日経記事;エルピーダ台湾大手と資本提携交渉統合も に関する考察 - 事業・企業再生全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;エルピーダ台湾大手と資本提携交渉統合も に関する考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月22日付の日経電子版に、『エルピーダ、台湾大手と資本提携交渉 統合も視野 開発・生産で分業体制』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『パソコンなどに使う半導体メモリーのDRAMで世界3位のエルピーダメモリは、同5位の台湾・南亜科技と、経営統合を視野に資本・業務提携交渉を始める。

エルピーダの最先端技術を南亜科技の工場に導入し、主に開発は日本、汎用品の生産は台湾という分業体制を構築する。DRAM各社は市況悪化で大幅な赤字に陥っており、生き残りをかけた再編が動き出す。

南亜科技は台湾のDRAM最大手で台湾プラスチックグループの子会社。2012年1月から提携交渉を本格化させ、今年度内にまとめる予定。持ち株会社を設立し、傘下にエルピーダと南亜科技をぶらさげる案などを検討する。

エルピーダは08年秋のリーマン・ショック後に業績が悪化した際、改正産業活力再生法の認定を受けた。日本政策投資銀行が優先株を引き受け300億円を出資したほか、主取引銀行4行が約1000億円を協調融資した。エルピーダは南亜科技との提携を軸に経営再建を進めたい意向で、金融機関のほか経済産業省の了解を取り付けたい考え。

米IHSアイサプライによると、エルピーダの世界シェアは11年4~6月が14.6%。南亜科技と合わせると19.3%となり、世界2位の韓国ハイニックス半導体(23.4%)と肩を並べる。

エルピーダは半導体を小型かつ高性能にする微細加工技術で世界シェア首位の韓国サムスン電子(41.6%)としのぎを削っている。

南亜科技にエルピーダの技術を供与して高付加価値品の生産比率を高める。エルピーダは円高で採算が悪化している広島工場の旧式設備を売却するなどしてコストを削減、最先端品の開発・生産に軸足を移していく。

欧州など世界景気の失速や、タブレット端末などの登場でパソコンの需要は伸び率が鈍化している。直近のDRAM価格は1個(DDR3型)0.58ドルと3月の半値となった。10年4月と比べると5分の1に下落している。

エルピーダは11年4~9月期に上半期としては過去最大となる568億円の最終赤字を計上した。南亜科技も11年7~9月期まで7四半期連続で最終赤字となっている。エルピーダは南亜科技と経営統合が実現すれば、台湾最大級の製造業である台湾プラスチックの後ろ盾を得ることになり、信用を補完できるとみている。

ただ台湾企業との交渉は曲折が予想される。赤字企業同士の提携で、経営再建への道筋を示せるか、課題も多い。

エルピーダは取引先企業にも出資を要請する方針。経営環境の急激な悪化を受け様々な選択肢を準備し、財務体質の改善を急ぐ。』


国内唯一のDRAMメーカーであるエルピーダがパソコン需要の低迷から来る当該半導体の出荷数量減少・価格下落と円高によるダブルパンチで採算性が悪化し、厳しい経営状態が続いています。

DRAM市場は、パソコン需要に常に振られて価格や販売数量が激変します。パソコンも世界市場でみると、まだ成長余地がありますが、スマホの急激な普及でインターネットでWebサイトをみる端末の役割需要は減少しており、大きな市場拡大は難しい状況です。

パソコン事業は、成熟産業になりつつあります。DRAMはパソコンで使用されるため、DRAMの需要自体が無くなることはありませんが、販売数量の伸びは鈍化します。

しかも、パソコンは進化を続けていますから、最先端技術を駆使したDRAMを供給し続けないとこの市場に残ることは出来ません。

DRAM事業を継続するには、常に開発投資を行う必要があります。市場が乱降下し、かつ、新規開発投資を必要とする事業で勝ち残るには、開発資金を回収できる収益を確保することが出来るようにナンバーワンで圧倒的なシェアを持つ必要があります。

エルピーダのシェアは、記事によると、14.6%で世界3位のシェアです。1位は韓国のサムスン電子が41.6%を持っています。2位は、の韓国ハイニックス半導体(23.4%)とのこと。

エルピーダが台湾の南亜科技との合計シェアは、19.3%となり、2位のハイニックスと4%位と差が少なくなります。

しかし、1位のサムスンとはまだ約20%の差があります。しかも、エルピーダと南亜科技の両社とも赤字になっています。

この両社の連合体が、「勝者連合」となるためには、分業体制などの経営合理化に加えて、サムスンからシェアを奪うことが大変重要です。

勿論、両社はその必要性を十分に理解していると予想しています。問題はどのように行うかです。最新の微細加工技術による技術革新と、価格競争力の両方を持ち合わせて、サムスンとの競争に打ち勝つための差異化を極限まで高めることが必須となります。

エルピーダ経営陣は、DRAM事業を継続・発展するために、非常に厳しい市場環境下で、サムスンとの競争に勝つ抜く必要があり、今後も悪戦苦闘が続きます。

難しいことではありますが、サムスンを凌駕する技術と価格競争力を持ってDRAM事業で勝ち残ることを強く期待します。

ナンバーワンのシェアを取らないと勝ち残れません。
頑張れエルピーダ!!

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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