確かに税制の仕組みを考えたら、利益が予想以上に出た場合は、節税したい想いに駆られますよね。
そんなとき、「保険料」が、利益を相殺する「損金」として計上できるなら、当期の納税額を圧縮できる
ので、「保険の加入=保険料の支払=節税した」となります。
しかし、ここで3つの点に注意しなければなりません。
?.来期以降も同額の保険料を払い込まなければならない
今期は効果があっても、来期の利益が予想を下回ったり、ほとんど利益が出せない状態だったら、
大きな圧迫になってしまいます。
?.資産価値の薄い保険商品なら、単なる無駄遣いと同じこと
資産価値が薄い⇒時価評価が低い⇒解約返戻率が低い、という保険商品、あるいは制度設計なら、
有効な節税とは、言えませんよね。
?.事前準備が出来ていないと、結果的に「損」をすることもある
繰り延べ効果を狙った加入で、解約時期を想定している際、その時点での解約返戻金に相当する、
「資産圧縮項目」がないと、結果論として、通算してマイナスとなってしまいます。
節税のための保険加入をされている企業で、上記3点の懸念事項をクリアできているところは、
ごく少数に過ぎません。
逆説的に言うと、大半の方は、何らかの落とし穴にはまっている可能性があるという現実を理解
しなければなりません。
単なる「節税」だけが目的であれば、保険以外の手段の方が無難かも知れませんね。