緊急投稿 志望校を変更する場合 - 中学校受験対策 - 専門家プロファイル

岡松教育進学研究所 代表
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家庭教師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学専門家・英語教育者)

閲覧数順 2016年12月03日更新

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緊急投稿 志望校を変更する場合

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中学受験の場合、そろそろ最後の模試の結果が届くころだと思います。

保護者の方の中には、同一試験日の学校にそれぞれ願書を出しておき、様子を見てどちらを受験するか決めようと考えている方もいらっしゃると思います。そうした場合に注意しておきたいことについて、お話ししたいと思います。

具体的な学校名は、私が主に活動しております愛知県内の学校名を挙げますが、注意しておきたいことは、どこの地域でも同じですから、ご自身で学校名を置きかえて読んでみて下さい。

お願い  ある学校に合格するには、模試でどの程度の偏差値を取ればよいのかといった目安があります。そして、この偏差値でそれぞれの学校を序列化するような風潮があります。しかし、この偏差値が学校の善し悪しを示すものではないことは言うまでもありません。ただし、以下の文章では、難易度をもとにした「上・下」「上位・中堅」といった言葉がでてきます。こういった、言葉そのものが不愉快だと思われる方は、お読みにならないで下さい。

 

さて、愛知県内の主な私立中学で、入試日が重なるのは、男子では東海中学(以下、東海)と南山中学男子部(以下、南男)、女子では愛知淑徳中学(東京都の淑徳中学ではありません。以下、淑徳)と椙山女学園中学(以下、椙山)になります。合格難易度を偏差値で表した場合、模試の主催団体により違いはありますが、いずれも前者の方が難易度が高いとされています(偏差値で、5~10ポイントの差。余談ですが、今回改めて各模試のデータを見比べてみたのですが、中堅校の難易度順位は模試によりかなり違っています。多分データが少ないせいでしょう)。

まず、女子の場合ですが、淑徳、椙山の約一週間前に、難易度が両校の間に位置するとされている金城学院中学(以下、金城)の入試があります。その合格発表が済んだ後の受験になりますから、その結果を見て判断できます。したがって、注意と言っても、金城がもし不合格でも、気持ちを切り替えて椙山の入試に臨めるようにしてあげましょうという、一般的なものになります(とはいえ、不合格という結果から一週間もたたないうちに次の入試を迎えるのですから、大変です。特に金城が最初の受験校であった場合、それが不合格ともなれば、その子にとって「人生初の不合格」である場合もあります。そのショックといったら、並大抵のものではないでしょう。椙山の過去問の再チェックなど、問題に当たるといった具体的なスケジュールを組んで、目の前の課題に目を向けさせるようにしたいものです。そしてなにより、保護者の方は、お子さんの前で動揺を見せないように。キツイでしょうが、大人ですからこらえて下さい)。ただ、後の男子の場合でもふれますが、椙山を第一志望に受験準備を進めてきた子も大勢いるのですから、しっかりとした準備が必要なのは言うまでもありません。

男子の場合ですが、東海、南男の試験日より前に、どちらを受験するかの指標となるような、女子の金城にあたる学校の入試がありません。愛知中学、名古屋中学といった学校がありますが、いずれも南男と同じくらいかそれよりやや難易度が低いとされています(各模試主催団体により、違いがあります)。

となると、やはり最後の模試の結果をもとに判断するしかないということになります。

その際気をつけたいのは、それまで東海を第一志望校として準備をしてきて、ここで変更して南男を受験する場合です。

特に大手塾の場合、あまり喜ばしいことではないのですが、子どもたちが「どこを受験するかによって、お互いにお互いを『格付け』している」ことがよくあります。そういう「格付け意識」があると、難易度が低いとされている学校に志望校を変更すると、「合格したも同然と考えてしまう子」と「自分はダメなんだと思ってしまう子」が出てきます。

まず、前者の「合格したも同然と考えてしまう子」について述べます。厳しい言い方になりますが、この変更は、第一志望校の合格の可能性が低いために行ったものであり、第一志望校合格の実力を持ちながら、あえて変更したわけではありません。また、例に挙げている南男は、東海とは異なるスクール・カラーを持っており、東海とは別に高い人気を誇る学校でもあります(東海に合格できる力がありながらも、南男を受験する受験者も少なくありません。難易度は確かに東海が上なのですが、その学校のランクや進学先だけで受験校を決める受験生ばかりではありません)。何が何でも南男に行きたいという受験生も大勢いるのです。受験校を変えるきっかけとなった同じ模試で、南男合格に対して低い判定をとってしまい、今、死にものぐるいで南男合格を勝ち取ろうとしている受験生もいるのです。直前期の二か月を、片方は「合格した気持ち」で過ごし、片方は「必死」で過ごしたとしたら、最終模試での成績の数ポイントの差など簡単に逆転してしまいます

これまでは、東海のための準備をしてきたのでしょうから、南男の過去問は充分に検討できていないと思います。しっかりと取り組ませきちんと合格点が取れるまで準備させましょう。

後者の「自分はダメなんだと思ってしまう子」ですが、対応は、女子で「金城が不合格で椙山を受験する場合」とよく似ていますが、「不戦敗」になるわけですから、お子さん自身、不合格以上に釈然としない思いを抱くかもしれません。自身を喪失しそうな子は、志望校を変更することを伝えたり話し合ったりする前に、保護者の方なら予想がつくと思います。ですから、子どもに話を切り出す前に、「そもそも、何を目的とした私立中学受験なのか」、「保護者として子どもに何を求めているのか」、そして、今回の決断はそのための決断であるというように話が進められるよう、準備をしておく必要があります(ご夫婦で話すのであれば、ある程度の考えのすり合わせが必要です)。そのうえで、やはり他の場合と同じく、しっかりと南山中学男子部受験の準備をさせましょう。

最後になりましたが、このような受験校の変更を「おまえの人生なんだから、おまえが決めなさい」という保護者の方もいらっしゃるようです。お子さんの性格、これまでの保護者の教育方針などによってケースバイケースだとは思いますが、一般論としては、小学6年生にそういった決断をさせるのは、重すぎると思います。決断には、責任が伴います。その責任を十二歳に背負わせるのは、ちょっとかわいそうです。子どもに恨まれることも覚悟で、その責任は大人が背負うべきではないでしょうか(完全なる私見ですが)。

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(愛知県 / 家庭教師)
岡松教育進学研究所 代表

「子どもを思う」保護者に寄り添い、期待に応えるプロでありたい

公立学校教諭、大手予備校講師として25年。問題作成・問題分析のプロとして入試問題、問題集などを執筆し、進学・学習講演活会の講師を務めています。これらに裏打ちされた、指導方法、指導内容、アドバイスの「引き出し」の数、量、質には自信があります。

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