日経記事;トヨタ世界生産2割増,2012年最高の865万台に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;トヨタ世界生産2割増,2012年最高の865万台に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月17日付の日経新聞に、『トヨタの世界生産2割増、2012年は最高の865万台 新興国で攻勢』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車は16日、2012年(暦年)の世界生産台数(トヨタ・レクサスブランド)を過去最高の865万台とする計画をまとめた。

11年見通しを約2割上回る。欧州債務危機などで先進国の自動車需要の先行きには不透明感が強まっているが、新興国市場は成長を維持すると判断し攻勢に転じる。

歴史的な円高水準が続くなか、コスト削減などで競争力を確保できるかが焦点になる。

トヨタは来週にも生産計画を正式決定し、主要部品メーカーに通知する。12年の生産台数はリーマン・ショック前の07年の853万台を超え、5年ぶりに過去最高を更新する。11年は昨年末時点で770万台の生産を計画していたが、東日本大震災やタイの大規模洪水による減産で実績は700万台あまりにとどまる見通し。
こうした災害の生産への影響は年内に収束するとみている。

12年はアジアや南米の新興国中心の市場拡大を予測。同年前半には中国・長春、後半にはブラジルでそれぞれ新工場を稼働させる。

100万円程度に価格を抑えた小型車などを生産し、初めて自動車を買う中間層を狙って需要を掘り起こす。

新興国におけるトヨタの販売シェアは11年に約8%の見込み。生産能力の増強と低価格車の投入により12年は10%超のシェア獲得を目指す。震災から続いた減産で販売が落ち込んだ北米も、震災前と同水準の14~15%のシェア回復を目指す。

国内では「石にかじりついても死守する」(豊田章男社長)と表明した300万台の生産を維持する意向だ。円高定着で日本からの輸出採算は悪化しているが、国内販売は自動車重量税の一部緩和やエコカー補助金の復活が追い風になる。

トヨタは今年8月時点で12年の世界生産を最大890万台とする見通しを部品各社に内示していた。だが欧州市場を中心に需要が従来見通しを下回ると判断。一部の輸出車で値上げを検討していることもあり、同時点よりは下方修正する。』


今年は、トヨタ、日産、ホンダなどの国内自動車メーカーにとって、国で言えば国難に相当する大きなマイナス材料が相次いで起きました。

3月11日の大震災、福島原発事故に伴う電力不足、タイでの大型・長期間にわたる大洪水などによる、長期間の操業停止や部品入手の困難さから来る生産数量の減少など、以前では考えられないほどの負荷が一気に国内企業にかかりました。

また、欧州の債務問題から来る世界経済の不安定さと、それに伴う円高も販売数量の減少や採算性の悪化などを引き起こしています。

これらの逆風下、各国内自動車メーカーは、来年に向けて動きをかけています。トヨタの場合、、2012年の世界生産台数(トヨタ・レクサスブランド)を過去最高の865万とし、今年の2割増とする計画を作りました。

新興国市場での需要拡大を見込み、それを取り込むことで上記数字を達成しようとしています。世界市場では強力な競合企業がおり、特にフォルクスワーゲン(VW)と、韓国の現代自が当面のライバルとなります。

トヨタが新興国市場で勝ち残るには、その現地ニーズに合った仕様と価格帯の車を提供する必要があります。コスト削減が重要です。現地生産と部品の調達コスト削減を行うことになります。

部品調達コストの削減方法の一つとして考えられているのが、連結対象子会社の完全子会社化です。トヨタの場合、2012年1月に、トヨタ車体と関東自動車工業を完全子会社します。

完全子会社化の狙いは、一つの会社とすることで、今後の開発・生産に必要な経営資源を有効に活用することです。重複部分は合理化してスリム体にします。

トヨタ本体が経営権を握ることにより、グループ企業として一体経営を進め、品質やコストで他の世界企業との戦いで勝ち残れる体制の確立を目指します。

日産の場合も同じように、連結子会社の愛知機械工業を2012年3月に完全子会社化すると昨日、発表しました。愛知機械はエンジンや変速機の生産を行っています。

日産の目的もトヨタと同じです。集中化して経営資源を有効活用しながら、世界市場で勝ち残るための施策の一つです。

両社とも、異常な円高が当面続くとみていますので、国内生産は国内需要分を中心に行い、新興国市場に近いところで生産しながら、当該市場にマッチした車づくりを進めます。

両社はそれぞれ優れた会社経営を行うことが出来ますので、完全子会社化して会社規模が大きくなっても、意志決定、開発或いは合理化などの進捗遅れは起こらないとみています。

VW、現代自、GMなどとの世界企業との戦いで勝ち残るのは、円高の影響もあって難しいことが予想されます。グループ力と経営力の再強化で2012年に積極的な世界市場での事業展開を期待します。国内企業は技術開発力を持っていますので、これらの経営能力が優劣を決める可能性が高くなります。

自動車産業は、日本にとって絶対負けてはいけない事業です。素材・部材・機械加工などの多くの国内産業が自動車事業に依存しているためです。

他国も同じであり、来年以降さらに競走が激化します。トヨタ、日産、ホンダなどの国内自動車企業の一層の頑張りを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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