- 松永 文夫
- FPコンサルティングオフィス 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
今年のマーケットは大荒れでした。保有している金融商品の価格が大きく下落してしまって不安に思われている方も多いのではないでしょうか。実際、私のところにもそういったご相談が数多く寄せられています。
2007年に表面化したバブル崩壊の影響が未だ残っているわけです。この発端は米国や欧州をはじめとする先進国ですが、その影響で一旦立ち直りかけた新興国の景気も再度減速し始めています。
とりわけ、目下の世界経済の最大のリスクは欧州です。欧州の危機が更に深刻になると、来年の世界経済はもっと厳しいものになってしまうでしょう。
さて、その欧州では、深まる財政・金融不安に対して先日(12月8日、9日)欧州連合首脳会議が開催され、幾つかの総合対策が採択されました。具体的には、国際通貨基金(IMF)を使った新安全網の整備や欧州安定メカニズム(ESM)の稼動前倒し、財政規律強化のための新条約制定の合意などです。
しかし、これらの対策だけでは現在の信用不安を払拭するのは難しいだろうというのが市場の大方の見方です。従って、今後さらに世界経済が不安定になる可能性も十分にあるわけです。まだまだマーケットの回復は難しそうです。
しかし、だからといって現在保有している金融商品を早めに処分してしまいましょうなどと言いたいわけではありません。むしろ、それはお勧めできません。私がお勧めしたいのは、この機会に資産運用の基本に立ち返って、保有している金融商品を見直してみては如何でしょうかということです。
具体的には、分散して投資することです。資産や時間を分散して投資することが、できるだけリスクを小さくし、かつ効率的に運用する基本となります。
金融商品は短期的には価格が大きく変動することがありますが、長期的には期待される収益率に収斂していくのがこれまでの経験則です。マーケットの動きを予想することはプロでも難しいことです。あまり相場の変動に一喜一憂することなく、基本に立ち返ってみては如何でしょうか。
FPコンサルティングオフィス 代表 松永文夫
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