就活生に親が「言ってはいけない言葉」を考える - 学生の就職と転職 - 専門家プロファイル

小宮 伸広
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閲覧数順 2024年04月18日更新

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就活生に親が「言ってはいけない言葉」を考える

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世の中、『相手の気持ちになって考える』とよく言いますが、

なかなか出来るようで出来ないものです。

就職活動中のお子さんをお持ちのご家族の方は非常に大きな不安と心配があると思います。

お子さんへの配慮からついついお声をかけてみますが、

往々にして良い反応が返ってこないばかりか、不快な思いをさせてしまう事もあると思います。

言う側の想いと当事者の想い、ちょっとした違いでなかなかお互いが理解しあえないなんて事もありますね。

今日はそんないくつかの言葉に焦点を当てて考えてみましょう。

『就活はどう?きびしい?大丈夫?』

心配だから、ついついかけたくなる言葉です。

親御さんとしては「悩みがあれば聞きたい」「進捗が知りたい」そんな思いやりからなのはわかります。

しかし、当事者である就活生のお子さんの気持ちでこの言葉を聞いてみましょう。

うまくいっていれば、喜んで話をするはずです。

厳しいのはよくわかってて、内定が出ない限り、「大丈夫」なんて思えない環境にあります。

「知りたい」という親御さんの気持ちはわかりますが、

このような声かけは言いたくない事・嫌な事を言わせようとしているように聞こえてしまうものです。

特に就活初期は気にも留めず、後半・・・状況的に厳しくなってからの声掛けは禁物。

「いまさら」「興味もないくせに」そんな環境を抱かせてしまいますので、

もしこのような声をかけるのであれば、早いうちから気に留めてあげるようにしてください。

 

『ちゃんと説明会とか行ってるの?』

行ってます。

もしくは行くことに疲れていたり、行くことに精神的な嫌悪感を持っています。

行動する事しか結果に繋がらないですが、具体的な行動を促す事よりも

まずは行動する事の大切さを一緒に考えてあげましょう。

その上で休む時は休み、行動する時は行動する。

そういうメリハリをつけてあげる事が大切です。

毎日毎日「説明会に行け」と言われたら、窮屈で余計嫌になっちゃいます。

昔・・・毎日「勉強しなさい!」「今、やろうと思ってたんだよ!」の会話をしていたのと同じです。

 

〇〇ちゃんは、どこどこに内定出たってよ!あんたはどうなの!?

愚の骨頂です。

比較によりやる気を出させようという想いからの言葉だと思いますが、

それこそ本人からしたら、侮辱でしかありません。

余計、意固地になり行動に繋がる事は一切ない言葉です。

人は人、自分は自分・・・そう言いながら一人の人間として歩みだそうとしている時です、

比較ではなく、「個人」としての就活生本人を理解してあげましょう。

 

それ、なんの会社?

就活においては「名前も知らない会社」というものはたくさんあるものです。

逆に、実は知っている会社名の方が世の中では多いもの。

就活生から企業名が出てきた時に、知らない名前の会社である事の方が当たりまえです。

この一見なんともない言葉・・・でも実は嫌な気分にさせてしまう事があります。

せっかく見つけてきた良さそうな会社を「それ」扱いされたらどう思いますか?

という事です。

もちろん、言い方・ニュアンス・会話のタイミングによっても変わってきますが、

就活生はナーバスになっていますので、細かいところへも配慮が必要になります。

 

いずれにしても、まず就活生本人は頑張っている事。

そして人生で一番悩んでいる時期であるという事。

努力や実力が必ずしも目の前の結果に直結しない事。

知らない世界にチャレンジしているという事。

このような状況にある事をしっかり理解してあげる事が重要です。

実は私は就職活動に関して、あまりご両親が介入するのは良くないと思っています。

なぜなら、「自立」する為の最初のステップだからです。

就職活動は親御さんが教育としてお金を出して居場所を確保するのではなく、

お子さん自らが自分の自立の為にお金をもらうところを探す活動です。

自分の選択に責任を持ち、自分の人生の選択を行う事です。

初めても企業選び、社会を知らないから最初位は助けてやりたい・・・

そう思うかもしれませんが、それがそもそもの間違いです。

そうやって助ける事は甘えや依存に繋がります。

親子関係の中において、どこかで親離れ・子離れは必要なもので、

それこそが今、就職活動の時期なのです。

考え・選択を尊重し、まずは影から見守る事と信じる事。

この2点にぜひ徹してください。

もし手を出したいと思うのであれば・・・

それはお子様のためではなく自分が親として不安な気持ちから逃れようとする

自分への甘えである事をしっかりと理解しましょう。

就職活動は親御さんの為ではなく、本人の為のものなのです。

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