む考えです。

各社の競走が激しくなると、各社ともハイブリッド車や電気自動車、低燃費エンジン車及び上述しました軽量化による低燃費化、低価格化を実現し、新興国市場で売上を伸ばすべく積極的に動きます。

これらの競走は、迅速な技術革新を起こして国内自動車メーカーの競争力が向上する力になります。

欧州債務問題という不安要素はありますが、新興国市場では、個人消費が伸びており、自動車に対する需要増加が見込まれます。

国内メーカーが、競争力を高めながら、ホンダのように新興国市場で売上を伸ばしていく方針を取ることは間違いなく、今後の展開に注目しています。

自動車メーカーの売上が伸びれば、素材・部品産業が潤いますので、国内経済にはプラス要因になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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