日経記事;火力発電所の新増設に入札義務経産省方針 に関する考察 - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

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日経記事;火力発電所の新増設に入札義務経産省方針 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月19日付の日経新聞に、『火力発電所の新増設に入札義務 経産省方針 電気料金下げ促す』のタイトルで記事が掲載されました。
 
本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『経済産業省は18日、電力会社が火力発電所を新増設・改修する際に、新規参入業者を含めた入札を全ての電力会社に事実上義務付ける方向で検討に入った。電力会社がスマートメーター(次世代電力計)を調達する際も入札の対象とする。

競争を通じて電気料金を抑制するのが狙い。電力会社が電気料金を計算する際に利潤として上乗せされる「事業報酬」の算定方法も見直す方針だ。

20日の「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議」に原案を提示。同会議での検討を踏まえ、年明けにも正式決定する。

電力会社が火力発電所を新増設・改修する場合、独立系発電事業者(IPP)など新規参入業者を対象にした入札を実施するよう求める。電力会社も含めて、最も低コストで電気を供給できる業者が発電所を建設・改修する仕組みだ。

入札の結果、仮に電力会社自身が建設することになっても、競争上、安易な電気料金上げを抑制できる。電力会社が入札せずに建設・改修した場合、電気料金に算入する「原価」として認めないようにし、実質的に入札を義務付ける。

火力発電所の建設の入札制は1995年に導入されたが、2005年に義務を撤廃。原子力発電所の代替電源として火力発電への依存度が高まるため、入札復活でコストを抑える。家庭などの電力使用量を簡単に把握・制御できる次世代電力計を電力会社が調達する際にも、同様に入札を求める方針だ。

「事業報酬」の算定では、発電所や送電線など発電に必要な資産総額に一定の報酬率(現在は3%)をかけて決定している現在の仕組みを見直し、資産総額として認める設備の範囲や報酬率を再検討する。』


今まで、国内の電気料金の高さは、各電力会社は安定し、且つ、品質の良い電気を国内中に供給することを優先するため、必要なこととして認められてきた状況があります。

第2次大戦後、電力の鬼と言われた松永安左エ門氏が中心となって、現在の地域別電力供給体制が確立しました。松永氏は、戦後の経済復興を実現するには安定した電力供給体制の確立が必要との考えから、動きました。

地域別電力供給体制は、安定し、かつ、品質の良い電気を供給する役割をになってきました。この点は評価すべきことです。

安定し且つ、品質の良い電気供給は経済の発展と個人生活の利便性に大きく貢献してきました。各電力会社は松永氏の期待に応えてきました。

反面、各電力会社は、担当地域の電力供給事業をほぼ独占的に行え、無競争な状態が長く続いてきました。

この無競争かつ独占状況が、色々な弊害を生んでいると指摘されています。

通常の企業は、他企業と常に競争していますから、コストを下げる、価格を下げる、或いはより良い品質の商品やサービスを提供する必要があります。

他社との競争に勝てないと、その事業の土俵から撤退することになるからです。競走は、各企業に緊張感を持たせて、常に合理的な戦いを強いますので、顧客にとってもより良い品質の商品やサービスを手に入れられるメリットがあります。

競走は、市場の拡大も起こします。過剰競争は弊害も生みますが、無競争状態よりはるかに大きなメリットを生みだします。

どの業界でも例外なく、無競争や独占は、空気がよどみ、停滞を生みます。現在の電力会社は、自社のコストに利益をのせて、電気料金を決めることが出来ます。

通常の企業ではあり得ないやり方です。価格は、市場や顧客の動向、他社との競争の中で決められますので、各企業はその価格で利益を出すやり方を創意工夫します。

この為に、幾つもの技術革新が起こり、画期的な新商品やサービスが生まれます。社会・経済の発展に寄与することになります。

無競争と独占は、上述の通り停滞とよどみを生みます。大震災後と原発事故は、各電力会社の経営環境を変えました。今までのような不透明な経営は難しくなります。

今回の記事は、政府が電力会社に競争原理を取り入れていく方式の一つで、経営の透明性確保と、電気料金抑制を狙っていると書いています。

また、上記しました各電力会社が電気料金を計算する際に利潤として上乗せされる「事業報酬」の算定方法も見直す方針とのこと。

合理的な説明によって、国民が納得できるコスト構造と利益確保のやり方の確立が必要です。

今後の動きに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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